eぶらあぼ 2015.10月号
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びわ湖ホールチケットセンター077-523-7136 https://www.biwako-hall.or.jp/滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールは、関西随一のオペラ劇場として、一流のオペラやバレエに加えコンサートも開催。また、国内外の実力派アーティストが充実したアンサンブルやソロも披露するほか、講座なども開催しています。このコーナーではびわ湖ホールで行われる注目公演をご紹介します。びわ湖ホールPreview文:笹田和人びわ湖ホール オペラへの招待ドヴォルザーク 歌劇《ルサルカ》(日本語上演・日本語字幕付) オペラって、興味はあるけど、なんだか難しそう。そんな人が、“初めてのオペラ”を体感するのにぴったりなのが、『びわ湖ホール オペラへの招待』シリーズ。開演前には演出家による解説があり、物語の流れを理解しやすいように、また子どもも楽しめるように日本語上演を採用している。オペラが初めての人でも満喫できるだけでなく、オペラを聴き込んだ人にも、新たな発見がきっとあるはず。12月には、プロジェクション・マッピングを使用した視覚的な演出でドヴォルザークの《ルサルカ》(全3幕)が上演される。交響曲「新世界より」で知られるチェコの大作曲家ドヴォルザークが、ヨーロッパに広く伝わる“人魚姫伝説”を基に、美しい歌の数々を綴った傑作だ。 舞台は、とある王国。水の精ルサルカは、自分が棲む湖に水浴びにやって来る王子に恋してしまう。そして、魔女に人間の姿に変えてもらうが、「変身の代償として言葉を失い、もし恋人の裏切りにあえば、彼と共に命も失う」のが条件であった。やがて2人は恋に落ち、結婚するのだが…。こうした異界の男女の恋物語は、よほど多くの人々の心を捉えたのか、ヨーロッパ各地に少しずつ形を変えて古くから存在している。なかでも有名なのが、デンマークの童話作家アンデルセンが、1836年に発表した「人魚姫」だろう。 ドヴォルザークは、チェコの劇作家ヤロスラフ・クヴァピル(1868〜1950)の台本に基づき、1900年に《ルサルカ》を作曲。翌年3月に、プラハ国民劇場で初演した。スラヴ民族特有の哀愁とロマンティシズム溢れる旋律が、卓越した書法によって12/12(土)、12/13(日)各日14:00びわ湖ホール 中ホール昇華され、ドヴォルザークならではの魅力が全篇に散りばめられた佳品に仕上がっている。中でも、第1幕でルサルカが、王子に恋い焦がれ、人間になりたいという気持ちを切々と謳い上げるアリア〈月に寄せる歌(白銀の月)〉は、単独での上演や、楽器への編曲でも親しまれている。 かように、ファンタジックな美しさに溢れた《ルサルカ》はオペラ入門者や子供たちが観るには、まさにうってつけのオペラといっていいだろう。しかもリーズナブルな料金設定なので「オペラは料金が高いから」と敬遠していた方にとってもオペラを楽しむには絶好のチャンス。逃す手はない。日本では、上演される機会が少ない珍しい作品なのでコアなオペラ・ファンにもおすすめだ。 今回は、びわ湖ホール声楽アンサンブルのメンバーによるフレッシュな顔ぶれによるダブルキャスト。ドイツを中心にヨーロッパのオペラ・シーンで活躍してきた大勝秀也の指揮による、日本センチュリー交響楽団がバックアップする。そして、数々の名舞台を手掛けてきた中村敬一が演出と訳詞を担当。成安造形大学による映像効果が、舞台にさらなる奥行きを与える。また、上演前には、演出の中村が作品の背景をわかりやすく解説する。大勝秀也中村敬一びわ湖ホール声楽アンサンブルオペラ入門者や子どもも楽しめる人気企画ロマンティシズム溢れる旋律美
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