eぶらあぼ 2014.2月号
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201R40のクラシック作曲家はアラフォー時代をどう生き、どんな名曲を残したか飯尾洋一 著廣済堂出版 ¥800+税40歳前後のビジネスマンをターゲットにしたクラシック音楽の入門書。一般的な入門書とは異なり、代表的な30人の作曲家たちの30代後半から40代前半にかけての時期に焦点を当て、それぞれの作曲家たちのアラフォー時代の作品を取り上げる。40代で聴きたいおすすめガイド付き。フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか浦久俊彦 著新潮新書 ¥720+税史上最強のピアニストであるフランツ・リストは、音楽史上もっともモテた男と言われる。彼の超絶技巧はヨーロッパを熱狂させ、失神する女たちが続出した。これだけ人気があったにもかかわらず、その生涯は一般にほとんど知られていない。彼の生涯を辿り、その活躍した舞台から19世紀の文化現象ともいえるリストという人物をひも解く。リヒャルト・シュトラウスと〈バラの騎士〉の夢オペラの終焉岡田暁生 著筑摩書房 ¥1,300+税芸術か娯楽か、前衛か古典か―。20世紀初頭、それらを見事に調和させて時代の寵児となったリヒャルト・シュトラウス。その《バラの騎士》はオペラの幸福な黄金時代の終わりを示唆する作品となる。これを境に西洋の大衆文化はどこに向かっていったのだろうか。音楽史における画期的な瞬間を活き活きと描き出す。ベートーヴェンピアノ・ソナタ全作品解説横原千史 著アルテスパブリッシング ¥2,200+税ベートーヴェンのソナタ全35作品を、最新の研究成果で裏付けされた豊富な譜例とともに解説。ハイドン、モーツァルトによって切り開かれたソナタ形式といかに向きあい完成させたか。またピアノ・ソナタがいかにベートーヴェンの交響曲や弦楽四重奏曲の発想の源となっているかを、作曲年代順の構成により明らかにする。アインシュタインとヴァイオリン音楽のなかの科学西原 稔/安生 健 著ヤマハミュージックメディア ¥2,000+税古来より科学者にとって、音階や音律の研究は宇宙の真理を探究することだった。聖書と数の関わり、黄金比、天体の音楽、ピュタゴラスからバッハまで。音楽理論史の観点からは西原稔が、科学史の観点からは安生健が、それぞれの分野から多様な切り口で音楽と科学のつながりを深く考察、その謎に迫る。ベンジャミン・ブリテンデイヴィッド・マシューズ 著中村ひろ子 訳春秋社 ¥2,600+税20世紀イギリスを代表する作曲家ベンジャミン・ブリテンが生涯をかけて追い求めたものとはなんだったのか。晩年のブリテンの作曲アシスタントを、弟コリンと共に務めたデイヴィッド・マシューズが、ブリテンに間近で接するという特権を得て、その人柄、仕事を深い洞察力で記す。ブリテンの主要作品と生涯の足跡がコンパクトにまとめられた1冊。バッハのすべて生涯、作品とその名演奏家たち音楽の友 編音楽之友社 ¥1,700+税「音楽の友」誌1984年12月号、2000年1月号、2007年7月号、同8月号に掲載したバッハ特集に、書き下ろし原稿、写真、資料を新たに加え再編集したONTOMO MOOK。第1章では、現代音楽家たちの言葉を通じ現代のバッハ像をめぐる。つづく第2章ではバッハの生涯、第3章では名曲をまとめた。バッハの作品表と年譜付き。楽譜の裏に隠された真実を暴く名曲の暗号佐伯茂樹 著音楽之友社 ¥1,900+税時代によって楽器の構造が変化するなかで、管楽器奏者である著者が独自の視点から、名曲の真相に切り込む手段として多様な考察を打ち出す。それぞれのクラシック名曲の背景に隠されている文化、歴史についての新たな知識を得ることで、その作品にこれまでとは違った楽しみ方を見出すことができる。12〜1月の新刊から
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