eぶらあぼ 2015.9月号
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57林 美智子(メゾソプラノ) & 大萩康司(ギター) デュオ歌とギターで魅了するスペインの情熱と日本の心文:笹田和人Music Program TOKYO Jazz meets Classic with 東京都交響楽団小曽根 真(ピアノ) & ブランフォード・マルサリス(サクソフォン) ジャンルを越境するスリリングなパフォーマンス文:藤本史昭11/18(水)13:30 東京オペラシティ コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040 http://www.japanarts.co.jp10/24(土)17:00 東京文化会館 10/25(日)15:00 オリンパスホール八王子問 東京文化会館チケットサービス03-5685-0650 http://www.t-bunka.jp 声とギター。言葉と音。そして、日本とスペイン。このステージには、たくさんの幸せな出逢いがある。日本を代表するメゾソプラノ林美智子と、ギター界の若きエース、大萩康司という豪華な顔合わせによるデュオ・リサイタル。スペインの情熱を写し取ったような佳品と、秋の風を思わせる日本の歌の数々が、心を揺らす。その出逢いの瞬間に立ち会える聴衆も、また幸運な人々だ。 ドイツ・ミュンヘンに学び、2003年に国際ミトロプーロス声楽コンクールで最高位入賞、新国立劇場など国内のオペラ公演で重要な役柄を演じる一方、歌曲の上演にも力を注ぎ、CD録音も高い評価を得ている林。一方の大萩は、パリ・エコール・ノルマルやパリ国立高等音楽院に学んで、ハバナ国際ギター・コンクールで第2位に。その後、キジアーナ音楽院で名手オスカー・ギリアの薫陶を受け、今やクラシック音 我が国を代表するジャズ・ピアニスト、小曽根真をホストに、世界の一流ミュージシャンを迎えてジャンルを超えた“音楽そのもの”の魅力を堪能させてくれる「Jazz meets Classic」。これまで、パキート・デリヴェラ、アルトゥール・サンドヴァルといったトップ・アーティストが出演し、スリルと感動に満ちた時間を提供してくれたこのコンサートに、今年は小曽根の盟友ともいえるブランフォード・マルサリスが登場する(共演はエドウィン・アウトウォーター指揮の東京都交響楽団)。 父、そして兄弟全員が世界的に活躍しているエリート・ジャズ一家の長男として生まれ、今やジャズ・サックス・シーンのカリスマ的存在となっているブランフォードだが、一方で彼はクラシックにも造詣が深く、過去この分野のアルバムも発表している。そんなブランフォードが今回演奏するのは、アメリカの現代作曲家、ジョン・アダムズのペン楽の枠組みを遥かに超えた、しなやかな活動が光る。 今回はまず、ビゼー《カルメン》から〈ハバネラ〉や、ドリーブ「カディスの娘たち」など、フランスの作曲家がスペインをイメージし、その音楽的特色を盛り込んだ歌曲を。特に、ギター伴奏での「カルメン」には、新たな魅力を発見によるサクソフォン協奏曲。ジャズ的なフィーリングを随所に盛り込みつつ高度な技巧が要求されるこの難曲への、若きサックスの巨匠のアプローチやいかに。 かたや小曽根は、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番で、己のピアニズするはず。ここへ、大萩がタレガ「アルハンブラの思い出」、ブローウェル「11月のある日」など、ギター・ソロで珠玉の名曲を添える。そして、「小さな空」「翼」など武満徹の歌曲、「この道」「小さい秋」など童謡メドレーを。さらに、加藤昌則による新作「旅のこころ」の初演で締め括る。ムの限界に挑戦する。この作曲家のコンチェルトの中で、もっとも有名で、かつ難易度が高いといわれるこの作品に彼がどう対峙し、新たな生命を吹き込むのか。まさにジャンルを越境するがゆえのスリリングなパフォーマンスを、ぜひお見逃しなく!大萩康司 ©Ryotaro Horiuchi林 美智子 ©Toru Hiraiwaブランフォード・マルサリス ©Palma Kolansky小曽根 真 ©Yow Kobayashi
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