eぶらあぼ 2014.8月号
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160現代作曲家、近藤譲が1977〜1979年のあいだに連載したエッセイ集を、当時のままほとんど修正をせずに復刊。日本の現代音楽の作曲に革新をもたらした、この名著には、近藤譲の音楽思想の解釈から、のちに彼の作品へと強く結び付いていく独自の音楽論が綴られる。線の音楽近藤 譲 著アルテスパブリッシング ¥2400+税1990年の初版以来、全米の大学の音楽学部、音楽院で定評を得ている、論文作法の決定版。調査と執筆に役立つ資料紹介の更新や、まとめ方やレポートの実例などを改めて新しくし、電子媒体が発達してきている現代に対応すべく新版を刊行。有益な文章術を教授する。改訂新版 音楽の文章術論文・レポートの執筆から文献表記法までリチャード・J.ウィンジェル 著宮澤淳一 小倉眞理 訳春秋社 ¥2800+税現代のバッハ、モーツァルト研究を牽引する音楽学者である著者の、さまざまな見直しや最新の研究を重ねて到達したモーツァルト論の増補改訂版。オペラ、歌曲、交響曲の各ジャンルに及ぶ革新や伝記的事実に加え、厳選15曲の名曲紹介や新たな解釈も含め、モーツァルトの生涯を鮮やかに描く。モーツァルト礒山 雅 著ちくま学芸文庫 ¥1200+税西洋音楽が流入し、日本文化が変容してきた19世紀後半からおよそ150年。日本が受け入れ、多大な影響を受けた西洋音楽から、日本の伝統音楽の起源、そしてそのどちらでもない日本独自に発生し受け継がれている音楽の存在までの多様な音楽史を考察する。和洋折衷音楽史奥中康人 著春秋社 ¥2200+税台湾出身の音楽ジャーナリストである著者が、世界各国のピアニスト55人に対して行ったインタビューのうち、14人分の邦訳を収録。アジア人としての観点を活かし、台湾で音楽愛好家や音大生から絶大な支持を得た、現代の精悦なインタビュアー誕生、第1弾。ピアニストが語る!現代の世界的ピアニストたちとの対話焦 元溥 著 森岡 葉 訳アルファベータ ¥3200+税チャオ・ユアンプージャンルや国境を越えてあらゆる国の大衆を魅了し続けた、オペレッタの創始者として知られるオッフェンバック。パリでその舞台と出会い、音楽の親しみやすさと意味深なユーモアに惹かれた著者が、オッフェンバックについて研究を重ね、その芸術の魅力を再評価する。早稲田大学学術業書33オッフェンバックと大衆芸術—パリジャンが愛した夢幻オペレッタ—森 佳子 著早稲田大学出版部 ¥8200+税西洋音楽の導入に尽力し、指揮者として日本のオーケストラ創成期に貢献、編曲や作曲でも多くの作品を遺した音楽家、近衛秀麿。これまであまり知られていなかった彼の全貌をまとめるべく、弟子であった藤田由之ら4人の著者が、近衛の音楽家としての功績を記す。音楽家 近衛秀麿の遺産藤田由之 編著楢崎洋子 三枝まり 近藤滋郎 著音楽之友社 ¥3800+税ルネサンス期イタリアの宮廷舞踊からはじまり、フランス、ロシアでの技術の進化、舞台芸術の発展を通して、世界各地へ広がるバレエの歴史を8つの章に分けて辿る。分かりやすい解説に、バレエ資料としても貴重な舞台やダンサー、衣裳の写真、イラストを含め、目でも楽しめる一冊。ビジュアル版 バレエ・ヒストリーバレエ誕生からバレエ・リュスまで芳賀直子 著世界文化社 ¥2200+税5〜7月のクラシック新刊情報
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