eぶらあぼ 2015.1月号
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183コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報3月の見もの・聴きもの曽そし雌裕ひろかず一 編〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場3月1日 ヴェルディ:ドン・カルロ(4幕・イタリア語版) 指/M.アルミリアート、演出/D.アバド、出/F.フルラネット、R.ヴァルガス、D.ホロストフスキー、A.ハルテロス3月3、7日 アレヴィ:ユダヤの女 指/F.シャスラン、演出/G.クレーマー、出/N.シコフ、O.ベズスメルトナ、A.ガリフッリーナ3月4、6、10日 ベッリーニ:清教徒 指/M.アルミリアート、演出/J.デュー、出/パク・ジョンミン、J.テジエ、C.アルヴァレス、O.ペレチャッコ3月5、9、13日 マスネ:ウェルテル 指/F.シャスラン、演出/A.シェルバン、出/R.ヴァルガス、L.テジエ、A.ゲオルギュー◎3月8、11、14、17日 ショスタコーヴィチ:ムツェンスク郡のマクベス夫人 指/I.メッツマッハー、演出/M.ハルトマン、出/K.リドル、A.デノーケ、M.ディディク3月12、15、18、21日 ヴェルディ:椿姫 指/D.エッティンガー、演出/J.F.シヴァディエ、出/M.レベカ、S.コステッロ、D.ホロストフスキー3月19日 ロッシーニ:セビリャの理髪師 指/J.C.スピノージ、演出/G.レンネルト、出/J.カマレナ、W.バンクル、M.グリツコヴァ3月22、25、28日 ヴェルディ:アイーダ 指/P.オーギャン、演出/N.ジョエル、出/L.ディンティーノ、S.ラドヴァノフスキー3月24、27日 プッチーニ:トスカ 指/D.エッティンガー、演出/M.ヴァルマン、出/N.ファンティーニ、M.ジョルダーノ、M.ヴラトーニャ、A.マエストリ★◎3月29日 R.シュトラウス:エレクトラ[プレミエ] 指/未定、演出/U.E.ラウフェンベルク、出/A.ラーション、N.シュテンメ、A.シュヴァネヴィルムス、F.シュトルックマンウィーン・フォルクスオーパー3月1(19:00)、4(19:00)日 ドニゼッティ:ヴィーヴァ・ラ・マンマ[15年1月プレミエ] 演出/R.ヴィリャソン3月2(19:00)、7(18:00)、10(19:00)、27(19:00)、29(19:00)日 オッフェンバック:パリの生活[15年2月プレミエ] 演出/M.デイケマ3月6(19:00)、11(19:00)、13(19:00)、18(19:00)、21(19:00)日 モーツァルト:フィガロの結婚 演出/M.A.マレッリ3月8(16:30)、12(19:00)、15(16:30)、17(19:00)日 ブリテン:アルバート・へリング 演出/B.ファスベンダー3月16(19:00)日 ヨハン・シュトラウス:こうもり 演出/R.ヘルツル、新校訂演出/H.ツェドニク3月19(19:0)、24(18:30)日 J.ハーマン:ハロー・ドーリー!(ミュージカル) 演出/J.E.ケプリンガー3月20(19:00)、26(19:00)日 F.レーヴェ:マイ・フェア・レディ(ミュージカル)演出/R.ヘルツル3月22(19:00)、25(19:00)、28(19:00)、31(19:30)日 ベートーヴェン:フィデリオ 演出/M.ボテアン・デア・ウィーン劇場◎3月14(19:00)、16(19:00)、18(19:00)、21(19:00)、23(19:00)日 HKグルーバー:ウィーンの森の物語 指/HKグルーバー、演出/M.シュトゥルミンガー、演奏/ウィーン響、アンサンブルNOVAウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(G)=シュテファニーエンザール(グラーツ)、(B)=フィルハーモニー(ベルリン)、(NY)=カーネギー・ホール(ニューヨーク)]3月1(14:00)(NY)日 D.ガッティ指揮 ブラームス:ドイツ・レクイエム 独/D.ダムラウS、C.ゲルハーヘルBr3月8(11:00)、10(19:30)日 Z.メータ指揮 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番、第1番 独/R.ブッフビンダーp3月12(19:45)(G)、13(19:30)、14(15:30)、15(11:00)日 Z.メータ指揮 リゲティ:アトモスフェール、J.マルクス:古いウィーンのセレナード、ブルックナー:交響曲第9番3月27(20:00)(B)日 D.バレンボイム指揮 → 〔フェストターゲ〕参照ウィーン響[会場:(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)](主要公演のみ/アン・デア・ウィーン劇場でのオペラ伴奏公演は除く)3月4(19:30)(MV)、5(19:30)(MV)、6(19:30)(MV)日 P.ジョルダン指揮 シューベルト:交響曲第6番、マーラー:交響曲第4番 独/C.ティリングS◎3月13(19:00)(KH)、15(11:00)(KH)日J.アダムズ指揮 ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲(15日のみ)、J.アダムズ:アブソルート・ジェスト、ベートーヴェン:交響曲第4番 共/ドリッチ弦楽四重奏団3月28(18:00)(KH)、29(18:00)(KH)日P.ジョルダン指揮 バッハ:マタイ受難曲 独/W.ギューラT(エヴァンゲリスト)、M.フォッレBs(キリスト)、J.クライターS、W.レームクールA、B.リヒターT、G.フィンリーBrウィーン・コンツェントゥス・ムジクス[会場:ムジークフェライン(ウィーン)]◎3月14(19:30)、15(19:30)日 N.アーノンクール指揮 ヘンデル:サウル(オ【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 本欄で注目公演にしばしば挙げてきた指揮者のミヒャエル・ギーレンが、10月30日に指揮活動からの引退を表明した。活躍中の著名指揮者が次々に天に召された2014年、ギーレンの場合は、引退という自らの決断によるものではあるが、また1人、レジェンド指揮者が第一線から去っていくのは寂しい限りだ。 実は、3月の公演中にも、バーデン・バーデン&フライブルクSWR響にギーレンが登場し、マーラーの交響曲第6番を指揮する重要な演奏会が予定されていた。ギーレンはもう振らないが、この代役に起用されたのがインゴ・メッツマッハー。奇しくもギーレンの弟子が師匠の演奏会を引き継ぐ形になった。彼は3月はウィーン国立歌劇場にも登場して、ショスタコーヴィチの「ムツェンスク郡のマクベス夫人」を振る。大いに期待したい。 さて、ヨーロッパの春といえば、復活祭(イースター)の季節。2015年は4月5日が復活祭当日であるため、その1週間前をめどに、各地で「復活祭音楽祭」がスタートする。ティーレマンが主宰者ともいえるザルツブルクでは、オペラ(「カヴァレリア・ルスティカーナ」と「道化師」)、オーケストラ・コンサート(シュターツカペレ・ドレスデン)ともにソプラノのモナスティルスカとテノールのカウフマンが重要な役どころに起用されている。対するラトルの司るバーデン・バーデンでは、「ばらの騎士」の演出を担当するブリギッテ・ファスベンダーのお手並みに注目。ベルリオーズの「ファウストの劫罰」は最近流行の演出付ではないが、これはもともとオペラとして作曲されたわけではないので、純粋にコンサート形式で表現する方が無理がない。ルツェルンでは、ヤンソンス指揮バイエルン放送響の演奏するドヴォルザーク「スターバト・マーテル」の独唱に藤村実穂子が登場するのが要注目。ベルリンの「フェストターゲ」では、チェルニアコフ演出によるワーグナー「パルジファル」の新演出が目玉ではあるが、バレンボイムがシュターツカペレ・ベルリンだけでなく、ウィーン・フィルも動員して、ちょうど90歳を迎えるブーレーズの作品集を、いわば誕生日記念として取り上げるセンスは、なかなか魅力的だ。 復活祭に限らない通常のひと月を概観すると、まずオペラで目を引くのは、何と言っても、バイエルン州立歌劇場の「リング」。指揮はもちろんキリル・ペトレンコ。そのペトレンコ、11月には、ウィーンで「ばらの騎士」を全日程振り終えた後、翌週のベルリン・フィルでのマーラー6番をキャンセルした。健康状態がちょっと心配だが、これは、スケジュールがタイトすぎて、ベルリンのプローベ(練習)に予定通り入れなかったための不運ではないかとも思われる。3月のミュンヘンでの「リング」では、バイロイト同様、きわめて情報量が多く、集中力にも満ちたワーグナー演奏を聴かせてくれるに違いない。他に若干玄人好みではあるが、モネ劇場のデュサパンの新作オペラ「ペンテジレア」やアン・デア・ウィーン劇場のHK.グルーバーの「ウィーンの森の物語」、ビエイト演出の「ジャンニ・スキッキ」と「青ひげ公の城」(ベルリン・コーミッシェ・オパー)、フォークト主演のコルンゴルト「死の都」(ハンブルク州立歌劇場)、エッセン歌劇場のR.シュトラウス「無口な女」、シャンゼリゼ劇場の藤倉大の新作なども面白そう。 オーケストラ関係では、スカラ・フィルにプレートルが出れば狂喜乱舞だが、これはもはや望めまい。逆にアーノンクールは今期健康状態も万全のようで、コンツェントゥス・ムジクスとのヘンデル「サウル」も生気に富んだ舞台になるに違いない。(曽雌裕一・そしひろかず)(先月号のローマ歌劇場での記載に誤りがありました。訂正はP187をご覧下さい)2015年3月の

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