eぶらあぼ 2015.5月号
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77©Gakken Pub青島広志(指揮)楽しく“学べる系”コンサートの幕開けです!取材・文:東端哲也Interview 作曲家、ピアニスト、指揮者としてマルチに活躍、お茶の間の人気も集める青島広志による、極上の名曲コンサート『マエストロ青島の五つ星クラシック』がこの夏、東西の名門コンサートホールに登場。前者では東京ニューシティ管弦楽団、後者は大阪フィルハーモニー交響楽団を指揮する。マエストロ自らが選曲を手掛け、楽しくわかりやすい解説と共にオーケストラと1日で西洋音楽の歴史を辿る、ちょっぴりアカデミックな内容のプログラムになりそうだ。 「楽譜で各パートの楽器が明確に指定された最初の作品であるモンテヴェルディの《オルフェオ》序曲に始まり、近代アメリカの軽音楽の巨匠の作品まで、愛好家から初心者まで、誰もが楽しめる内容です。第1部では、今年共に生誕330年を迎えるバッハとヘンデルに、ハイドンからモーツァルト、そしてベートーヴェンへと至る流れを。第2部ではロッシーニに始まり、引退した彼のパリのサロンに出入りしていたビゼー、イタリア・オペラの後継者たるプッチーニと、それぞれの作曲家の絡み合う関係性についてもお話しできたらと思っています。それからブラームスの『ハンガリー舞曲』とも繋がるモンティの『チャルダッシュ』(ヴァイオリン)やアンダーソンの『トランペット吹きの子守歌』ではそれぞれのソロ楽器にもスポットライトを当てたい。最後は私の編曲と振り付けによる『アンパンマンのマーチ』で客席の皆さんも一緒に踊って盛り上がって終われたら嬉しいですね」 テノールの小野勉を迎えた〈オンブラ・マイ・フ〉や〈誰も寝てはならぬ〉などオペラ・アリアも楽しみ。 「客席の方を向いて歌う小野さんは、背中合わせで指揮している私やオーケストラと会場の皆さんとの橋渡し役でもあります。彼は以前、客席でぐずっていたお子さんのそばまで降りていって、その子に語りかけるように歌ってくれたことがありました。私も司会者でしたら同じような事をしますので、彼のことはとても信頼しています。ですからぜひ、小さなお子さん連れの方も安心して会場に足を運んで欲しいと思います。今回『運命』のような深刻な曲はないし、演奏時間も短いものばかりですのでリラックスして聴いていただければ…」 本格的なコンサートホールでクラシックを初めて聴くという方にもぴったりな公演だ。 「サントリーホールのステージには司会とピアノ演奏で出演したことがありますが、音の響きだけでなく、段々畑のように広がっていく威圧感を感じさせない客席の雰囲気が好きです。新しくなったフェスティバルホールも豪華で素敵。もし東京公演を気に入っていただけたら、大阪のお友達や親戚の方にもお薦めして下さいね(笑)」5/16(土)14:00 紀尾井ホール問 ミリオンコンサート協会03-3501-5638 http://www.millionconcert.co.jp瓜生幸子(ピアノ) 円熟の深い味わいを聴く文:笹田和人 国際的に活躍する日本人ピアニストのパイオニアであり、80歳を越えてなお、第一線を走り続ける瓜生幸子。今年でヨーロッパ・デビューから50年という節目を迎え、記念のリサイタルを開く。ウィーンで名匠クラウディオ・アラウの薫陶を受け、1966年のシーズンから、ヨーロッパ各地で演奏活動を継続。86年のウィーン・コンツェルトハウスでのリサイタルには、オーストリア大統領が臨席した。77年からウィーン国際ベートーヴェンコンクールの審査オブザーバー、89年から10年以上にわたって昭和音大教授を務めるなど、後進の育成にも力を注ぐ。 記念リサイタルは、ドビュッシーの「ピアノのために」より〈プレリュード〉で幕開け。モーツァルトの「ロンド ニ長調」、シューベルトの「4つの即興曲」op.90から第3曲・第4曲、シューマンの「3つのロマンス」op.28から第2曲と「アラベスク ハ長調」が続く。そして、リストの「大演奏会用独奏曲」を締め括りに。半世紀の歩みを凝縮したラインナップとなっている。マエストロ青島の五つ星クラシック スペシャルサマーコース2015「音楽史」6/20(土)14:00 サントリーホール(発売中)8/6(木)19:00 フェスティバルホール(4/25発売)問 サモンプロモーション0120-499-699 http://www.samonpromotion.comPhoto:Hugo Jeble
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