eぶらあぼ 2015.10月号
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69宗次ホール スイーツタイムコンサート 10/27(火)13:30 宗次ホール問 宗次ホールチケットセンター 052-265-1718今峰由香 ベートーヴェンを弾く! 10/29(木)19:00 大阪倶楽部4階ホール問 KCMチケットサービス0570-00-8255今峰由香(ピアノ)ドイツに渡ってからベートーヴェン観が変わりました取材・文:宮本 明Interview 日本人として初めてミュンヘン音楽大学のピアノ科教授を務める今峰由香。大学のスケジュールの合間を縫いながら、2013年から本格始動した日本国内でのコンサート活動を徐々に拡げているところだ。今年は10月に大阪と名古屋でベートーヴェンのピアノ・ソナタ5曲によるリサイタルを行なう。曲目は第8番「悲愴」、第14番「月光」、第24番「テレーゼ」、第25番「かっこう」、第26番「告別」。 「ベートーヴェンというと、一般的には男性的で力強いイメージ。でも実際には、優美なやさしさ、人間愛、信仰や、ユーモラスな面も皮肉な面もあります。そんなさまざまな側面を表現できる曲を選びました。後半3曲は同時期に書かれた作品。比較的小規模なソナタが集まっている時期です」 彼女自身、かつてはそのベートーヴェンの力強さに苦手意識もあったが、ドイツで勉強してからベートーヴェン観が変わったという。 「まず変わったのは、練習室の豊かな響きに助けられて、ピアノの響きをよく聴くようになったこと。そしてその音楽の中にあるドイツ語の語感を理解できるようになったことです。晩年のベートーヴェンは楽譜の指示をドイツ語で書いてあることも多いですから、ドイツ語のニュアンスを理解できるようになって、いろんなことがわかってきたような気がします」 日本の一般大学で西洋史を学んだあとにミュンヘン音大へ留学。卒業後すぐに非常勤講師として採用され、02年には32歳という若さでピアノ科の教授に抜擢された。 「教えることで自分自身気づかされることもありますし、試験の採点などを始め、教授同士で音楽についてディスカッションする機会も多く、とても刺激になります。視野が広がったと思いますね」 レパートリーの中心はやはりドイツ音楽。ドイツ音楽の“正統”ということを、現地でどのように感じているのだろう。 「楽譜を忠実に読み取ることだと思います。勝手に解釈するのではなく、音符や記号の意味をきっちりと理解して、それをどう演奏するか。演奏家の宿命は、作曲家のメッセージを伝える仲介者であること。そのメッセージは楽譜に書いてあるのです。そうした様式感がきちんとした演奏であれば、ドイツ人も必ず評価します。演奏者がドイツ人であるか東洋人であるかなどという偏見はありません」 19世紀から続く名門音大で日常的にドイツ音楽と接している彼女の、掌中のベートーヴェンに期待が高まる。10/25(日)15:00 小金井 宮地楽器ホール(小金井市民交流センター)問 小金井 宮地楽器ホールチケットデスク042-380-8099 http://koganei-civic-center.jpこがねいガラ・コンサート 2015小金井ゆかりの名手たちによる饗宴文:笹田和人茂木大輔 “わが街の名手たち”が紡ぎ上げる、極上の時間に身を委ねたい。『こがねいガラ・コンサート』は、NHK交響楽団の首席オーボエ奏者で、近年は指揮者としても大活躍する茂木大輔の企画により、2012年にスタート。長年にわたって小金井に住み、この地を愛する茂木の呼びかけに応じて、ゆかりの名手たちによって結成された「こがねいガラ・オーケストラ」を中心に、美しい調べと寛ぎの時間を提供し、小金井の秋の風物詩として定着している。 今年のガラ・コンサートは茂木の指揮により、奥村愛(ヴァイオリン)、高木綾子(フルート)、茂木裕子(チェンバロ)という3人の名手をフィーチャー。バッハのブランデンブルク協奏曲第5番のほか、高木のソロでモーツァルトのフルート協奏曲第2番を。さらに、ベートーヴェンの交響曲第2番やモーツァルトの歌劇《イドメネオ》序曲、バッハの管弦楽組曲第3番から「エール」(G線上のアリア)など、バロックから古典期の名曲の数々を、たっぷりと聴かせてくれる。奥村 愛 ©Wataru Nishida高木綾子 ©FUMI茂木裕子
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