eぶらあぼ 2014.3月号
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42★7月6日(日)・サントリーホール●2月22日(土)発売問 ノア・チケット03-3417-7000他公演 7/7(月)・京都コンサートホール(プランツ・コーポレーション075-222-7755)、7/8(火)・新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあ(BSNイベントダイヤル025-247-0900)、7/9(水)・福岡シンフォニーホール(エクローグ音楽事務所0940-42-8747) そのパワフルでしなやかなサウンドは、何度聴いてもチェロのみによる演奏だとは信じ難い。結成から今年で42年目。日本で最も愛されている室内楽グループのひとつ、「ベルリンフィル12人のチェリストたち」が2年ぶり13回目の来日公演を行う。彼らは時代の変遷と共にメンバーも世代交代し、近年は女性奏者も参加。だが、持ち前の卓越した技巧と豊かな音色は決して変わることがない。 今回の来日でも、クラシックの名曲からジャズ、タンゴなどまで、長年にわたって開拓してきた幅広いレパートリーを存分に披露する。前半はJ.S.バッハのブランデンブルク協奏曲第6番と、シューマン「森の情景」から6曲を抜粋。前者は3種類の弦楽器と通奏低音、後者はピアノ・ソロがそれぞれ原曲なので、チェロ12本ならではの新たなカラーリングと歌い回しを期待しよう。そして後半は、J.ウィリアムス、M.ルグラン、ピアソラなど、彼らの十八番であるジャズとタンゴを中心とした豪華なプログラム。そして、「12人」と長年親交の深変わることのない魅惑のサウンドベルリンフィル12人のチェリストたちい作曲家の三枝成彰が、阪神大震災の追悼音楽として書いた「チェロのためのレクイエム」が含まれている点にも注目だ。1998年に神戸で行われた初演(第1回「1000人のチェロ・コンサート」)には、「12人」の創設メンバーが参加していた経緯もあることから、それから15年以上を経た今、洗練や深みがどのように表現されるかも楽しみだ。文:渡辺謙太郎ⒸStephan Röhl いまカンブルラン&読響が面白い。現代ものを巧みに組み合わせたプログラミングと色彩的で緻密な演奏は、エキサイティングかつ示唆に富んでおり、毎回足を運ぶ甲斐がある。今年1月も、ラヴェルの名作でカラフル&ピュアな音楽を聴かせる一方、ガブリエリ、ベリオ、ベルリオーズという類のない演目の定期では、楽器配置の妙味(行ってこそわかる)を交えた快演で聴衆を唸らせた。 次なる公演は、新シーズンの幕開けとなる4月。今回も興味津々のプログラムだ。まずはシェーンベルクのレアな初期作品「弦楽のためのワルツ」。古きウィーン情趣漂う小ワルツが連なった調性音楽の佳品を、(おそらく)小編成で小粋に聴かせてくれる。2曲目はリストのピアノ協奏曲第1番。2010年7月以来の共演となるロシアン・ピアニズムの継承者ニコライ・デミジェンコの、スケール感と美音相持つソロはもちろん、迫力十分のバックを大いなる喜びへの“参加”シルヴァン・カンブルラン(指揮) 読売日本交響楽団緊密に仕上げるカンブルランの手腕に要注目だ。後半は、マーラーの交響曲第4番「大いなる喜びへの賛歌」。カンブルランのマーラーといえば、昨年3月の第6番「悲劇的」が忘れ難い。精緻な彫琢で透明な緊迫感を創出したあの演奏は、清新な魅力に溢れていた。今回は、マーラーの交響曲中もっとも室内楽的で精妙な第4番ゆえに、カンブルランの特長と読響の機能全開の美演は必至。ウィーンやザルツブルク等で活躍し、現代ものも十八番のソプラノ、ローラ・エイキンも、天上的な美声で華を添える。 カンブルランの常任指揮者就任5年目でコンビも熟す新シーズンは、最初から目を離せない。文:柴田克彦第536回定期演奏会★4月17日(木)・サントリーホール第7回読響メトロポリタン・シリーズ★4月19日(土)・東京芸術劇場 ●発売中問 読響チケットセンター0570-00-4390 http://yomikyo.or.jpローラ・エイキンⒸLuigi Caputoニコライ・デミジェンコⒸKirill Bachkirovシルヴァン・カンブルランⒸ読響

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