eぶらあぼ 2015.10月号
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306日本のレジェンドと、横浜ゆかりのオーケストラの競演が実現する。 本公演に先がけて、 北とぴあ さくらホールでは、 スペシャルハイライトと銘打ち、森下洋子、松山バレエ団の出演で『眠れる森の美女』が上演される。音楽はオリジナル録音、演出・振付は横浜同様、ヌレエフ=清水による。 第22回神奈川国際芸術フェスティバルで、松山バレエ団が掌中の珠を披露する。演目は、1987年にルドルフ・ヌレエフ(1938~93)が振り付けた『眠れる森の美女』全3幕だ。装置と衣裳を手がけたのは世界的舞台デザイナー、ニコラス・ジョージアデス。 松山バレエ団は、今は亡きスーパースターと長らく親交を重ねてきた。最初の接点は63年。ヌレエフが往年のプリマ、マーゴ・フォンテインと共に初来日した際、一行は森下洋子らの出迎えを受け、松山バレエ団でレッスンをしたという。その11年後、ヌレエフはモナコ王立グレースバレエ学校で名教師マリカ・ベゾブラゾヴァの指導を受けていた森下洋子と再会、彼女の資質に惚れ込んだ。 以来、ヌレエフは折々に森下をパートナーに指名して欧米の舞台および松山バレエ団で共演した。清水の美意識が集約 ただし、今回の『眠れる森の美女』は「監修:清水哲太郎」と謳われている通り、同団の総代表でもある清水が原典のペロー童話を徹底的に掘り下げ、美しい未来を希求する物語に改編したもの。振付も現出演者の持ち味に合わせて加除がほどこされており、いわばヌレエフ=清水のリミックス版となっている。より多くの美術とダンサーを投入し、細部に至るまでスケールアップした舞台には、清水の美意識が集約されているのだ。コスチューム・プレイさながらの入念な衣裳や装置の数々に、しばし目を凝らしたい。レジェンドが踊るオーロラ姫 主役のオーロラ姫を演じるのは、もちろん、森下洋子。小柄な肢体にチュチュを着けて現れるや舞台をひときわ輝かせ、観る者の視線を釘付けにするオーラは健在だ。64年の舞踊歴を誇る彼女の存在はすでに“レジェンド”の域にあり、年を経る毎にさらに幅広い年齢層の共感を呼んでいることは、けっして不思議ではない。11年ぶりに神奈川で披露 開館40周年を迎える神奈川県民ホールの舞台で同団が『眠れる森の美女』を上演するのは11年ぶり。オーケストラピットに入るのは、70年の設立以来、神奈川県を拠点とした活動を続けている神奈川フィルハーモニー管弦楽団。森下洋子 ©エー・アイ 撮影:飯島直人『眠れる森の美女』全幕10/24(土)15:30 神奈川県民ホール問 チケットかながわ0570-015-415 http://www.kanagawa-kenminhall.com関連公演『眠れる森の美女』スペシャルハイライト10/10(土)11:30 北とぴあ さくらホール問 松山バレエ団公演事務局03-3408-7939 http://www.matsuyama-ballet.comCatch Up神奈川県民ホール開館40周年記念松山バレエ団『眠れる森の美女』松山バレエ団がヌレエフによる舞台を昇華文:上野房子

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