eぶらあぼ 2014.10月号
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83モーツァルトハウス・ウィーン in ジャパン 2014天才の実像と芸術に迫る2日間文:笹田和人カナディアン・ブラス“永遠の先駆者”たちが再びやってくる!文:笹田和人11/1(土) 第一公演 13:00 第二公演 16:0011/2(日) 第三公演 11:00 第四公演 15:00よみうり大手町ホール問 読売新聞東京本社文化事業部03-3216-8500 http://yomi.otemachi-hall.com11/1(土)豊田市コンサートホール、11/2(日)伊丹アイフォニックホール、11/3(月・祝)丸子文化会館セレスホール、11/9(日)ルネこだいら、11/10(月)すみだトリフォニーホール、11/11(火)こまつ芸術劇場うらら、11/13(木)ふくやま芸術文化ホールリーデンローズ、11/14(金)牧方市市民会館、11/15(土)大田区民ホール・アプリコ、11/16(日)iichiko総合文化センター問 プロアルテムジケ03-3943-6677http://www.proarte.co.jp モーツァルトがウィーンで、かつて実際に暮らした住居としては唯一、当時の姿を色濃く残し、現在は博物館として運営されているモーツァルトハウス・ウィーン。そのモーツァルトハウスと読売新聞社の提携により、よみうり大手町ホールを舞台に、天才作曲家の実像と音楽に肉薄する4つのステージが開かれる。この幸福な2日間が、『モーツァルトハウス・ウィーン in ジャパン 2014』。 第一公演「モーツァルト名曲の世界」には、今回の企画の総合監督を務める中嶋彰子(ソプラノ)をはじめ、ニルス・ムース(ピアノ)ら名手が登場。歌劇《魔笛》からの有名なアリアや室内楽など、多彩に紡ぐ。そして、第二公演「モーツァルトとウィーンの調べ」の主役は、三浦文彰(ヴァイオリン)と菊池洋子(ピアノ)、瑞々しい2人の俊英。ヴァイオリン・ソナタ第25番などモーツァルトから、彼にとっての“未来”であるクライスラーの小品やベルクの 「ブラス・アンサンブル界における、永遠の先駆者」。尊敬を込め、世界中の音楽ファンは彼らをそう呼ぶ。1970年の結成以来、鉄壁のアンサンブルと高い音楽性、音楽への熱い愛情、そして、黒のフォーマル・スーツに白いスニーカーという独特のいでたちを武器に、他の追随を許さぬ先鋭さでステージを駆け抜けてきた金管五重奏団「カナディアン・ブラス」。ワシントン・ポスト紙をして「世界最高の金管アンサンブル」と言わしめた超人集団が、再び日本のファンの前に舞い降りる。 チャック・デーレンバック(テューバ)ら名手5人によって、カナダのトロントで結成。1975年にはアメリカ・デビューを果たし、わずか4年後には室内アンサンブルとして初めて、カーネギーホールのメインホールで単独公演を開き、大成功を収めた。そのレパートリーは、クラシックの名曲の編曲からオリジナル作品まで多種多様。年間100回ともされる厳しいステージ日程の中にも、音楽の愉悦を見失うこと作品まで幅広く聴かせる。第三公演は、「モーツァルトとフリーメーソンの謎」。日本モーツァルト協会理事長も務める作曲家の三枝成彰が、第一線の研究者ルドルフ・アンガーミュラー博士と共に、元ウィーン・フィル首席のペーター・シュミードル(クラリネット)らのは決してない。 今回の日本公演は、創立メンバーのデーレンバックをはじめ、新鋭の手練れも交えた“最強の布陣”。まずは、ビゼー「カルメン組曲」からの名旋律や、バッハのオルガン曲から編曲された「パッサカリアとフーガ ハ短調」などクラシック曲を。そして、アメリカの古い伝承曲、アルゼンチン・タンゴの名曲「ラ・クンパルシータ」も。さらには、映画音楽で知られるマイケル・ケイメンが、彼らのために書いた「五重奏曲」まで、いつもながらの自在な選曲で臨む。名演を交えつつ、神秘集団が天才作曲家に与えたインスピレーションに迫る。さらに、最終の第四公演は「モーツァルト・アカデミー」と題したガラ。これまでの出演者が再び集結し、オペラの名アリアや室内楽の名旋律をたっぷりと披露してくれる。左から:中嶋彰子/三枝成彰/ペーター・シュミードル ©Peter Aida/三浦文彰 ©Yuji Hori/菊池洋子 ©Marco Borggreve©Bo Huang

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