eぶらあぼ 2015.2月号
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160■都響&大野和士が「都響マエストロ・ ビジット」で小学5年生に特別授業 昨年12月16日、東京都交響楽団の次期音楽監督(2015年4月就任予定)大野和士と都響楽員4名が、台東区の金竜小学校を訪問。5年生を対象に、都響が独自に取り組んでいる青少年教育プログラム「都響マエストロ・ビジット」をおこなった。「都響マエストロ・ビジット」は、青少年のための教育活動の一環として、2004年に前常任指揮者ジェイムズ・デプリーストと都響が立ち上げ、今回で16回目。 特別授業の第1部は大野和士によるもので、指揮者になったきっかけなど自身のこれまでを振り返った。指揮者という仕事については「指揮棒だけをもってオーケストラの前に立ち、作曲家の心を通し、音楽を伝える仕事」と説明。続いて、生徒に指揮棒を手にしてもらい、「ウィリアム・テル序曲」「エーデルワイス」「レット・イット・ビー」で2,3,4拍子を体験。苦戦しながらも、生き生きとした表情を浮かべた生徒の指揮に、大野がピアノで応えた。第2部は都響楽員のフルート小池郁江、ホルン岸上穣、トロンボーン青木昂、パーカッション安藤芳広が加わり、それぞれの楽器の説明と音色を披露。その後、大野のピアノと都響楽員に生徒の打楽器も加わり、“都響+金竜小バンド”で大合奏になる場面も。 最後に生徒からの「演奏者と息を合わせるにはどのくらい時間がかかるか」との質問に、大野は「だいたい3日間の練習を経て、ひとつのコンサートを仕上げます。ただ、長い目でみると、指揮者とオーケストラの呼吸が本当の意味で合ってくるのは年単位で、ある程度の時間がかかります」と答え、「この次は皆さんとコンサートホールでお目にかかれるのを楽しみにしています」と締めくくった。東京都交響楽団 http://www.tmso.or.jp■チェリストの大友肇、指揮者の上岡敏之 に第13回齋藤秀雄メモリアル基金賞 第13回齋藤秀雄メモリアル基金賞に、チェリストの大友肇と指揮者の上岡敏之が選ばれた。作年12月17日、東京・銀座で贈賞式が行われた。 「齋藤秀雄メモリアル基金賞」は、チェリスト・指揮者・教育者として高名な故・齋藤秀雄に因み、若手チェリスト、指揮者の発掘、育成を目的として、ソニー音楽財団(理事長・中鉢良治)が創設したもの。賞金はチェロ部門、指揮部門各500万円。 大友は、日本では数少ない常設弦楽四重奏団であるクァルテット・エクセルシオのメンバー。その活発な演奏活動が評価された。受賞に際し大友は「弦楽四重奏団の活動を継続発展させるためには多くの問題を解決しなければならず、特に日本では難しい。室内楽を専門に活動しているものにとって、室内楽でしか表現できないもの、室内楽を学ぶことから生み出される音楽芸術を追求してきたことが、結成20周年にあたる年に、このような形で評価していただけた。日本でも常設の室内楽団体が継続的に活動できる環境が僅かずつでも形成されることを願いたい」と喜びを語った。 上岡は「齋藤秀雄先生の偉大さは存じていたものの、残念ながら接点がなく、教えていただいたことはない。それでも、先生が育ててくださった多くのすばらしい奏者達が日本のオーケストラにいる。彼らと音楽をすることで間接的にでも先生の情熱を感じ取っている。2016年から新日本フィルの音楽監督に就任することも決まり、今回の賞の重みに改めて思いを馳せ、これからも幅広く音楽界に貢献したい」との抱負を語った。齋藤秀雄メモリアル基金賞http://www.smf.or.jp/saitohideo/写真提供:東京都交響楽団 撮影:堀田力丸贈賞式より。左より中鉢良治(ソニー音楽財団理事長)、大友肇、堤剛(永久選考委員)、上岡敏之、岡路子(同財団常務理事) Photo:M.Terashi/TokyoMDE

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