eぶらあぼ 2015.10月号
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236ソリストやアンサンブルのリーダーとして国際的に活躍する一方、作曲も手掛け、フルートの可能性を独自に追求し続ける多久潤一朗による、2つの音楽の魔法。午前の回では0歳から小学生の子供とその保護者を対象に、フルートの美しい音色と心に残る旋律をたっぷりと。そして、午後の回は「フルート開発室」。4歳から小学生までの子供たちと共に、身の回りの様々なモノを笛に変えてしまう“TAKU(多久)博士”の実験を覗く。在仏23年、ルーヴル宮音楽隊の首席を務めるなど、独特の繊細なテクニックを要するナチュラルホルンの名手で、作・編曲家や指揮者としても、全欧州でその名を知られる根本雄伯。今回は佐々木京子のフォルテピアノに伴なわれ、ギャレー「《愛の妙薬》による幻想曲」などナチュラルホルンの妙技はもちろん、モダンホルンも駆り、ライネッケのチェロ・ソナタ第1番を吹きこなすなど、野心的なステージを展開する。1997年にギタリストの佐藤紀雄の呼びかけで結集、時空を超えたレパートリーへ自在に、斬新なプログラミングで取り組むアンサンブル。今回は、ウズベキスタン出身の歌手で女優、エカテリーナ・レヴェンタールを迎えて。シェーンベルク「月に憑かれたピエロ」や、個性派俳優の清水綋治の朗読を交えた《三文オペラ》器楽編曲版など、ワイル作品を特集。20世紀初頭ドイツの、キャバレー文化の濃厚な雰囲気を蘇らせる。可憐な中にも凛とした輝きを放つ新星チェリスト、水野由紀が3枚目となる待望のソロ・アルバムを発表。ハイドンの協奏曲第2番を核に、瑞々しい音色を聴かせている。ピアノの須関裕子と共演する記念のリサイタルでは、アルバムにも収録したブルッフ「コル・ニドライ」をはじめ、R.シュトラウスのソナタやベートーヴェンの変奏曲、バッハの無伴奏組曲第1番、ピアソラ「ル・グラン・タンゴ」まで多彩に披露する。ピアノ界の先駆者として、国内外でのリサイタル活動やオーケストラ共演、後進の指導に力を注いできた池田洋子。演奏活動55周年を記念したリサイタルでは、「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」「4つのマズルカ op.24」など定評あるショパンに、シューマン「謝肉祭」やモーツァルトのソナタ第10番を交えて。初挑戦の作品を含むラインナップに、なお尽きることのない音楽への探究心が滲む。大森潤子は東京芸大・大学院からパリ国立高等音楽院に学び、日本とフランスを中心に、国内外で精力的な活動を展開する実力派ヴァイオリニスト。デビュー15周年とアルバム『Zephyr~そよ風』発売を記念するリサイタルは、ピアノの中島由紀と共に。フランクとモーツァルトの第25番、2つのソナタを軸として、ラヴェル「ツィガーヌ」やパガニーニ「ラ・カンパネラ」、フバイ「そよ風」などアルバム収録曲も。月の10アンサンブル・ノマド 第54回定期ドイツ語文化圏 Vol.2 ドイツの劇場NEWアルバム発売記念水野由紀(チェロ)池田洋子(ピアノ)演奏活動55周年記念フルート博士 多久潤一朗のマジカルフルートワールド!!!根本雄たけのり伯(ホルン)&佐々木京子(ピアノ)ピリオドからモダンまで~華麗なる音楽紀行~デビュー15周年 CD『Zephyr~そよ風』発売記念大森潤子(ヴァイオリン)10/3(土)16:00 東京オペラシティ リサイタルホール10/15(木)19:00ヤマハホール10/4(日)14:00 川西市みつなかホール10/4(日)11:30 14:00 久喜総合文化会館(小)10/15(木)19:00Hakuju Hall10/9(金)19:00JTアートホール アフィニス文:笹田和人 ©Yoshinori Kurosawa多久潤一朗TAKU(多久)博士根本雄伯©Jean-Baptiste Millot佐々木京子エカテリーナ・レヴェンタール

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