eぶらあぼ 2014.3月号
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62KEITO & VASKO “Viano” 結成記念ジャパンツアー「Dos Caballos/ドス・カバージョス」★4月12日(土)トッパンホール14日(月)和光大学ポプリホール鶴川20日(日)名古屋ブルーノート26日(土)大阪/ザ・フェニックスホール※発売日などのツアー詳細は以下ウェブサイトでご確認ください。http://boogie-woogie.jp*デビューアルバムはユニバーサルミュージックより4/9にリリース予定。 1台4手の兄弟ピアノデュオ「レ・フレール」をはじめとして、ソロでも活躍中の斎藤圭土と、英国ロイヤル・オペラ・ハウスの第1ソロコンサートマスターを務めるヴァイオリニストのヴァスコ・ヴァッシレフがデュオを結成する。その名も「KEITO & VASKO “Viano”」。初めて会った瞬間から意気投合したという2人。その演奏は、互いの楽器の名前が融合したデュオ名の通り絶妙に溶け合い、輝かしいエネルギーを放つものだ。 出会いは昨年の春。レ・フレールの2人がそれぞれソロアルバムをリリースするにあたり、共演者として一流クラシック奏者でありつつ多彩な活動を行うヴァスコと知りあったのがきっかけだった。初共演の思い出を2人はこう語る。 「音でわかり合える感覚がありました。ヴァスコのヴァイオリンを肌で感じて、音楽で繋がる確かな手ごたえがありましたね」(圭土) 「話をする必要もなく、圭土の作品はまっすぐ心に届き理解できました。ブギ・ウギ、クラシック、フラメンコなど、さまざまなものが融合した、世界の多くの人に訴える力を持つ、すばらしく聴きやすい音楽です。…技術的には全然簡単ではありませんけどね(笑)」(ヴァスコ) 4月に行われるデュオ結成記念ジャパン・ツアーに合わせて、昨年末に録音した、全曲が圭土作曲によるアルバム*もリリースされる。この録音中、圭土は自らのピアノ曲がヴァスコの手によって生まれ変わる様を目の当たりにして、作曲者としての意識に変化があったという。 「演奏家の力を借りて楽曲が生まれ変わる喜びを感じるようになりました。ヴァスコはなんでも弾けてしまいますし、演奏にとてつもない説得力がある。作品解釈の能力も技術もともにすばらしいので、ものすごい難曲を書きたくなってきて(笑)。創作意欲が掻き立てられます」 力強いパートナーを見つけて、何十倍もの力を得たというような表情だ。一方のヴァスコの言葉からも、心からこのデュオを楽しんでいることがわかる。 「圭土と演奏するのはとても楽しい。彼は新しい音楽を創造する能力に長けた、驚異的な作曲家でありピアニストです。私はクラシック作品も演奏しますが、音楽家は様々なジャンルに取り組み、そして挑み続けるべきです。自分を鼓舞し続ける唯一の方法は、常に異なるスタイルの音楽に挑戦すること。新しい音楽は自由です。自分を伝えるために、より聴衆に近づくことができます」 演奏家同士の幸運な出会いによって、またひとつ、新しい音楽が生まれる。2人のクリエイティブな挑戦に、今後も注目し続けたい。取材・文:高坂はる香新進デュオのクリエイティブな挑戦KEITO & VASKO “Vヴィアーノiano”(ピアノ&ヴァイオリン・デュオ)インタビュー イタリア・クレモナの弦楽器の名工グァルネリ・デル・ジェスが没してから、今年で270年。そんなグァルネリ一族の名器を駆り、名演を紡いできた達人集団「プラハ・グァルネリ・トリオ」が日経ミューズサロンに登場し、美しい音色で聴き手を魅了する。デル・ジェスの1735年製ヴァイオリン「ジンバリスト」を弾くシチェネック・パブリークと、一族の始祖アンドレーアの手になる1684年製チェロを奏でるマレク・イエリエ、そしてピアノのイヴァン・クラーンスキーによって、1986年に創設。名器の美音もさることながら、卓越した技巧と音楽性を持つ、第一線で活躍する常設のピアノ・トリオとしても今や貴重な存在名器の美しい響きに包まれて第423回 日経ミューズサロン プラハ・グァルネリ・トリオだけに、世界中から熱い注目を集めている。今回は、ハイドンの第25番「ハンガリー風」、ベートーヴェンの第7番「大公」、ドヴォルザークの第4番「ドゥムキー」と、それぞれ愛称の付いた3つのピアノ三重奏曲の佳品を披露。円熟した響きに包まれて、室内楽の愉悦を満喫できるステージとなりそう。文:笹田和人★4月17日(木)・日経ホール ●発売中問 日経ミューズサロン事務局  03-3943-7066 http://www.nikkei-hall.com/斎藤圭土ヴァスコ・ヴァッシレフ

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