eぶらあぼ 2015.7月号
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185コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報9月の見もの・聴きもの2015年9月の曽そし雌裕ひろかず一 編〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場9月4(19:00)、7(19:00)、10(19:00)、13(19:00)日 ヴェルディ:リゴレット 指/E.ピド、演出/P.オーディ、出/J.カレヤ、A.マエストリ、A.クルザク、M.ペルトゥージ◎9月5(19:30)、8(19:30)、11(19:30)日ワーグナー:さまよえるオランダ人 指/P.シュナイダー、演出/C.ミーリッツ、出/H.P.ケーニヒ、R.メルベート、H.リッパート9月9(19:00)、12(19:00)、17(19:00)、21(19:00)日 ヴェルディ:椿姫 指/M.シェーンヴァント、演出/J.F.シヴァディエ、出/I.ルング、P.ブレスリク、C.アルヴァレス9月15(20:00)日 L.ヌッチBr ベルカント・イタリアーノ 共/ウィーン・フィルのメンバー9月16(19:00)、19(19:00)、23(19:00)、26(19:00)日 ロッシーニ:チェネレントラ 指/M.ギュトラー、演出/S.E.ベヒトルフ、出/B.ブルンス、G.ベルムデス、P.スパニョーリ、M.グリツコヴァ、M.ヴィンコ9月20(18:00)、24(18:30)、27(18:00)、30(18:00)日 ムソルグスキー:ホヴァンシチナ指/J.コンロン、演出/L.ドディン、出/D.ベロセルスキー、C.ヴェントリス、H.リッパート、E.ニキーティン、A.アンガー9月25(19:30)、28(20:00)日 ドニゼッティ:愛の妙薬 指/G.ガルシア・カルヴォ、演出/O.シェンク、出/V.ナフォルニタ、S.ピルギュ、D.パーシャル、A.シュラメク9月29(19:30)日 ロッシーニ:セビリャの理髪師 指/G.ガルシア・カルヴォ、演出/G.レンネルト、補訂演出/R.ブレチャッハー、出/J.カマレナ、P.ルメッツ、A.ブロワー、C.マルトマン、R.スペード・グリーンウィーン・フォルクスオーパー9月2(19:00)、9(19:00)、12(19:00)、17(19:00)日 モーツァルト:魔笛 演出/H.ローナー9月3(19:00)、7(19:00)日 ヨハン・シュトラウス:こうもり 演出/R.ヘルツル、新校訂演出/H.ツェドニク★9月4(19:00)、6(19:00)、8(19:00)、10(19:00)、14(19:00)、19(19:00)、26(19:00)日ベナツキー:白馬亭にて[プレミエ(6日)] 演出/J.E.ケプリンガー9月5(19:00)、11(19:00)、15(19:00)、22(19:00)、27(19:00)日 ビゼー:カルメン演出/G.ヨーステン9月13(19:00)、18(19:00)、23(19:00)、30(19:00)日 オッフェンバック:パリの生活 演出/M.デイケマ  9月21(19:00)、28(19:00)日 プッチーニ:トゥーランドット 演出/R.ドゥセ9月25(19:00)日 レハール:メリー・ウィドウ演出/M.A.マレッリアン・デア・ウィーン劇場(オペラ公演のみ)★◎9月13(19:00)、16(19:00)、18(19:00)、21(19:00)、23(19:00)、25(19:00)日H.マルシュナー:ハンス・ハイリング[プレミエ]指/C.トリンクス、演出/R.ガイア―、出/A.デノーケ、M.ナジ、K.トレチャコヴァ、S.ハウツィール、演奏/ウィーン放送響◎9月24(19:00)日 L.ヴィンチ:ウティカのカトーネ(演奏会形式) 指/R.ミナジ、出/F.ファジョーリ、J.サンチョ、M.E.チェンチッチ、V.サバドゥス、演奏/イル・ポモドーロウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(G)=ヴォルケントゥルム(グラーフェネック/オーストリア)、(BIR)=シンフォニー・ホール(バーミンガム)、(LON)=ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)、(LUZ)=コンツェルトザール(ルツェルン)、(BUK)=パレス・グランド・ホール(ブカレスト)、(LIN)=ブルックナーハウス(リンツ)]9月3(19:00)(G)、10(19:00)(LON)、11(19:30)(LON)、12(18:30)(LUZ)、13(17:00)(LUZ)、15(20:00)(BUK)、16(20:00)(BUK)、21(19:30)(LIN)日 S.ビシュコフ(3/10/12/15/16/21日)/S.ラトル(11/13日)指揮 → 〔グラーフェネック音楽祭〕(3日)/〔プロムス〕(10/11日)/〔ルツェルン国際音楽祭〕(12/13日)/〔ジョルジェ・エネスク音楽祭〕(15/16日)/〔リンツ・ブルックナー・フェスティヴァル〕参照◎9月8(19:30)(BIR)日 S.ラトル指揮 エルガー:ジェロンティウスの夢 独/M.コジェナーMs、T.スペンスT、R.ウィリアムズBr9月18(19:30)日 S.ビシュコフ指揮 ハイドン:交響曲第44番「悲しみ」、エネスク:クレマン・マロの詩による7つのシャンソン、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 独/V.ナフォルニタS9月20(11:00)(KH)日 S.ビシュコフ指揮ハイドン:交響曲第44番「悲しみ」、ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集(F.モットル編曲の管弦楽伴奏版)、フランツ・シュミット:交響曲第2番独/E.クルマンA9月26(15:30)(KH)日 C.エッシェンバッハ指揮 ハイドン:交響曲第92番「オックスフォード」、モーツァルト:管楽器のための協奏交響曲、ベートーヴェン:交響曲第1番 独/C.ホラークob、E.オッテンザマーcl、R.ヤネシッツhr、H.ミュラーfg9月29(19:30)日 C.エッシェンバッハ(p)指揮 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番、チャ【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 多くの劇場で9月から2015/16シーズンがスタートするが、改修工事に伴う劇場の動静について若干のご紹介。[1]ベルリン州立歌劇場:2010年から3年計画で始まった改修工事は未だに続いており、今シーズンもシラー劇場を使って公演が行われる。[2]ケルン歌劇場:2012年から続いていた改修工事が終わって、本年11月に再開場の見込み。最初のプレミエ公演はベルリオーズの「ベンヴェヌート・チェルリーニ」となるらしいが、本稿執筆中には、まだシーズン予定が未発表。[3]ライプツィヒ歌劇場:舞台機構の改修のため、9月と10月は、アウグストゥス広場に設けられるテント劇場で公演が行われる。[4]モネ劇場:2015/16シーズンは、劇場本体の改修工事が行われるため、公演はブリュッセル市内のその他の複数の会場を使って行われる。以上、ご留意いただきたい。 さて、9月の音楽祭は夏に負けずに凄い。特に注目すべきは、2年に1回、ルーマニアの首都ブカレストで行われる「ジョルジェ・エネスク音楽祭」。一昨年もその内容の充実ぶりをコメント冒頭に記述したが、本年の演目もこれまた豪華。ラトル、ティーレマン、ティルソン・トーマス、メータ、ネルソンスといった人気指揮者陣や、ピリス、エマール、シフといった実力派ピアニストが日替わりで登場するほか、ヴァイオリンのムターなどの室内楽演奏会も数多く並んでいる。また、この音楽祭は、市内の数か所の会場で午後から深夜までやっていて、1日3公演のハシゴが出来る日も多く、ブカレストだけでなく周辺都市での公演もあるという充実のイベント。 その他の音楽祭としては、本文に記載したオーストリアの「グラ-フェネック音楽祭」「リンツ・ブルックナー・フェスティヴァル」、ドイツの「ムジークフェスト・ベルリン」「ブレーメン音楽祭」「ボン・ベートーヴェン音楽祭」「ルール・トリエンナーレ」、スイスの「ルツェルン国際音楽祭」、イギリスの「プロムス」など、どれをとっても豪華な公演の連続。さらには、掲載できなかったものとして、オーストリアの「ハイドン・フェスティバル」やフランスの「アンブロネ音楽祭」等々、魅力的な秋の音楽祭は数多い。 これらを含めて、特に注目すべきものを列挙していくと、オペラでは、アン・デア・ウィーン劇場のマルシュナー「ハンス・ハイリング」(デノーケ出演)、ハンブルク州立歌劇場のベルリオーズ「トロイアの人々」(新音楽監督ケント・ナガノによるプレミエ第1弾)、「ルール・トリエンナーレ」中の、ノーノ「プロメテオ」(メッツマッハー指揮)とワーグナー「ラインの黄金」(電子音楽を伴う上演らしいので、保守派ワグネリアン激怒もの企画か?)、エッセン歌劇場のマルティヌー「ギリシアの受難劇」(ネトピル指揮)、フランクフルト歌劇場のラッヘンマン「マッチ売りの少女」(演奏者として日本人多数出演)、チューリッヒ歌劇場のベルク「ヴォツェック」(ルイジ指揮)、パリ・オペラ座のラモー「プラテ」(ミンコフスキ指揮)、フランドル歌劇場の「タンホイザー」(ビエイトの超過激演出?)、英国ロイヤル・オペラのグルック(ガーディナー指揮)など限りない。オーケストラでは、ラトル=ベルリン・フィルがヒッチコックの名作「サイコ」の音楽(バーナード・ハーマン作曲)を演奏してくれるのが個人的には大変興味深い。また、古楽系では、ルネ・ヤーコプスがバッハの「ヨハネ受難曲」「マタイ受難曲」、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」などを次々演奏していく過密スケジュールに感服。それにしても、今年も豊穣な秋だ。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)

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