eぶらあぼ 2015.7月号
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2578/24(月)~8/30(日) あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)問 あうるすぽっと03-5391-0751 http://www.owlspot.jpあうるすぽっと × fabien prioville dance company × An Creative 国際共同制作 SOMA プロジェクトキーワードは「家族」文:渡辺真弓ファビアン・プリオヴィル 撮影:市来朋久 ピナ・バウシュが創設したヴッパタール舞踊団出身のダンサーと日本のアーティストの2つの世界のコラボレーションをコンセプトに掲げた「SOMAプロジェクト」がこの夏、東池袋のあうるすぽっとで開催される。これはヴッパタール舞踊団で活躍したフランス人ダンサー、ファビアン・プリオヴィルが中心になって立ち上げ、構成・演出を担当する国際共同制作。「SOMA」とはギリシャ語で「身体」を意味する。プリオヴィルと言えば、ヴッパタール時代からの同僚、瀬山亜津咲との良きパートナーシップで知られ、日本の伝統や文化にも造詣が深い。出演はヴッパタール舞踊団出身のダンサー3名に、オーディションで選ばれた日本人ダンサー5名ほか。メンバーは、共同生活を送りながら6月からドイツと日本で稽古を積み、8月日本、9月ドイツと公演を行う。創作のキーワードは「家族」とか。新たな出会いが注目される。9/11(金)12:10 19:00 横浜みなとみらいホール問 横浜みなとみらいホールチケットセンター045-682-2000 http://www.yaf.or.jp/mmhニーナ・アナニアシヴィリ 瀕死の白鳥 in コンサート客席を引き付けて離さないオーラ文:藤本真由左より:ニーナ・アナニアシヴィリ/青柳 晋/川久保賜紀 ©Yuji Hori 世界的バレリーナ、ニーナ・アナニアシヴィリが、この秋、日本の観客の前で「瀕死の白鳥」を披露する。ヴァイオリンに川久保賜紀、ピアノに青柳晋を迎え、ウェーバーの「舞踏への勧誘」、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」等、バレエ作品に用いられてきた名曲の演奏により20世紀バレエを辿る意欲的な試みのコンサートで、ラストを華やかに飾る。ボリショイ・バレエをはじめ世界の名だたるバレエ団で主役を務め、2004年からは出身地ジョージア(グルジア)国立バレエで芸術監督も務めるニーナ。舞台に映える華やかさ、客席を引き付けて離さないオーラ、そして研ぎ澄まされた心身から繰り出す至芸。その踊りは観る者を至福の境地へと誘う。サン=サーンスの「白鳥」にフォーキンが振り付けた「瀕死の白鳥」は、アンナ・パブロワ、マイヤ・プリセツカヤなど歴史的ダンサーたちが踊ってきた作品。今のニーナがいかなる舞を見せるのか、必見だ。7/3(金)19:30、7/4(土)16:00 横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール問 横浜赤レンガ倉庫1号館045-211-1515/アンスティチュ・フランセ横浜045-201-1514http://www.yokohama-akarenga.jpダンスクロス Dance Crossフランスと韓国の作品が横浜でクロス文:渡辺真弓ダミアン・ジャレ ©Koen Broos コンテンポラリー・ダンスの発信地として活動する横浜赤レンガ倉庫1号館企画の「ダンスクロス Dance Cross」公演に、気鋭の振付家が2人登場する。1人はフランスのダミアン・ジャレ。ベルギー出身のダンス界の旗手シディ・ラルビ・シェルカウイの芸術パートナーで、彼と共同で振り付けた『バベル BABEL(words)』が昨年日本で上演され、大きな反響を呼んだのが記憶に新しい。今回は、京都のヴィラ九条山のレジデンスを経て創作した『venari』 と映像作品の『the ferryman』が併演されるのが楽しみだ。もう1人韓国のクォン・リョンウンは、<横浜ダンスコレクションEX2014>において「若手振付家のための在日フランス大使館賞」を受賞。こちらは『Homo Knitiens』で半年間のフランスでのレジデンスの成果を発表する。各々日本とフランスでの滞在経験がどのように作品にクロスされていくのか、非常に興味をそそられる舞台だ。

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