eぶらあぼ 2014.7月号
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233アリーナ・コジョカル〈ドリーム・プロジェクト2014〉オーチャードホール25周年ガラ~伝説の一夜~一流ダンサーたちが舞う贅沢なプログラム各界からの豪華な顔ぶれが集結文:渡辺真弓取材・文:高橋彩子 昨年、英国ロイヤル・バレエ団から、イングリッシュ・ナショナル・バレエへと移籍。今が旬の可憐なプリマ、アリーナ・コジョカルが、今夏、英国ロイヤル・バレエ団やルーマニア国立バレエなどの精鋭たちと日本にやってくる。2012年に続く〈ドリーム・プロジェクト〉第2弾。見どころは、コジョカルが巨匠ノイマイヤー振付の『リリオム』と『真夏の夜の夢』を日本で初めて踊ること。『リリオム』は、ミュージカル『回転木馬』の原作をバレエ化したもので、11年にコジョカル主演で初 オペラより7曲、バレエより4作品をはじめ、さらに全員が揃う1場面も予定しているという『オーチャードホール25周年ガラ』。総合監修の熊川哲也は「人生における25年は短くないが、劇場としては、地に足をつけ、前を向き始めたところ。さらなる高みに向けて、アーティスト同士で力を合わせ、日本人の民度の高さを再確認したい」と意気込む。 オペラ歌手の幸田浩子、森麻季、錦織健の歌や東京二期会と藤原歌劇団の合唱、広上淳一の指揮など、見どころ・聴きどころは多いが、大きな話題の一つに、7年ぶりに熊川と吉田都が共演するローラン・プティ振付『アルルの女』が挙げられるだろう。熊川は「共演にあたり、2人とも踊ったことのない作品に意味を見出した」と言う。プティ作品を踊ること自体が初めての吉田も「プティは私のタイプとは違う振付家。慣れ親しんだ古典ではなく、初めての作品を熊川さんと踊ることで、スペシャルな化学反応が生まれるのではないか」とうなずいた。 また、演目は未定ながら、海外で活躍してきた堀内元と中村かおりの登場も注目される。キャスティングの理由を熊川は「僕は“一流”という言葉が大好きで、常に襟を正し、その仲間であろうとしています。そして、日本人で初めてニューヨーク・シティ・バレエ演された話題作だけに見逃せない。さらに東京バレエ団との『白鳥の湖』第2幕や『海賊』『レディオとジュリエット』(振付エドワード・クルグ)などが新鮮。共演は、公私ともにパートナーのヨハン・コボーはじめロイヤル・バレエのローレン・カスバートソン、スティーヴン・マックレー、ワディム・ムンタギロフ、ハンブルク・バレエのカースティン・ユングなど充実の顔ぶれ。Aプロには吉田都の客演も決定!のプリンシパルに上り詰め、バランシン最後の弟子と言われる堀内元さんと、86年のローザンヌ国際バレエコンクールで赤いカツラをかぶってセンセーショナルに踊った中村かおりさんの2人は、僕の中で経歴・実績ともにまさしく一流」とする。スクール・オブ・アメリカン・バレエ出身の堀内&中村と、英国ロイヤル・バレエ学校出身の吉田&熊川の対比も楽しめそうだ。 オーチャードホールに対する思いを「ポップカルチャーとハイカルチャーが融合する恵まれた立地にある素晴らしい劇場。10周年記念公演の時、ローラン・プティがこのホールと僕のために『ボレロ』を振り付けてく《Aプロ》7/20(日)~7/22(火)、《Bプロ》7/25(金)~7/27(日) ゆうぽうとホール問 NBSチケットセンター 03-3791-8888 http://www.nbs.or.jp9/3(水)18:30、9/4(木)18:30 Bunkamuraオーチャードホール6/22(日)発売問 Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999 http://www.bunkamura.co.jpださったのは思い出深い」(熊川)、「振り返ると、この舞台には随分と立たせていただいた。人々が集まる場所に劇場があるのは素晴らしいこと。長く続けていただきたい」(吉田)、また指揮者の広上は、「オーケストラピットから音が響き、空間で一度バウンドして客席に届く独特の音響を持ち、キャパシティも大きく、舞台ものに寛容なホール。娘が生まれたときに本番を務めていたのも、日本へ戻ってきて1年間休暇した後に再デビューさせていただいたのも、オペラのデビューをしたのも、ここ」と、それぞれに語った。各出演者の思いが結実した、忘れられないガラとなるだろう。制作記者発表会にて。 左:熊川哲也 右:吉田都 ©M.Terashi / TokyoMDEアリーナ・コジョカル ©長谷川清徳

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