eぶらあぼ 2015.4月号
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76針生美智子三浦一馬 プレイズ ガーシュウィン & ピアソラ6/2(火)19:00 ウィンクあいち(発売中/中京テレビ事業052-957-3333)、6/4(木)19:00 EX THEATER ROPPONGI(3/21発売/ディスクガレージ050-5533-0888)、6/13(土)18:00 あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール(3/23発売/テレビマンユニオン03-6418-8617)CD『三浦一馬 プレイズ ガーシュウィン』ビクター VICC-60924¥3000+税4/8(水)発売写真提供:ビクターエンタテイメント三浦一馬(バンドネオン)バンドネオンで魅せるガーシュウィンの世界取材・文:渡辺謙太郎Interview 19世紀のドイツでパイプオルガンの代用楽器として生まれ、20世紀に入ってから南米のタンゴ演奏で盛んに使われるようになったバンドネオン。若き俊才・三浦一馬は、そうした音楽史を踏まえながらも、「タンゴに特化せず、あらゆる可能性に挑戦して、この楽器でやれることはすべてやりたい」と熱く語る。 今回、約3年ぶりに発表する新譜『三浦一馬プレイズガーシュウィン』では、過去3枚でテーマにしたタンゴから離れて新境地へ。ジャズとクラシックを融合し、独自の作風を確立したガーシュウィンを取り上げている。 「両親がガーシュウィンのレコードを自宅でかけていたので、4~5歳の頃から自然と好きになりました。中でもお気に入りだったのが、アンドレ・プレヴィン弾き振りの『ピアノ協奏曲 ヘ調』です」 三浦はガーシュウィンをピアソラと同じくらい敬愛しているという。 「音楽は対照的ですが、ニューヨークとブエノスアイレスという共に移民が作り上げた都市で活躍した作曲家。それぞれの街の匂いや人々の声を音楽でみごとに表現していると思います。僕もいつの日か、彼らのように自分の街を代弁する音楽を作りたい。そんな夢を思い描く度、彼らへの憧憬と尊敬の念が強まっていきます」 収録曲は、「サマータイム」「ラプソディ・イン・ブルー」など全10曲。 「クラシック、ジャズ、ミュージカルなど様々な領域で活躍した作曲家なので、それらの魅力をバランスよくお伝えできる選曲を心がけました。例えばクラシックだと、ピアノ曲の『3つのプレリュード』。有名なハイフェッツのヴァイオリン編曲の薫りを残しつつ、僕自身の手でピアノとのデュオに編曲してあります。ミュージカルでは、『アイ・ガット・リズム』などの起源にもなった『ガール・クレイジー』の五重奏版(原曲は管弦楽)をぜひ。荒井英治さん(ヴァイオリン)、黒木岩寿さん(コントラバス)、山田武彦さん(ピアノ)、石川智さん(パーカッション)という最高の共演者に恵まれたこともあり、聴きごたえのある演奏になっていると思います」 6月には東京、愛知、大阪の3ヵ所で、五重奏によるCD発売記念コンサートを開催。収録曲の他、得意のピアソラも演奏予定だというから、三浦が2人の作曲家に寄せる想いをたっぷり味わえそうだ。また東京公演は、2013年にオープンしたばかりのEX THEATER ROPPONGIで行われる。最新の音響と照明を完備した空間は、バンドネオンの新境地を切り拓く彼に、まさにぴったりな選択と言えるだろう。4/3(金)、4/4(土)各日14:00 横浜みなとみらいホール(小)問 横浜みなとみらいホールチケットセンター045-682-2000 http://www.yaf.or.jp/mmh横浜みなとみらいホール 小ホールオペラシリーズ 気軽にオペラ!《コジ・ファン・トゥッテ》芸達者な実力派が繰り広げる“恋愛ゲーム”文:笹田和人大川信之堀 万里絵鷲尾麻衣 かつてのヨーロッパのサロンを思わせる、小ぶりで品のいい横浜みなとみらいホール小ホールの劇場空間を舞台に、オペラの名品の魅力を間近に味わう「気軽にオペラ!」シリーズ。第3弾では、モーツァルトの《コジ・ファン・トゥッテ》を取り上げる。誘惑の危険にさらされる、2組の男女の恋の行方を、小気味良く魅力的な音楽が彩るアンサンブル・オペラの傑作。針生美智子(フィオリディリージ)や堀万里絵(ドラベラ)、大川信之(フェランド)、増原英也(グリエルモ)、鷲尾麻衣(デスピーナ)、鹿野由之(ドン・アルフォンソ)といった芸達者な実力派キャスト陣を、指揮・チェンバロの田島亘祥とピアノの朴令鈴、気鋭の今井伸昭によるコメディのツボを心得た演出が盛り立てる。また、4月4日の公演に先立っては、「探訪! オペラの魅力」と題した、NHK文化センターとのコラボレーション講座も特別に開催。オペラ研究家の岸純信による作品解説やバックステージツアーの後、本番ステージを堪能できる。
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