eぶらあぼ 2014.3月号
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52第521回 定期演奏会 サントリーホール・シリーズ ★3月6日(木)・サントリーホール第522回 定期演奏会 トリフォニー・シリーズ ★3月14日(金)、15日(土)・すみだトリフォニーホール ●発売中問 新日本フィル・チケットボックス03-5610-3815 http://www.njp.or.jp第844回オーチャード定期演奏会 ★3月2日(日)・Bunkamuraオーチャードホール第845回サントリー定期シリーズ ★3月3日(月)・サントリーホール第84回東京オペラシティ定期シリーズ ★3月5日(水)・東京オペラシティコンサートホール ●発売中問 東京フィルチケットサービス03-5353-9522 http://www.tpo.or.jp 2010年から東京フィルの常任指揮者を務めるダン・エッティンガーが、この3月にオーチャード、サントリー、東京オペラシティと東京フィルの3大定期を“ぶち抜き枠”のようにして、ラフマニノフのピアノ協奏曲(第2番・第3番)+チャイコフスキーの後期交響曲(第4番〜第6番)をドッキングさせた豪快なロシア・プログラムを組んでいる。久々の“エッティンガー節”がたっぷりと楽しめそうだ。エッティンガーの持ち味といえば、オーケストラを分厚く鳴らし、息の長い歌を導いていくところで、これがオペラの分野での彼の評価を高くしているのではないだろうか。 チャイコフスキーの交響曲については、すでに両者は第4番・第5番のライヴ盤をリリースしている。5番は常任指揮者に就任する前の06年のものだから、これを聴いて公演に臨めば両者の現在のありようが、よりリアルタイムに感じられることだろう。 ラフマニノフでソリストを務めるのは豪快なロシア・プログラムを一気に満喫ダン・エッティンガー(指揮) 東京フィルハーモニー交響楽団グルジア出身のアレクサンダー・コルサンティア。シドニー国際コンクール、ルビンシュタイン国際コンクールなどで入賞歴を持つ、すでに中堅といっていいピアニストで、テルアビブでも活躍しているようだが、これまでなぜか来日の機会がなかった。未だ知られざるアーティストや作曲家を紹介してくれるあたりも、エッティンガー公演の楽しみである。 濃密な歌のつまったエッティンガー&東京フィル公演は3月2日から5日まで。“全公演制覇”という楽しみ方も当然、アリだ。文:江藤光紀左から:ダン・エッティンガーⒸ三浦興一/アレクサンダー・コルサンティアⒸMaxim Reider NHK交響楽団や水戸室内管弦楽団との共演によって、たびたび日本で好演を聴かせてくれている準・メルクルが、この3月に新日本フィルの指揮台に立つ。両者の共演はこれが初めて。 プログラムはフランス音楽を中心とした『サントリーホール・シリーズ』と、ドイツ・オーストリア音楽による『トリフォニー・シリーズ』の2種類。フランス国立リヨン管弦楽団音楽監督、MDR交響楽団(中部ドイツ放送交響楽団)首席指揮者など、フランス、ドイツ両国にわたって実績を残す準・メルクルならではの“名刺代わり”の両プログラムが組まれた。 『サントリーホール・シリーズ』で演奏されるのは、ストラヴィンスキーの「花火」、ドビュッシーのバレエ音楽「遊戯」、ベルリオーズの「幻想交響曲」。それぞれ斬新な管弦楽法が豊かな色彩を生み出す作品がそろう。準・メルクルの明晰な棒が、精妙な響きを引き出してくれることだろう。フレッシュな初顔合わせに注目!準・メルクル(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団 一方、『トリフォニー・シリーズ』には、シューマンの「ゲーテのファウストのための情景」序曲、シェーンベルクの「浄められた夜」(弦楽合奏版)、ベートーヴェンの交響曲第7番の3曲が並ぶ。シェーンベルクの官能性やベートーヴェンの躍動感を正攻法で存分に表現してくれるのではないだろうか。 初顔合わせの緊張感はしばしば期待以上の好結果を生むもの。フレッシュな顔合わせに注目が集まる。文:飯尾洋一準・メルクルⒸJean-Baptiste Millot

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