eぶらあぼ 2015.2月号
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238スコティッシュ・バレエ団『ロミオとジュリエット』 このところ内外で『ロミオとジュリエット』の現代版旋風が巻き起こっている。国内では、2014年の初めに東京バレエ団がノイマイヤー版を上演したのをはじめ、夏はアリーナ・コジョカルがエドワード・クルグ版に挑戦。そして海外では、マッツ・エク版を木田真理子が主演し、栄えあるブノワ賞を受賞したのが記憶に新しい。そこに、英国スコティッシュ・バレエ団が、気鋭のクシシュトフ・パストール振付の新版(2008年初演)を持って23年ぶりに来日するというから、何とも楽しみだ。 パストールは、1985年から10年間オランダ国立バレエ団に所属し、これまで50以上の作品を振り付けた実績がある。2009年に母国のポーランド国立バレエ団の芸術監督に就任。『ロミオとジュリエット』は、最近、同バレエ団でも日本人ソリスト(海老原由佳、水井駿介)の出演で上演され好評を博したばかりだ。舞台は1950年代のイタリア。現代的で斬新な振付がプロコフィエフのドラマティックな音楽に新たな息吹を与えた快作として各地で評判を呼んだ。スコティッシュ・バレエ団のWEBサイトで一部映像が公開されているが、ミュージカル『ウェストサイド・ストーリー』を彷彿とさせる躍動的なアンサンブルが興奮を誘う。 ここでスコティッシュ・バレエ団について紹介してお文:渡辺真弓3/26(木)~3/28(土) Bunkamuraオーチャードホール問 キョードー東京0570-550-799 ローソンチケット0570-000-407http://l-tike.com/scottish現代版ラブストーリーこう。1957年ブリストルで、名振付家ピーター・ダレルらによって創立。69年にグラスゴーに移転し、74年スコティッシュ・シアター・バレエ団から現在のスコティッシュ・バレエ団へと改称された。2012年にイングリッシュ・ナショナル・バレエ出身のクリストファー・ハンプソンが芸術監督に就任し、現在に至っている。新国立劇場の大原永子舞踊芸術監督や下村由理恵がこれまでプリンシパルとして活躍し、牧阿佐美バレヱ団の森田健太郎がソリストとして在籍していたことがあるなど、日本との縁も深い。ちなみに来シーズンの新国立劇場では、ダレル版『ホフマン物語』を取り上げるので、今後も良好な関係が続きそうだ。 スコティッシュ・バレエ団は、英国の誇る人気振付家マシュー・ボーンの『ハイランド・フリング(愛と幻想のシルフィード)』を外部のバレエ団として初めて上演するなど、先鋭的な活動で知られているだけに、今回の上演がどのような反響をもたらすか興味は尽きない。©Andy Ross
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