eぶらあぼ 2015.10月号
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30911/20(金)~11/29(日) 銀河劇場問 銀河劇場チケットセンター03-5769-0011※全国公演については下記ウェブサイトでご確認ください。http://www.ssds-st.com『死刑執行中脱獄進行中』森山未來が魅せる荒木飛呂彦ワールド文:渡辺真弓 昨年イスラエルからの帰国後も、ダンスからミュージカルまで幅広いジャンルの舞台で八面六臂の活躍を繰り広げている森山未來。今年はシェルカウイ演出の『PLUTO』でアトムに扮し新境地を開いたばかりだが、今秋にはさらにあっと驚く企画が待っている。『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズで知られる漫画界の鬼才、荒木飛呂彦原作『死刑執行中脱獄進行中』が森山の主演で初めて舞台化されるのだ。構成・演出・振付は長谷川寧(ねい)。死刑宣告を受けた男が監獄からの逃避行を試みるサスペンスに焦点を当てたもので、この箱庭的な世界観を表現できるのは彼しかいないと、森山に白羽の矢が立った。 「荒木飛呂彦さんの持つ唯一無二の様式美を、素敵なクリエイター達と有機的に具現化していくつもりです。演劇か、ダンスパフォーマンスか、ジャンルレスなインスタレーションなのか。それは観劇後のあなたの選択にお委ねします」と森山は語る。奇想天外な舞台が見られそうだ。11/6(金)19:00、11/7(土)15:00 彩の国さいたま芸術劇場(小)問 彩の国さいたま芸術劇場0570-064-939 http://www.saf.or.jp『En Piste - アン・ピスト』ダンスとシャンソンへの愛と喜び文:藤本真由左より:ダニエル・ラリュー/パスカル・ウバン/ドミニク・ボワヴァン ©Frank Boulanger 1980年代フランスを席巻したヌーヴェル・ダンス。このコンテンポラリー・ダンスの一つのムーヴメントを牽引した、50年代生まれの3人の振付家、ドミニク・ボワヴァン、パスカル・ウバン、ダニエル・ラリューが、『En Piste - アン・ピスト』で来日公演を行なう。 2011年初演のこの作品は、“ピスト”(舞台上に描かれた円)に集った3人が、バルバラにエディット・ピアフ、ジャック・ブレルやセルジュ・ゲンスブールといった歌手たちによるフレンチ・シャンソンに乗せて贈る、上演時間1時間の小粋な作品。ボワヴァンは『ワタシなりのダンスの歴史』、ラリューは『デルタ』といった作品でこれまでにも日本公演を行なっているが、3人一緒の来日は初めてとなる。 手話や職人の動きをダンスと結びつけたり、プールや流氷の上で踊ったり、それぞれユニークな活動をしてきた3人が、円熟味とユーモア、アイロニーをもって綴るダンスへの愛に期待したい。 HIDEBOH扮する日本兵に対し、アメリカ兵を演じるのは、新タップ・ジャンル、アーバン・タップを牽引するブロードウェイのダンサー、Tamango(タマンゴ)。狂言回し的な役割を担うアメリカ人女性記者役で、『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役で高く評価されたミュージカル界のスター、島田歌穂が共演する。日米ダンサーによる豪華タップ合戦が楽しみだ。10/30(金)~11/15(日) 博品館劇場問 博品館劇場03-3571-1003http://www.theater.hakuhinkan.co.jp『海に響く軍靴』タップダンスで描く友情物語文:藤本真由左より:Tamango/HIDEBOH/島田歌穂 世界の北野武が長年温め続けてきた構想が、北野の2003年の映画『座頭市』でも鮮やかな活躍を見せたタップ・ダンサー、HIDEBOH(ヒデボー)主演で舞台化される。 『海に響く軍靴』は、終戦を知らず、フィリピン・ルパング島に30年余り潜伏した実在の軍人、小野田寛郎氏をもとに着想した物語。戦争中、南太平洋の孤島で出会い、敵同士ながらタップダンスを通じて友情を深めたアメリカ兵と日本兵。帰国したアメリカ兵はブロードウェイのスターとなるが、ある日、長年孤島に潜んでいた日本兵のニュースを知り…。

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