eぶらあぼ 2014.2月号
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422014 FEBRUARYマークのある公演は「eぶらあぼ」からチケットを購入できます。*取り扱い枚数が終了した場合、販売はございません。*公演日が近づきますと、販売が終了している場合がございます。ご了承ください。*一部購入できない公演、チケット券種がございます。東京・春・音楽祭 ー東京のオペラの森2014ー東京春祭チェンバー・オーケストラ〜トップ奏者たちが贈る「モーツァルト」★3月21日(金・祝)・東京文化会館(小)シューベルトの夕べ〜ピアノ五重奏曲「ます」 室内楽名曲選★3月25日(火)・東京文化会館(小)●発売中 問 東京・春・音楽祭チケットサービス03-3322-9966http://www.tokyo-harusai.com N響ソロ・コンサートマスターの堀正文は、「N響での35年間に接した指揮者とソリストのパーソナリティや音楽観がひとつの財産」と語る。そのキャリアを違った形で生かしているのが《東京・春・音楽祭》。2014年に10年目を迎える同音楽祭では、N響による「東京春祭ワーグナー・シリーズ」やムーティ指揮の特別オーケストラにも出演してきたが、今回2つの注目コンサートを行う。 ひとつは東京春祭チェンバー・オーケストラ。「毎年、春分の日に公演する」同楽団には、リーダー役の堀が指名した豪華なメンバーが集う。 「以前、大阪で組んでいたアンサンブルを元に始めて、3回目になります。ソリスト級の奏者ばかりで、若手も抜擢し、今回弦楽器にはN響のメンバーが一人もいません。フレッシュな顔ぶれで刺激し合いながら作っていきたいですし、この方が普段と違った緊張感やソリスティックな妙味が生まれます」 演目はオール・モーツァルト。珍しい「カッサシオン」に始まる前半は、ソプラノの菅英三子と東京オペラシンガーズも加わった、「アレルヤ」を含むモテットや「アヴェ・ヴェルム・コルプス」等の声楽ものが中心。後半は「ディヴェルティメント第17番K.334」という多彩な内容だ。 「まずは、合唱付きの作品を前半に置いて祝祭的な雰囲気を演出し、極上のワインのような音でグラツィオーソ(優雅)なモーツァルトを皆様にお届けしたいと考えました。K.334は、弦楽器、中でもヴァイオリンに名手を要するので、通常は有名なメヌエットぐらいしか演奏されませんが、協奏曲的な部分もあるバラエティに富んだ作品。鮮やかに奏でれば、お客様も気持ちよく聴いて頂けると思います」 東京文化会館の小ホールで聴けるのも贅沢だ。 「響きがクリアで、音の動きがよくわかり、楽器や声のクオリティがピュアに伝わります。都心の駅前で、桜、公園、美術館等が揃った環境も、東京の春の音楽祭に相応しいですね」 もうひとつは、ドイツの名ピアニスト、ゲルハルト・オピッツを迎えた「シューベルトの夕べ〜ピアノ五重奏曲『ます』 室内楽名曲選」。 「オピッツさんとはN響で長く共演していますが、室内楽は初めて。いい意味で“渋い”演奏になると思いますし、それも望むところです」 プログラムには、「ます」をはじめ、弦楽三重奏曲、ソナチネ、アルペジオーネ・ソナタと形態の異なる名作が並ぶ。 「シューベルトの魅力は、歌心とまるで壊れてしまいそうな繊細さ。求められるのは、特に内面的な表現力です。自分の中で切磋琢磨しながら、丁寧に音を削ぎ落とし、語りかけるように演奏する…技術的に物凄くデリケートです」 それゆえこちらのメンバーは、N響で長年演奏を共にしてきた奏者が並ぶ。 「そのナイーブさの微妙な表現には年輪が必要。即席のアンサンブルではなく、練れていないといけません」 また2公演の間には、「才能教育の先生の集まり」である「アンサンブル・アルシェ」の公演(3/23・第一生命ホール)で、モーツァルトの協奏曲のソロも弾く。 「似ているようで全く違う。しかし共に美しい」モーツァルトとシューベルト。話を聞くだに興味が募る。取材・文:柴田克彦垂涎の顔ぶれが綾なす2つの美しきアンサンブル堀 正文(ヴァイオリン)インタビューⒸSatoshi Aoyagi

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