eぶらあぼ 2015.10月号
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204■中村紘子、再び演奏活動休止へ 今年2月から初期の大腸がん治療のため約2ヵ月間休養していたピアニストの中村紘子が、治療に専念するため、再度演奏活動を休止する。8月25日、所属のジャパン・アーツが発表した。 中村は去る6月3日、都内のホテルで開かれた記者会見で本格的な演奏活動に復帰すると宣言したが、このほど主治医と協議した結果、念のため集中的な療養をすることにした。そのため、8月29日から11月末まで予定されていた公演は一部中止および代役での演奏となる。中村は演奏活動休止について「このたび再度にわたって、皆さまに多大なるご迷惑をかけてしまい、心から申し訳なく思っております。主治医の先生のお言い付けに従って、最先端治療に専念いたします。3ヵ月休養、というのは、私は基本的に元気なため、自由にしておくとあれこれ“糸の切れた凧状態”になって、治療に差しつかえると先生が思われたからなので、どうぞご心配なく。12月にお会いするのを楽しみにしています」とのコメントを発表している。ジャパンアーツ http://www.japanarts.co.jp■指揮者 井﨑正浩がハンガリー「金十字 功労勲章」を受章 指揮者の井﨑正浩が、ハンガリー政府より「金十字功労勲章」を授与された。日本人の受章は2010年に名称が変更されて以来(それまでは「星付中十字勲章」)初となる。 「金十字功労勲章」はハンガリーにおける文化、科学、芸術の分野での活躍と功労に大統領名で贈られるもので、現在民間人に贈られる勲章の最上級勲位のひとつとされている。過去の音楽家の主な受章者には指揮者の小林研一郎、テノール歌手のプラシド・ドミンゴ、チェリストのムスティスラフ・ロストロ第1位及び聴衆賞にチェロの水野優也〈桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)3年在学中〉が選ばれ、木管部門第1位はファゴットの鈴木一成(神奈川フィル首席ファゴット奏者)、声楽部門第1位は清水勇磨(国立音楽大学大学院修了)が受賞した。 この第13回から音源審査を廃止したほか、国外にも門戸を開き、本選への出場者を最大6人に増やしての開催となった。来年の第14回はピアノ、金管(テューバを新設)、声楽の3部門での開催となる。結果は以下のとおり。【弦楽部門】第1位&聴衆賞 水野優也(チェロ)/第2位 藤原秀章(チェロ)/第3位 白井菜々子(コントラバス)/入選 石原悠企(ヴァイオリン)、森朱理(ヴィオラ)、野見山玲奈(ヴァイオリン)【木管部門】第1位 鈴木一成(ファゴット)/第2位&聴衆賞 副田真之介(オーボエ)/第3位 柿沼麻美(ファゴット)/入選 皆神陽太(ファゴット)【声楽部門】第1位 清水勇磨(バリトン)/第2位 迫田美帆(ソプラノ)/第3位 村松稔之(カウンターテナー)/入選 杉浦隆大(バリトン)、入選&聴衆賞 平山莉奈(メゾソプラノ)東京音楽コンクールhttp://www.t-bunka.jp/onkon/onkon.html■第39回ピティナ・ピアノコンペティション 特級グランプリ発表 8月23日に、第一生命ホールで第39回ピティナ・ピアノコンペティションの特級ファイナルが開催され、ラフマニノフのピアノ協奏曲第1番(改訂版)を演奏した篠永紗也子(しのなが・さやこ)が特級グランプリに輝いた(共演は渡邊一正指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団)。表彰式は8月24日に都内で行われ、賞金100万円と併せて、文部科学大臣賞、読売新聞社賞、東京シティ・フィル賞が贈られた。 篠永は1994年、石川県出身。現在は東京音楽大学ピアノ演奏家コース4年在学中。鈴木弘尚、鷲見加寿子に師事。これまでに、第11回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA アジア大会高校生部門銀賞、第1回イモラ国際ピアノオーディション2014 in JAPAN大学・一般の部第1位、第34回飯塚新人音楽コンクール第3位などの入賞歴がある。全日本ピアノ指導者協会(ピティナ) http://www.piano.or.jp篠永紗也子©Hiroshi Takaoka

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