eぶらあぼ 2014.3月号
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114常任指揮者 シルヴァン・カンブルランお申込み・お問合せ 読響チケットセンター(10時~18時・年中無休)0570‒00‒4390 http://yomikyo.or.jp/≪3月~4月の聴きどころ≫ 3月7日は、20時開演で約1時間の演奏で人気の《読響カレッジ》の第8回。オーケストラを自在にドライヴさせる名匠・大友直人が登場し、ラヴェル「ボレロ」などを披露する。「ツィガーヌ」では松田理奈が共演。開演前19時30分からは、音楽評論家の奥田佳道による解説も行われる。 3月12日は、首席客演指揮者の下野竜也がドヴォルザークの大曲「レクイエム」を振る。3年前の東日本大震災の被害者への鎮魂の意味を込めたプログラムである。下野と読響にとってドヴォルザークは、交響曲全9曲を演奏するなど近年力を入れてきた作曲家であり、この約90分の大曲で交響曲とは異なるドヴォルザークの更なる魅力を示してくれるだろう。また、ウィーンで活躍するソプラノの中嶋彰子や世界的メゾ・ソプラノ歌手の藤村実穂子ら日本人4人の最高峰の声楽陣にも注目が集まる。合唱は、この作品を将来に語り継いでほしいという下野の想いから、国立音楽大学合唱団が務める。管弦楽、合唱、オルガンなど総勢180名を超す大編成の響きに、客席からも共に想いを込めていただきたい。 3月18日は、下野らしい捻りが効いた「フランス・プログラム」。ラロ、矢代、フランクというパリで学んだ3人の作曲家の作品が並べられた。常任指揮者カンブルランとのフランス物で定評のある読響から、下野がどのような響きを作るのか、ご注目いただきたい。また、矢代秋雄の代表作のピアノ協奏曲では、この作品を得意とする野田清隆が独奏を務め、超絶技巧を披露する。 3月22日、23日には、ヤルヴィ一家の末子、クリスチャン・ヤルヴィが初登場。MDRライプツィヒ放送響の首席指揮者を務め、欧米で幅広いレパートリーで活躍しており、読響との共演でも豊かな才能を遺憾なく発揮してくれそうだ。世界最難関とされるミュンヘン国際コンクールで、最年少優勝したヴァイオリンのヘユンは、コルンゴルトの協奏曲で類い稀なるテクニックを披露する。 2014年度の幕開けとなる4月には、シルヴァン・カンブルランが登場し、マーラーの交響曲第4番などを披露する。マーラーでは、世界の歌劇場で活躍する歌姫ローラ・エイキンが共演。歌う部分は長くないが、作品全体を左右する重責を担う。また、カンブルランの招きでゲスト・コンサートマスターを務めるクリスチャン・オスターターク(バーデンバーデン&フライブルクSWR響コンマス)のソロやリードにも期待が寄せられる。リストのピアノ協奏曲では、2010年にラフマニノフで共演したニコライ・デミジェンコが2度目の共演を果たす。派手さはないものの、一つずつの音を愛しむように弾く巨匠の深い音楽性を味わえるはずだ。 4月の26日~28日には、特別客演指揮者・小林研一郎がタクトを握り、得意のチャイコフスキーを指揮する。メインの傑作「悲愴」では、コバケン独特の世界観に酔いしれることができるだろう。ヴァイオリン協奏曲では、近年メジャー・オーケストラと次々に共演し、スター街道まっしぐらのアレクサンドラ・スムが独奏を務める。ダイナミックな音楽性が聴衆を魅了するだろう。2014年2月~6月 1回券/2014年度年間・上期会員券 絶賛発売中下野竜也©読響◆下野流、捻りの効いた《フランス・プロ》3/18(火)19:00 サントリーホールS¥7,000 A¥6,000 B¥5,000 C¥3,500指揮=下野竜也 ピアノ=野田清隆ラロ/歌劇「イスの王」序曲矢代秋雄/ピアノ協奏曲フランク/交響曲◆大友直人が振る《ボレロ》3/7(金)20:00 文京シビックホールS¥4,000 A¥3,000 ※19:30から解説あり指揮=大友直人 ヴァイオリン=松田理奈大友直人©Rowland Kirishimaラヴェル/ツィガーヌ、「ボレロ」 他クリスチャン・ヤルヴィ©Peter Rigaud◆クリスチャン・ヤルヴィが初共演!3/22(土)14:00 東京芸術劇場S¥7,000 A¥5,000 B¥4,000 C¥3,0003/23(日)14:00 横浜みなとみらいホールS¥7,000 A¥6,000 B¥5,000 C完売コルンゴルト/ヴァイオリン協奏曲ブラームス(シェーンベルク編)/ピアノ四重奏曲第1番(管弦楽版) 他指揮=クリスチャン・ヤルヴィヴァイオリン=パク・ヘユン◆カンブルランが振るマーラー第4番4/17(木)19:00 サントリーホールS¥7,000 A¥6,000 B¥5,000 C¥3,5004/19(土)14:00 東京芸術劇場S¥7,000 A¥5,000 B¥4,000 C¥3,000指揮=シルヴァン・カンブルラン ピアノ=ニコライ・デミジェンコソプラノ=ローラ・エイキンリスト/ピアノ協奏曲第1番マーラー/交響曲第4番「大いなる喜びへの賛歌」 他シルヴァン・カンブルラン©読響◆下野竜也が3.12に贈る《レクイエム》3/12(水)19:00 サントリーホールS¥7,000 A¥6,000 B¥5,000 C¥3,500指揮=下野竜也 ソプラノ=中嶋彰子 メゾ・ソプラノ=藤村実穂子 テノール=吉田浩之 バス=妻屋秀和 合唱=国立音楽大学合唱団ドヴォルザーク/「レクイエム」藤村実穂子◆炎のコバケン、入魂の《悲愴》4/26(土)14:00 東京芸術劇場S¥7,000 A¥5,000 B¥4,000 C¥3,0004/27(日)14:00 横浜みなとみらいホールS¥7,000 A¥6,000 B¥5,000 C¥3,0004/28(月)19:00 サントリーホールS¥7,000 A¥6,000 B¥5,000 C¥3,500指揮=小林研一郎ヴァイオリン=アレクサンドラ・スムチャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲、交響曲第6番「悲愴」小林研一郎©読響

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