eぶらあぼ 2015.4月号
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74第1回 タンブッコ 10/4(日)15:00第2回 秋吉敏子 10/18(日)15:00第3回 ゴーティエ・カプソン&児玉桃 11/27(金)19:00第4回 クラリノッティ 2016/2/2(火)19:00第5回 荘村清志 小林沙羅(ゲスト) 2016/2/20(土)15:00東京文化会館(小)5公演セット券:4/11(土)発売 1回券:5/9(土)発売問 東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650 http://www.t-bunka.jp武満。今回は新進ソプラノの小林沙羅と共演。滋味溢れるギターは深みと精彩をさらに増し、武満への哀悼と感謝を朗々と歌い上げることだろう。左から:(上段)タンブッコ/児玉 桃 ©Marco Borggreve/ゴーティエ・カプソン©Michael Tammaro (下段)秋吉敏子 ©Takashi Matsuzaki/クラリノッティ/荘村清志 ©得能通弘Music Program TOKYO 東京文化会館プラチナ・シリーズ 2015極上の空間で名演を体感文:渡辺謙太郎 2013年からスタートした東京文化会館の人気企画『プラチナ・シリーズ』。「奇跡の音響」と称えられる649席の小ホールで、現代最高の名手たちが極上の音楽を奏でる贅沢なひとときだ。2015/16シリーズは、全5回の公演を開催。昨年同様、実に多彩で豪華なラインナップが魅力だ。 第1回は、メキシコのパーカッション・グループ、タンブッコが登場。リカルド・ガヤルドらメンバー4人は、全員がソリストとしても活躍する実力派集団だ。今回演奏するのは、ガヤルドの自作曲(世界初演)やライヒ「木片のための音楽」など。切れ味鋭いリズム・センスと一糸乱れぬ完璧なアンサンブルで聴き手を魅了してくれることだろう。 第2回は、今年85歳のジャズ・ピアニスト、秋吉敏子による貴重なソロ・ライヴ。彼女は日本人初の米ジャズ殿堂入りを果たし、グラミー賞も獲得しているジャズ界の至宝だ。先年も東京のブルーノートで4日連続公演を行うなど、衰えをまったく感じさせない秋吉の“現在”に注目が集まる。 第3回は、チェロのゴーティエ・カプソンとピアノの児玉桃が共演。チェロ界の若きホープと、幅広いレパートリーとたしかな表現力に定評のある児玉が、シューマン、ブリテン、ドビュッシー、ブラームスと多彩なプログラムを披露する。それぞれの持ち味とセンスで、これらの作品をどう鮮やかに描き分けるのかが楽しみだ。 第4回は、クラリネットの名門オッテンザマー家の親子3人、クラリノッティが奏でるファン垂涎の公演。父エルンストと長男ダニエルはウィーン・フィル、次男アンドレアスはベルリン・フィルでいずれも首席奏者を務めるスーパー・アンサンブルだ。今回はピアニストの菊池洋子も加わり、オペラ、舞曲、映画音楽など、クロスオーバーなプログラムを披露。これは聴き逃せない。 そしてシリーズを締め括る第5回は、昨年デビュー45周年を迎えた世界的ギタリスト、荘村清志による“特別な”午後のひととき。公演日(2/20)は盟友・武満徹の20回目の命日にあたることから、「20年目の命日に贈るタケミツの愛のうた」と銘打ち、演目はオール朝岡真木子山口 寛4/18(土)14:00 サントリーホール ブルーローズ(小)問 日本演奏連盟(コンサート・アシスト)03-3539-5131 http://www.jfm.or.jp音のパレット Ⅳマンドリンとソプラノで紡ぐ優しい“歌”文:笹田和人手島由紀子 歌曲から合唱曲、和洋それぞれの楽器のための器楽曲やオペラまで、幅広いジャンルで精力的に活躍する作曲家・朝岡真木子。『音のパレット』は、東京芸大作曲科を卒業後、作曲家として活動する一方、ピアニストとしても活躍を続ける彼女が、自作の“作品展”として毎年続けているシリーズ。 4回目となる今回は、山口寛指揮のオルケストラ“プレットロ”東京を迎えて、マンドリン・オーケストラのための作品を中心に披露。幼少の頃をリオデジャネイロで過ごした朝岡が、その鮮烈な記憶を音にした「リオの祈り」「リオの海風」「イグアスの虹」「なぎさ」や、新作の初演を、自身のピアノ演奏も交えて。さらに、普段のステージでは朝岡のピアノ伴奏で演奏される歌曲も、今回はマンドリン・オーケストラを伴って、ソプラノの手島由紀子が「花のなみだ」や「きっと春はくる」、「うめぼし」、「花のワルツ」など優しい調べを歌い紡ぐ。
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