eぶらあぼ 2014.2月号
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46 この2人を同時に聴けるなら、何をおいても行きたい! 彼らを知る者は誰しもそう思うだろう。ミシェル・ベッケ&ヨルゲン・ファン・ライエンのトロンボーン・ジョイント・リサイタルは、それほどの大ニュースだ。かたやフランスを代表するブラス界の巨星にして同楽器の頂点に立つ大家、かたや名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管の首席奏者にして今をときめく最強のソリスト。20歳ほど歳が離れている2人は師弟関係にもある。共通した特長は精緻なテクニックと驚くほどなめらかなフレージング。そして縦横無尽の表現力で聴く者を魅了する。プログラムは、フォーレ、シュー最強のドリーム・ジョイントミシェル・ベッケ(トロンボーン)&ヨルゲン・ファン・ライエン(トロンボーン)マン、ブラームス、クライスラーなど、持ち味を生かしたロマンティックな楽曲揃い。ベッケのベルベット・トーンと雄弁な節回し、ライエンのふくよかな音と精妙な歌い口が綾をなす様や、合体した豊麗な響きを想像するだけで胸が高鳴るし、各自のソロ曲もあるので、興味は全て満たされる。ピアノもベッケの信頼厚い長尾洋史ゆえに態勢は万全。夢心地の競演にどっぶりと浸ろう!文:柴田克彦★2月25日(火)・名古屋/電気文化会館ザ・コンサートホール、27日(木)・広島/エリザベト音楽大学セシリアホール、28日(金)・大阪/いずみホール、3月3日(月)・紀尾井ホール ●発売中総合問合:プロアルテムジケ03-3943-6677 http://www.proarte.co.jpミシェル・ベッケ Photo:Marie-France Montantヨルゲン・ファン・ライエン 音楽の力を信じ、被災地の一日も早い復興を願って続けられている《クラシック・エイド》も今年で第4回を数える。前回は収益の一部と会場募金をあわせて約567万円もの寄付を実現するなど、着実な成果をあげているが、豪華アーティストが結集したこの魅力的なプログラムを見ればそれも納得。前半は厳かなバッハのカンタータや、福島県立湯本高校吹奏楽部による人気の「あまちゃん オープニングテーマ」などが演奏される。後半は、長谷川陽子(チェロ)&仲道祐子(ピアノ)のショパン「チェロ・ソナタ」第3楽章ほかの音楽と、当日の司会も務める鮫島有美子(ソプラノ)復興を願って豪華アーティストが結集!東日本大震災 復興支援 チャリティコンサート 〜クラシック・エイドVol.4〜の朗読による柴田トヨの詩集『くじけないで』でスタート。この他、千住真理子(ヴァイオリン)による日本の名旋律、仲道郁代によるシューマン「トロイメライ」、錦織健(テノール)が歌うスカルラッティ「すみれ」…と盛り沢山。最後に鮫島有美子が歌う「花は咲く」を聴けば、会場の心はひとつに。文:東端哲也★3月16日(日)・東京オペラシティコンサートホール ●発売中問 ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040 http://www.japanarts.co.jpマークのある公演は、「eぶらあぼ」からチケット購入できます(一部購入できない公演、チケット券種がございます)鮫島有美子ⒸTAMJIN千住真理子Ⓒ富田眞光(vale.)錦織 健Ⓒ大八木宏武(都恋堂) クラシック音楽の多彩な魅力を満喫できる大好評シリーズの第9弾は、おなじみの大友直人&東京交響楽団による演奏。J.シュトラウスⅡの「皇帝円舞曲」とチャイコフスキーの交響曲第4番を、読みの深い吟味された表現で歌い上げる。この2大名曲の間に演奏されるのが、今や20世紀を代表するヴァイオリン協奏曲のひとつに数えられるようになったコルンゴルトの協奏曲。マーラー、R.シュトラウスを唸らせた神童で、1930年代に渡米後はハリウッド映画の作曲家として名を馳せた彼のコルンゴルトで聴く“魔術師”の手腕よこすか芸術劇場オーケストラコンサート クラシック名曲集Vol.9特色が十二分に発揮された傑作だ。ソリストを務めるのは、アメリカのナッシュビル交響楽団のコンサートマスターとして活躍中の岩崎潤。アメリカで育ち、クリーヴランド音楽院の大学院を卒業と同時にオレゴン交響楽団のコンサートマスターに就任。その重責を4年間務めた後、2012年から現職にある若き実力派だ。アメリカの新聞評で「魔術師のよう」と讃えられる手腕に期待が募る。文:渡辺謙太郎★3月8日(土)・よこすか芸術劇場 ●発売中問 横須賀芸術劇場046-823-9999 http://www.yokosuka-arts.or.jp左から:大友直人ⒸRowland Kirishima/岩崎 潤
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