eぶらあぼ 2015.8月号
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49アプリコみんなの音楽祭 2015「音市楽座」をテーマに多彩な公演が満載文:笹田和人Classic Bar ~in Blue Rose vol.3~カクテルとクラシック音楽の美味しい関係文:渡辺謙太郎7/25(土)、7/26(日) 大田区民ホール・アプリコ問 大田区民ホール・アプリコ03-5744-1600 http://www.ota-bunka.or.jp11/18(水)19:00、11/19(木)19:00、11/20(金)19:00、11/21(土)14:00サントリーホール ブルーローズ(小)問 クラシック事務局0570-012-666 http://www.fujitv.co.jp/classic-bar 『アプリコみんなの音楽祭』は、東京都の大田区民ホール・アプリコを主会場に、昨年スタートした市民のためのフェスティバル。2007年以来開催されていた『大田区アマチュア音楽祭』から引き継いだ「観る」「聴く」「学ぶ」「やってみる」に加えて、新たに「魅せる」もコンセプトに。今年は「音市楽座」をテーマに掲げ、プロのアーティストによるステージやワークショップ、アマチュアの公募参加企画など、多彩な催しが開かれる。 ホール周辺で行われるジャズや阿波踊りが、賑やかに幕開けを告げる音楽祭。大ホールでの「サンバ de ブラス・カーニバル 3」(7/25)は、山下定英の指揮とアレンジによるブラスバンドが、ダンスチームと共に盛り上がり、地球の裏側の“暑い夏”を連れてくる。そして、大田区を拠点とするプロ楽団、東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団も登場。松本志のぶの案内で、スメタナ「モルダウ」など名曲はもちろ 昨年の秋から始まったサントリーホールの人気シリーズ『Classic Bar ~in Blue Rose』は、クラシック音楽とお酒の相性の良さを、さまざまな切り口で紹介し続けてきた。 3回目の開催となる今回のテーマは「カクテル」。複数のお酒や材料をひとつに混ぜ合わせるカクテルは、音楽の和声に似ているようで実に興味深い。今回は、銀座、博多、札幌の3都市に店を構える「Bar Vespa」のオーナーバーテンダー神吉英典を第1部の講師に迎える。創作カクテルの名手として名高い彼は、多彩で深遠なカクテルの世界をわかりやく解説し、それぞれの嗜好やシチュエーションに合った1杯の選び方や楽しみ方を教えてくれることだろう。 そして続く第2部は、人気と実力を備えた若き名手、松田理奈(ヴァイオリン 11/18,11/19)や福間洸太朗(ピアノ 11/20,11/21)のリサイタル&トークが行われる。松田はクライスラーん、指揮者挑戦コーナーなど、老若男女が楽しめるまさに音楽のプレゼントを届けてくれる(7/26)。 また、小ホールでの「うたの贈り物 with よんもん」は、同じ4声で活動する2つの声楽アンサンブルによる、ジョイント・コンサート。『外国のうた』(7/25)ではシューマンの「流浪の民」ほか、『日の名曲やラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」、ヴィターリ「シャコンヌ」などを、福間はベートーヴェン「月光」、スメタナ(福間洸太朗編)「モルダウ」やドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」などを、それぞれ演奏予定。2人のアーティストのカジュアルなトークも楽しみな上に、味覚と視覚を美しく刺激するカクテルにふさわしい名曲が巧みに選ばれているのが嬉しい。福間洸太朗松田理奈 ©山岸 伸サンバ de ブラス・カーニバル松本志のぶ矢野沙織本のうた』(7/26)では中田喜直「夏の思い出」ほか、名旋律を満載して。さらに、大田区出身の天才アルトサックス・プレイヤー、矢野沙織が、自身のカルテットを率いて小ホールに登場(7/26)。新世代ジャズの旗手ならではの、グルーヴ感あふれるプレイで魅せる。

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