eぶらあぼ 2015.7月号
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61ウェスタ川越 オープニング公演 小曽根 真(ピアノ) ヤマハCFX お披露目コンサート in 川越オープニングは最高峰のピアノで文:藤本史昭イ・ソリスティ・サラマンカ豪華メンバーが奏でる室内楽の神髄文:宮本 明7/5(日)14:00 ウェスタ川越問 ウェスタ川越049-249-3777 http://www.westa-kawagoe.jp7/12(日)16:00 サラマンカホール問 ふれあい福寿会館サービスセンター058-277-1110 http://salamanca.gifu-fureai.jp 神社仏閣や蔵造りの街並みなど歴史的建造物が多く残ることから、「小江戸」と呼ばれる埼玉県川越市。その川越市に2015年春、一大複合施設「ウェスタ川越」が誕生した。多目的ホールや生涯学習施設、スーパー、飲食店等を擁するこの施設、とりわけ大きな目玉となりそうなのが7月にオープン予定の大ホールだ。収容人員1,700人。様々なジャンルの公演に対応できるフレキシビリティとクラシック専用ホールと遜色ない音響を兼備したこの空間は、今後まちがいなくこの地域における音楽文化の中心拠点となるはずだ。 さて、この大ホールの記念すべきオープニング公演に登場するのが、“世界のOZONE”こと小曽根真だ。ジャズはもちろんのこと、近年はクラシックにも積極的にコミットし活動の幅を広げ続けている小曽根だが、その彼が今回こけら落としのために選んだフォーマットは、そのパフォーマンスがもっとも パリ国立高等音楽院でランパルに師事し、国内外での活発な活動を通じて、長く日本のフルート界を牽引し続けている工藤重典。10歳でフルートを吹き始めて今年で50年というから、つまり還暦を迎えたということ。その工藤を音楽監督に招いて毎年夏に開催しているのが岐阜・サラマンカホールの「夏の特別プログラム」。今年は「室内楽」がテーマ。イ・ムジチ合奏団のコンサートマスターを務めたヴァイオリン奏者のフェデリコ・アゴスティーニ、日本を代表するヴィオラ奏者で現在は都響と京響の首純粋に楽しめるソロ・ピアノ。堅牢無比なテクニックを土台に生み出される最高のグルーヴとスリル、抒情、そして喜びにあふれた音楽は、必ずや聴き手を至福の世界へ導いてくれることだろう。 さらに今回のコンサートは、ホールに備えられることになったヤマハの最高峰グランドピアノ「CFX」のお披露目公演でもある。このピアノに絶大なる信頼を寄せ、コンサートでも可能な限り使用している小曽根による“音のプレゼンテーション”は、この名器の魅力を120パーセント表現し尽くしてくれるものになるに違いない。席・店村眞積、東京クヮルテットの創設メンバーで30年間活躍したチェロ奏者・原田禎夫と、豪華な講師陣が顔を揃え、7月11日と12日の2日間、集中的に各楽器やアンサンブルのための公開レッスンやクリニックが行なわれる。 そしてプログラムの最後に置かれているのが講師陣によるコンサート「イ・ソリスティ・サラマンカ(I Solisti di Salamanca Hall)」だ。昨年、日本でCDデビューして注目を集める工藤の愛娘・セシリアも加わっての父娘共演にも注目。曲目は、ハイドン「ロンドン・トリオ第1番」、ベートーヴェン「3つの二重奏曲Op.27-1」、モーツァルト「フルート四重奏曲第1番」、フォーレ「ピアノ四重奏曲第1番」。豪華メンバーが奏でる室内楽の神髄を、美しい豊かな響きのコンサート専用ホールで体験できるだろう。©大杉集平左より:工藤重典 ©Akira Muto/フェデリコ・アゴスティーニ/店村眞積 ©三浦興一/原田禎夫/工藤セシリア ©Bren-ya BA

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