eぶらあぼ 2015.7月号
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199コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報大田智美のアコーディオン、富田珠里のピアノ。異なる楽器が交わり(CROSS)、対話の中で空気(Air)を、そして聴衆の心を震わせたい。そんな思いで始まったシリーズ第6弾は、箏の菊地奈緒子を迎えて。野村誠による委嘱新作「六段→交段→空段→穴段の調べ」の世界初演を軸に、本邦初演となる小出稚子「千鳥の舞」など東洋と、カーゲル「肉体化されし爪」やフランク、プーランクなど西洋が交錯、新たな共鳴を始める。これは大注目の顔合わせだ。バロックから現代まで幅広いレパートリーを歌いこなし、日本人カウンターテナーとして初めてウィーン国立歌劇場と客演契約を結ぶなど、世界の檜舞台が熱い視線を寄せる藤木大地。そして、日本を代表するギタリストとして、国際的に活躍する大萩康司。2人の俊英が、メンデルスゾーンやシューベルトのリートから、日本の歌曲、さらにはアイルランド民謡まで、たっぷりと聴かせてくれる。「音の遊び」というテーマについて「純粋な『音の運動』、そして音と音との『関わり合い』に焦点を当てたいと思った」。ケルン音大などに学んだ、ピアノの山田剛史はそう語る。ハイドンのト長調とショパンの第3番、2つのソナタを大枠に、ドビュッシー、ヒンデミット、バッハ、カーターと様々な構成要素を持つ佳品を配したプログラム。「300年の時代を超えた『音』たちが、皆様に喜びをもたらしますように!」との思いを込める。優れた舞台作品を招聘する、新国立劇場地域招聘公演。今回は、長崎県オペラ協会による《いのち》を上演する。星出豊・同協会芸術監督が被爆者との対話から紡いだ台本に、錦かよ子が作曲。被爆した女性の愛と苦悩から、戦禍による悲劇を浮き彫りに。星出の指揮と演出、主役の松本佳代子と原さとみら実力派によるダブルキャストで臨む。間もなく70回目の原爆の日を迎える、長崎からの“声”に耳を傾けよう。山宮るり子は、2009年にミュンヘン国際音楽コンクールで入賞、11年にはリリー・ラスキーヌ国際ハープ・コンクールで優勝と、日本人初の快挙を重ねてきたハープ界注目の俊英。今回は、ドビュッシー「月の光」やリスト「愛の夢」など可憐な音色が相応しい名旋律に、エマヌエル・バッハの「ソナタ ト長調」やトゥルニエ「イマージュ組曲第4番」などハープのために書かれた名曲を交えて、夏の一夜を爽やかに彩る。日本音楽の源流にある歌謡。その要素を筝曲の世界へ採り込み、新たなジャンルとして確立されたのが、弾き歌いの「箏歌」。下野戸亜弓は独自の創作活動の中から、その美を掘り下げてきた。今回は、福士則夫への委嘱新作「みづとり」の初演をはじめ、諸井誠「秋の琴」や万葉集に基づく細川俊夫「箏歌」、古謡を復曲した「走井」、廣瀬量平「古代歌謡による三つの歌」を披露。言葉と音色の美しさが、心に沁みる。ウィークデーコンサートシリーズ 第37回藤木大地(カウンターテナー)&大萩康司(ギター)コンサートシリーズ Vol.6CROSS Air 2015 伝統×革新山宮るり子(ハープ)~風色の調べ~長崎県オペラ協会オペラ《いのち》音の遊び Play of Tones山田剛たかし史(ピアノ)下しものと野戸亜弓(箏)~うたう・声・ことばの音楽~7/23(木) 11:30フィリアホール7/18(土)アルファあなぶきホール(小) 7/19(日)青山音楽記念館 バロックザール 7/31(金)東京オペラシティ リサイタルホール7/17(金) 19:00かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール7/25(土)14:00、7/26(日)14:00新国立劇場(中)7/20(月・祝)14:00 あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール 7/30(木)19:00 東京文化会館(小)7/18(土) 18:00東京オペラシティ リサイタルホール星出 豊大田智美 ©Ryoichi Aratani富田珠里 ©Eiji Yamamoto藤木大地 ©K.Miura大萩康司 ©Ryotaro Horiuchi ©篠原栄治

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