eぶらあぼ 2014.2月号
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55新・クラシックへの扉 第35回★2月7日(金)、8日(土)・すみだトリフォニーホール ●発売中問 新日本フィル・チケットボックス03-5610-3815http://www.njp.or.jp★3月31日(月)・サントリーホール ●1月20日(月)発売問 才能教育研究会03-3295-1448(FAX) http://tenchildren.jp 「どの子も育つ」を合言葉に、約70年前に長野・松本で鈴木鎮一がスタートさせた才能教育研究会。音楽を軸に、子供たちの情操を培う独自の教育法は「スズキ・メソード」の名で、今や世界中に知られている。そんな教育法が、国際的に知られるきっかけとなったのが、選抜された子供たち10人による海外演奏ツアー「テン・チルドレンコンサート」。その第1回から50年となるのを記念して、OBやOGを交えた盛大なコンサートが東京で開かれる。 1964年にスタートした「テン・チルドレンコンサート」は、30年間にわたって実施され、世界20カ国の384都市を訪問し、延べ483回のステージを開催。幼い子供たちが難曲をいとも簡単に、しかも音楽性豊かに奏でる姿は、人々を驚愕させた。その一方、日本からの平和のメッセージを込めた、文化交流や民間外交の役割も果たし、まさに「クール・ジャパン」の先駆けにも。参加したメンバーには、ヴァイオリンの大谷康子や竹澤恭子、ピアノ平和へのメッセージを発信スズキ・メソード テン・チルドレンの50年記念コンサートの東誠三ら、今や一線で活躍する演奏家の名も多い。 記念コンサートの第1部では、大谷や東をはじめ、かつての「テン・チルドレン」が数多く集結。創始者である鈴木鎮一のことや演奏旅行での思い出を語るほか、演奏もたっぷりと披露。続く第2部では、今、スズキ・メソードで学んでいる子供たち500人が登場し、「きらきら星変奏曲」をはじめとする、代表曲の数々を弾く。まさに「スズキ・メソード」の過去・現在・未来が交錯するステージ。天上にいる、鈴木の柔らかな笑顔も見えるようだ。文:寺西 肇東 誠三ⒸShinya Ito大谷康子ⒸMasashige Ogata レスピーギの「ローマ三部作」は、イタリア人指揮者がいい。トスカニーニ、ムーティ、パッパーノ…と各時代を代表する録音は皆そうだ。イタリア人作曲家が描く歴史や情景の微妙な色合いと香りは、やはり自国の指揮者のみが感知できるに違いない。2月の新日本フィル《新・クラシックへの扉》では、イタリア人指揮者エンリケ・マッツォーラが、レスピーギを軸とした“ローマ尽くし”のプログラムを披露する。これは古都の色調と空気感を満喫できる貴重な機会だ。 今年46歳のマッツォーラは、ミラノ・スカラ座はじめオペラを中心に活躍し、ロンドン・フィルほか多数の著名楽団にも客演。現在はイル・ド・フランス国立管の音楽監督を務めている。日本でも、2000年ミラノ・ピッコロ劇場の《コジ・ファン・トゥッテ》、12年新国立劇場の《ドン・ジョヴァンニ》等で絶賛を博しており、新日本フィルには、10“墨田の道”は一日にしてローマに通ずエンリケ・マッツォーラ(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団年の「第九」以来の再登場となる。 プログラムは、前半がローマの護民官を描いたワーグナー《リエンツィ》序曲+「ローマの噴水」、後半がベルリオーズ「ローマの謝肉祭」序曲+「ローマの松」の組み合わせ。政治的史実、水のきらめき、賑やかなカーニバルを経て、在りし日の栄華に至る内容は、ローマの多彩な側面を味わえるし、ドイツ人とフランス人が描くローマを自国人の描写と対比できる点も興味深い。明晰で透明感のある音作りと、エキサイティングな高揚感を併せ持つマッツォーラの指揮も、緻密にして華麗な諸作にピッタリ。ここは本場直伝の“ローマ・スペクタクル”を体感しよう!文:柴田克彦エンリケ・マッツォーラⒸMartin Sigmundマークのある公演は、「eぶらあぼ」からチケット購入できます(一部購入できない公演、チケット券種がございます)

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