eぶらあぼ 2015.9月号
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160作っていきたい」と締めくくった。題名のない音楽会 http://www.tv-asahi.co.jp/daimeiRyu Goto Ocial Web Site - 五嶋龍オフィシャルウェブサイトwww.ryugoto.com■東京二期会が 2016/17シーズンライ ンアップを発表 7月中旬に発表となった東京二期会の「2016/17シーズンラインアップ」のテーマは「継続と新たな出会い」。今までコラボレーションを行なってきた指揮者、演出家および海外歌劇場との関係を深め、新たな人材も起用。また、ドイツ・オペラ上演の伝統を大切に、これまでにも日本初演を多く手がけてきたリヒャルト・シュトラウス作品を、《ダナエの愛》(15年10月、日本初演)、《ナクソス島のアリアドネ》(16年11月)、《ばらの騎士》(17年7月)と3年連続で上演する。《ナクソス島のアリアドネ》を手がけるのは、これが日本でのオペラ・デビューとなる指揮のシモーネ・ヤングと、演出のカロリーネ・グルーバーの女性コンビだ。 16年2月上演の《イル・トロヴァトーレ》(成田博之:ルーナ伯爵)は、今年2月の《リゴレット》も好評だったアンドレア・バッティストーニが指揮する。演出のロレンツォ・マリアーニは二期会初登場だ。7月には宮本亜門演出の《フィガロの結婚》の4度目の再演が登場。二期会初登場の指揮のサッシャ・ゲッツェルは、昨年ウィーン国立歌劇場でも同演目を振り好評を博した。二期会初上演となる9月の《トリスタンとイゾルデ》を指揮するのは、《ニーベルングの指環》日本初演を振ったヘスス・ロペス=コボス。演出はウィリー・デッカーが手がける。17年2月の《トスカ》(木下美穂子:題名役)の指揮は昨年の二期会《蝶々夫人》で日本デビューしたダニエーレ・ルスティオーニだ。続報は随時、二期会公式ウェブサイトで発表される。取材・文:藤本真由東京二期会 http://www.nikikai.net■『題名のない音楽会』 新司会者の五嶋龍が佐渡裕と会見 前号既報通り、指揮者の佐渡裕が、テレビ朝日『題名のない音楽会』の司会を9月で卒業、10月からは、ニューヨークを拠点に世界中で活躍しているヴァイオリニストの五嶋龍が5代目司会者に就任する。7月30日の収録後、佐渡とともに会見を行った。 会見ではサプライズとして、五嶋(当時7歳)のコンサートデビューで佐渡との初共演となった1995年のパシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)で演奏中の写真が披露され、写真を見ながら佐渡は五嶋を「神童あらわる」、五嶋は佐渡を「でかい」と、当時の互いの印象を振り返った。五嶋はいまでも佐渡に対して「でかい」という印象は変わらないという。 番組の収録について五嶋は、最初はPMFでのデビューの時と同じように無心で必死だったと語りながら「4回の収録を終えて、普段の演奏会だけでは絶対に出会えないであろうアーティストと出会える環境はとてもラッキーで、貴重な出会いの場。まだ4回だけの収録ですが、アーティストとして成長させてもらっている。『題名のない音楽会』は教育番組であってそうでないもの、家族でエンジョイできるもの、クラシックファンとそうではないすべての人が音楽について考えてもらえるもの、にしたい。ターゲットは“全員”で、これまでの51年間のファンを逃がさず、また、新しいファンも獲得していきたい」との抱負を語った。 今年9月から佐渡は、ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団の音楽監督に就任する。これまでも海外での収録を行ってきた『題名のない音楽会』だが、今後の共演の可能性を聞かれた両者は「ぜひ実現したい」と実現に向けた期待を口にした。 最後に五嶋は『題名のない音楽会』という番組の51年の歴史を重く感じすぎないように、でも伝統を継承しつつ、変化をさせ、進化するという大きなストーリーを描いており、「新しい『題名のない音楽会』を左より:山口毅(事務局長兼企画制作部長)、中山欽吾(理事長)、木下美穂子(ソプラノ)、成田博之(バリトン) Photo:M.Terashi/Tokyo MDE左:五嶋 龍 右:佐渡 裕 Photo:M.Terashi/Tokyo MDE

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