eぶらあぼ 2015.9月号
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25410/24(土)~11/1(日) 三鷹市芸術文化センター 星のホール 8/25(火)発売問 三鷹市芸術文化センターチケットカウンター0422-47-5122 http://mitaka.jpn.orgCHAiroiPLIN 踊る戯曲3『三文オペラ』ダンスになったブレヒトの世界文:高橋彩子『さくらんぼ』(2015年3月)より 撮影:福井理文 コンドルズ所属のスズキ拓朗を中心とするダンスカンパニー「CHAiroiPLIN」。2007年の結成以来、個性あふれる舞台人らで“ダンス×演劇”の新たな可能性を模索している。お話をダンスにする「すとぉーりぃーとダンス」「噺体」など、彼らならではのユニークな企画は多いが、特に注目したいのが、スズキ拓朗構成・演出・振付で名作戯曲を上演する「踊る戯曲」シリーズだ。 13年に第1弾として、安部公房『友達』を原作に『FRIEND』を発表し、若手演出家コンクール2013の最優秀賞を受賞。昨年は第2弾として、別役実の『マッチ売りの少女』を上演。そして今年、“シリーズ最終章”として挑むのが、ベルトルト・ブレヒトとクルト・ヴァイルがタッグを組んだ、あの音楽劇『三文オペラ』だ。19世紀末のロンドンを舞台に、大泥棒や乞食など一筋縄ではいかない人物達が跋扈する本作の世界を、CHAiroiPLINはどのように料理するのだろうか。演奏は、朝比奈尚行率いる「時々自動」。これまでの試みが結実し、未来へと繋がるような渾身の舞台を期待したい。9/19(土)~9/21(月・祝) 横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール問 横浜赤レンガ倉庫1号館045-211-1515 http://akarenga.yafjp.org/SS/2015『SEPTEMBER SESSIONS』「横浜ダンスコレクション」受賞者が最新作を発表文:小野寺悦子梅田宏明 Photo:Shin Yamagata森下真樹 Photo:427FOTO中村 蓉ロサム・プルデンシャド・ジュニア 「横浜ダンスコレクション」のコンペティションで受賞経験を持つ4名の振付家が、彼らの原点ともいえる横浜赤レンガ倉庫を舞台に新作を発表。出演は、2002年の参加者でバニョレ国際振付コンクール本選出場を果たした梅田宏明、04年に横浜市芸術文化振興財団賞を受賞した森下真樹、09年に若手振付家のための在日フランス大使館賞を受賞したフィリピンのロサム・プルデンシャド・ジュニア、13年に審査員賞を受賞した中村蓉。 梅田宏明はオリジナルメソッドの新プロジェクト「Somatic Field Project」を掲げ、最新作『5. waves』を披露。森下真樹は14年に北九州芸術劇場で初演を迎えた『パピコント』の改訂再演に着手。ロサム・プルデンシャド・ジュニアは国民的英雄をモティーフにした最新作『Monologo』を、中村蓉は元Noismの宮河愛一郎とともに『切り抜いて下さい、あなたの鋏で。』を上演。受賞を経て国内外で飛躍を遂げる、彼らの現在を確かめてみたい。9/19(土)~ Bunkamuraル・シネマ ほか全国順次公開※詳細は右記ウェブサイトでご確認ください。 http://www.bolshoi-babylon.jp映画『ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏』名門バレエ団の衝撃のスキャンダルを描く文:小田島久恵©2015 RED VELVET FILMS LTD. ALL RIGHTS RESERVED 世界中に衝撃を与えた芸術監督セルゲイ・フィーリン襲撃事件によって、バレエ・ファン以外にも広く有名になったボリショイ・バレエ団。襲撃を指示したダンサーが逮捕され、フィーリンがバレエ団に戻って来ても、同団の中に渦巻く不安や腐敗は消えない。 BBCの百戦錬磨のカメラは、外科手術のような手さばきでメスを入れ、「カーテンの向こう側」の劇場の内部をシャープに抉り出す。監督・撮影はニック・リード。最大の緊張は、劇場総裁のウーリンとフィーリンとの容赦ない確執だ。既にダンサーの間には派閥が出来ている。総裁はバレエ監督に対して幹部会議でもびっくりするほど辛辣だ。しかし、怪我から復帰したアレクサンドロワ、引退を恐れるアラシュ、ボリショイ内部を穏やかに俯瞰するバレエ・マスターのアキーモフの言葉には、世界最高峰のこのカンパニーを支える“善意”が見える。ちなみに2016年3月以降、フィーリンのボリショイ・バレエ団芸術監督の契約は延期されないことが決定した。現代の芸術をめぐる困難が辛口のタッチで描かれた、貴重なドキュメンタリー。
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