eぶらあぼ 2014.7月号

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165コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場9月3（19：30）、6（19：30）、9（19：30）、12（19：30）日　ワーグナー：さまよえるオランダ人　指／Y.ネゼ＝セガン／G.ジェンキンズ（12日）、演出／C.ミーリッツ、出／P.ローズ、R.メルベート、N.エルンスト、B.ターフェル◎9月4（19：30）、8（20：00）日　プッチーニ：トスカ　指／P.カリニャーニ、演出／M.ヴァルマン、出／A.ピエチョンカ、M.ジョルダーニ、G.ガグニーゼ◎9月5（19：00）、10（18：30）、13（19：00）日ドヴォルザーク：ルサルカ　指／T.ネトピル、演出／S.E.ベヒトルフ、出／P.ベチャワ、M.ボヒネク、G.グロイスベック、K.オポライス9月11（19：00）、14（18：30）、18（18：30）日　プッチーニ：西部の娘　指／G.ジェンキンズ、演出／M.A.マレッリ、出／N.シュテンメ、T.コニエチュニ、J.クーラ9月16（20：00）日　M.シャーデT、C.エッシェンバッハp、朗読／T.クヴァストホフ9月17（19：00）、20（19：00）、24（19：00）日　マスネ：マノン　指／F.シャスラン、演出／A.シェルバン、出／P.プティボン、B.ブルンス、D.P.ドゥミトレスク、M.アイヒェ◎9月19（19：30）、23（19：30）、26（19：30）日ドニゼッティ：愛の妙薬　指／G.ガルシア・カルボ、演出／O.シェンク、出／A.クセロヴァ、J.D.フローレス、A.プラチェトカ9月21（18：30）、25（18：30）、28（18：00）日　ヴェルディ：ドン・カルロ（4幕・イタリア語版）　指／A.アルティノグリュ、演出／D.アバド、出／G.プレスティア、R.アラーニャ、G.ペテアン、A.ピエチョンカ、E.マキシモワウィーン・フォルクスオーパー9月1（19：00）、4（19：00）日　ヨハン・シュトラウス：こうもり　演出／R.ヘルツル、新校訂演出／H.ツェドニク9月2（19：00）、5（19：00）、8（19：00）、13（18：30）、15（19：00）、18（19：00）日　モーツァルト：魔笛　演出／H.ローナー9月3（19：00）、10（19：00）、16（19：00）、20（19：00）、24（19：00）、27（19：00）日　ヴェルディ：イル・トロヴァトーレ　演出／D.W.ヒルスドルフ9月6（19：00）、7（18：00）、9（19：00）、12（19：00）日F.レッサー：ガイズ・アンド・ドールズ（ミュージカル）演出／H.マレチェク9月11（19：00）、17（19：00）、25（19：00）、28（16：30）、30（19：00）日　ヨハン・シュトラウス：ヴェニスの一夜　演出／H.ホルストコッテ9月14（18：00）、19（19：00）、26（19：00）、29（19：00）日　C.ポーター：キス・ミー・ケイト（ミュージカル）　演出／B.モットルアン・デア・ウィーン劇場9月10（19：30）日　G.ドゥダメル指揮ウィーン・フィル（2014/15シーズン開幕演奏会）　リムスキー＝コルサコフ：ロシアの復活祭（序曲）、ムソルグスキー：はげ山の一夜、リムスキー＝コルサコフ：シェエラザード★◎9月14（19：00）、16（19：00）、19（19：00）、21（19：00）、23（19：00）、26（19：00）日　チャイコフスキー：チャロデイカ［プレミエ］　指／M.タタルニコフ、演出／C.ロイ、演奏／ウィーン放送響9月25（19：00）日　ヘンデル：タメルラーノ（演奏会形式）指／M.エメリアニチェフ、出／X.サバタ、J.M.エインズリー、S.カルトホイザー、M.E.チェンチッチ、R.ドノーゼ、P.クディノフ、演奏／イル・ポモドーロウィーン・フィル［会場：（G）＝ヴォルケントゥルム（グラーフェネック／オーストリア）、（AW）＝アン・デア・ウィーン劇場、（L）＝コンツェルトザール［クルトゥア・ウント・コングレスツェントルム］（ルツェルン）、（K）＝フィルハーモニー（ケルン）］（一部公演のみ）9月7（19：00）（G）、10（19：30）（AW）、12（19：30）（L）、13（18：30）（L）、14（17：00）（L）日G.ドゥダメル指揮 → 〔グラーフェネック音楽祭（7日）／アン・デア・ウィーン劇場（10日）／ルツェルン国際音楽祭（12/13/14日）〕参照9月15（20：00）（K）日　G.ドゥダメル指揮　ムソルグスキー：はげ山の一夜、R.シュトラウス：ツァラトゥストラはかく語りき、ドヴォルザーク：交響曲第8番〔9月19日－27日：日本公演（略）〕ムジークフェライン［楽友協会］大ホール［ウィーン］（主要公演のみ）9月11（19：30）、12（19：30）日　L.マゼール指揮ミュンヘン・フィル → 〔ミュンヘン・フィル〕参照9月14（19：30）日　F.ウェルザー＝メスト指揮クリーヴランド管　ブラームス：大学祝典序曲、J.ヴィトマン：フルート・アン・スイット（Flute en suite）、ブラームス：交響曲第1番　独／J.スミス9月15（19：30）日　F.ウェルザー＝メスト指揮クリーヴランド管　J.ヴィトマン：コン・ブリオ（演奏会用序曲）、ブラームス：交響曲第3番、第2番◎9月18（19：30）日　V.フェドセーエフ指揮モスクワ・チャイコフスキー響　プロコフィエフ：ロメオとジュリエット〜3曲、ピアノ協奏曲第2番、ドヴォルザーク：交響曲第9番「新世界より」　独／E.レオンスカヤp◎9月19（19：30）日　V.フェドセーエフ指揮モスクワ・チャイコフス【本文中の記号】★=プレミエ［新演出］公演、◎=注目公演　夏が過ぎても、魅力的な音楽祭はまだまだ続く。本稿中には、「グラーフェネック音楽祭」、「リンツ・ブルックナー・フェスティヴァル」、「ムジークフェスト・ベルリン」、「ブレーメン音楽祭」、「ボン・ベートーヴェン音楽祭」に加えて「ルツェルン国際音楽祭」や「プロムス」の9月分も掲載したが、この他にも一例を挙げると、■シューベルティアーデ（ホーエネムス／オーストリア）■ハイドンターゲ（アイゼンシュタット／オーストリア）■ルールトリエンナーレ（ルール地方の諸都市／ドイツ）■アスコーナ音楽週間（アスコーナ／スイス）■MITO音楽週間（ミラノ・トリノ／イタリア）■ユトレヒト古楽フェスティバル（ユトレヒト／オランダ）■ドヴォルザーク音楽祭（プラハ／チェコ）など、9月も要注目の音楽祭が目白押しだ。　さて、本文に掲載した9月の主要音楽祭は、いずれもオーケストラ公演主体のものが多い。しかも、ウィーン・フィルやベルリン・フィルといった有名オケが、これらの音楽祭を橋渡しとして通常のシーズンに入っていくパターンが共通して見える。9月に日本公演のあるウィーン・フィルは、同じドゥダメルの指揮で、来日前に音楽祭のハシゴ状態。同じく、ミュンヘン・フィルを振るマゼールやベルリン・フィルのラトルも忙しいことこの上ない。こうした有名オケの音楽祭公演にあまり◎印を付けなかったのは、あまりの公演数の多さ（◎印だらけになってしまう）も理由にあるが、マゼールに限っては、4〜6月に体調不良（怪我？）のため演奏会のキャンセルが続いたので、新シーズンは少し様子を見てみようという趣旨だ。体調が万全であれば、今マゼールが振るブルックナーなど、雄大で小憎らしいほどの美しい響きを醸し出してくれるに違いない。　ウェルザー＝メストがクリーヴランド管とともにイェルク・ヴィトマンをフィーチャーした曲目でツアーを敢行する。中でも、ムジークフェスト・ベルリンで11日に行われる全曲ヴィトマン作品だけの演奏会には食指がそそられる。ミンコフスキは、最近、現代オケへの客演も珍しくなくなったが、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管を振ってのメンデルスゾーン：交響曲第5番「宗教改革」は要注目。常任指揮者シャイーのメンデルスゾーンとは、かなり違ったアプローチが体感できるだろう。　オーケストラとしては、hr響の客演指揮者陣が面白い。まず、音楽監督パーヴォ・ヤルヴィの父ネーメ・ヤルヴィがおもむろに登場。次にカンブルランがメシアンやアロイス・ツィンマーマンを指揮した後、締めはマルクス・シュテンツでトーマス・アデスとスクリャービンの作品。こんな尖がったプログラミングは、なかなか日本では実現しない。他に旬の指揮者としては、ドイツで昨今非常に評価の高いキリル・ペトレンコの指揮するマーラーの交響曲第6番（バイエルン州立管）や、俊英サロネンの振るベルリオーズ「レクイエム」（フィルハーモニア管）。ハンブルク北ドイツ放送響のオープニング・ナイトとして、ヘンゲルブロックがベルカント／ヴェリズモ・オペラの伴奏をするというのも妙に場違い風で面白い。　一方のオペラは、10月以降に本格始動する劇場も多く、9月は迫害ユダヤ人作曲家によるコラージュ作品（ベルリン州立歌劇場）や、駐車場の上部部分を舞台に仕立てて上演するクセナキス作品（ベルリン・ドイツ・オペラ）などの実験的な出し物も目立つ。そんな中、ルネ・ヤーコプスがベルリン古楽アカデミーとともに演奏する「後宮からの誘拐」は演奏会形式ながら聴きごたえ十分。メトのレヴァインは、いよいよ体も癒えて完全復帰となるのだろうか。（曽雌裕一・そしひろかず）（コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい）Ｗebぶらあぼでは数ヶ月分ご覧いただけます。2014年９月の主要オペラハウス＆オケ９