eぶらあぼ 2014.12月号
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7112/6(土)16:00 フィリアホール、12/19(金)12:30 19:00 浜離宮朝日ホール問 ミリオンコンサート協会03-3501-5638http://kiriku-handbell.weebly.com※全国公演についての詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。ハンドベル芸術の最高峰取材・文:宮本 明Interview大坪泰子(きりく・ハンドベルアンサンブル リーダー) 「ハンドベルなら、もちろん聴いたことがあるさ」という方。でも、もしあなたがまだ「きりく」を聴いたことがないとしたら…。 「きりく・ハンドベルアンサンブル」のリーダー大坪泰子によれば、「現在、日本で常設のプロのグループは私たちだけ」という。5~6オクターヴつまり60~70個前後のベルを13~14人で演奏するのが標準的なハンドベル合奏だが、「きりく」は通常6~8人編成。もちろんベルの数を減らすわけではないから、人数が少ないほど演奏は複雑で困難になる。 「鳴らし終わったベルを他のメンバーが取りやすい位置に置いたり、両脇のメンバーがコミュニケーションしやすいように一歩下がって彼らの視界を確保したりなど、音を出していない時の動きがとても重要です。パズルを解くように、緻密に決めてゆきます」 その計算された無駄のない動きを見ているだけでも美しいのだが、彼女たちの最大の美点は、旋律やフレーズが実に自然につながって聴こえることにある。 「世界中のほとんどのアンサンブルが、楽譜のタイミングに忠実に演奏すればよいと考えていて、あとはせいぜい音量を揃えるぐらい。でも私にはそれでつながるとはとても思えないのです。だから私たちの演奏を聴くと、経験者たちのほうが驚くようです。世界で最もハンドベルが盛んなアメリカの協会の会長は、『自分たちのはハンドベル・ミュージックだけれど、きりくのは“ミュージック”ね』と言ってくれました」 いうまでもなく、「ハンドベル」という枠を取り去ってなお十分に音楽的という賛辞だ。彼女たちのクリスマス・コンサートは毎年の恒例。 「今回はアイリッシュの歌を入れたりして、いつもの定番曲を少し外してみました。『アバイド・ウィズ・ミー』は有名な賛美歌(39番「日くれて四方は暗く」)ですが、実は皇后陛下が推薦してくださいました。幼い頃に親しんでいらしたそうで、でも題名も忘れてしまっていたのを、2012年のロンドン五輪の開会式で聴いて思い出されたとのこと。懐かしい感じの、とても素敵な曲です。有名なパガニーニの『カプリース第24番』は、尋常じゃない音の数があるのでずっと先送りにしていた曲で、ハンドベルの物理的な限界に近いかもしれません(笑)」 「きりく」の美しい自然な歌が、実は彼女たちだからこそ可能な息の合った超絶技巧の産物であることを、ぜひ自分の目と耳で確認したいもの。ハンドベルのひとつの究極がここにある。12/20(土)16:00 紀尾井ホール 問 紀尾井ホールチケットセンター 03-3237-0061 http://www.kioi-hall.or.jp紀尾井クリスマスコンサート2014フィギュアスケートの音楽で楽しむクリスマス感動の名シーンに想いを馳せて文:飯田有抄八木沼純子川井郁子 今シーズンも熱い視線が注がれているフィギュアスケート。選手たちが演技に使用する音楽も毎年話題の的となる。今年の『紀尾井クリスマスコンサート2014』は題して「フィギュアスケートの音楽で楽しむクリスマス」。昨シーズン浅田真央選手が使用したラフマニノフのピアノ協奏曲第2番やチャップリンの「スマイル」、町田樹選手が選んだストラヴィンスキーの「火の鳥」や、羽生結弦選手の演技で一躍脚光を浴びたムーアの「パリの散歩道」など、リンクでの名場面を思い起こさずにはいられない、あんな曲こんな曲が存分に楽しめるコンサートだ。指揮とピアノに河原忠之が登場。フィギュアスケートにオリジナル曲を提供しているヴァイオリニストの川井郁子も加わり、このコンサートのために特別編成された「紀尾井クリスマスアンサンブル」と共演する。またフィギュア解説でおなじみの八木沼純子もトークで参加、元フジテレビアナウンサー福井謙二の司会という豪華な顔ぶれだ。
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