eぶらあぼ 2014.7月号
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237日本舞踊 × オーケストラ Vol.2ミュージカル『カルメン』ミュージカル『SINGIN' IN THE RAIN~雨に唄えば~』ジャンルを超えた一流アーティストたちの饗宴ワイルドホーンの『カルメン』初上陸!アダム・クーパー待望の来日公演!文:高橋彩子文:宇田夏苗文:原田衣瑠 2012年、花柳壽輔、井上八千代、野村萬斎らがクラシック音楽で踊って話題を呼んだ『日本舞踊×オーケストラ』 『ジキル&ハイド』『モンテ・クリスト伯』などのヒット作で知られる作曲家フランク・ワイルドホーンが、『カルメン』を新たな視点で描いた傑作ミュージカルがこの6月、日本初上陸する。恋に奔放な女性という従来のイメージとは異なり、自由な魂の持ち主=カルメンが運命の男性ホセと出会い、真実の愛に目覚めていく姿を描いた意欲作だ。 同性からの共感も呼ぶ魅力的なヒロイン役に挑むのは、濱田めぐみ。日本ミュージカル界屈指の歌唱力を誇り、常に全身全霊を傾けて役になり切の第2弾が上演される。構成・演出には、前回に引き続いて花柳壽輔。まず注目したいのがラヴェルの『ボレロ』。今回はアレッシオ・シルヴェストリンと花柳輔太朗の振付のもと、吉田都が日本舞踊家の男性群舞36名と共演する。また、歌舞伎『保やすな名』をモチーフにした『パピヨン』では、ドビュッシーに乗せ、森英恵の衣裳をまとった麻実れいが花柳壽輔と舞を披露。さらに、若央りさ振付・横尾忠則の美術で轟悠が出雲のお国に扮する『いざやかぶかん』、市川ぼたんや花柳寿楽、藤間恵都子らによる『葵の上』、チューダーのバレエを明治の日本に置き換えた『ライラックガーデン』など、チャレンジ精神あふれる計5演目を上演する。演奏は、園田隆一郎(指揮)東京フィルハーモニー交響楽団。歴史的な一夜にぜひ、立ち会いたい。る彼女の演技に期待が高まる。また本格的なミュージカル初挑戦にしてホセ役に抜擢された、清水良太郎の情感溢れる歌声にも注目だ。気鋭の演出家・小林香のもと、ダンサー・役者として活躍中の原田薫が振付を担当するだけに、ロマ(ジプシー)たちのダンスシーンも見どころになりそう。ワイルドホーンの珠玉の音楽とともに、とびきりセクシーでドラマティックな『カルメン』が誕生する予感!ぜひ目撃したい。 マシュー・ボーンの『白鳥の湖』でもその名を轟かせた元英国ロイヤル・12/13(土)18:30、12/14(日)15:00 東京文化会館問 東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650 ※11/30(日)まで休館のため、チケット窓口は東京芸術劇場ボックスオフィス http://www.t-bunka.jp6/13(金)~6/29(日) 銀河劇場問 ホリプロチケットセンター 03-3490-4949 http://hpot.jp/stage/carmen11/1(土)~11/24(月・祝) 東急シアターオーブ8/2(土)発売 問 パルコ 03-3477-5858 http://singinintherain.jp©Manuel Harlanバレエのプリンシパル、アダム・クーパー。かつての映画でジーン・ケリーが演じたドン役をクーパーが主演。踊りだけでなく歌も披露するという嬉しい驚き。そしてやはり見どころは、アメリカ映画の物語である本作が、舞台の歴史も長く数々のミュージカルを世に送り出して来た英国のプロダクションであるということ。どしゃぶりの雨の中歌い踊るクーパーの水しぶきが観客席にまではねかかるシーンは圧巻。ダンスはもちろんアダムの歌声に英国の観客もうっとり魅了された。 演出のジョナサン・チャーチは映画と舞台の特徴を見事に調和させることに成功、振付のアンドリュー・ライトも映画に忠実でありながら広いスペースを思う存分活かした美しい空間表現を実現した。 クーパーはなんと来日公演すべての日程に出演予定。ここ東京で、感動の嵐、興奮の大雨に打たれてみたい。2012年『牧神の午後』より 写真提供:東京文化会館©青柳聡

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