eぶらあぼ 2014.1月号
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48★2014年1月10日(金)・東京オペラシティ コンサートホール ●発売中問 東京オペラシティチケットセンター  03-5353-9999http://www.operacity.jpベルリン・バロック・ゾリスデン with エマニュエル・パユ★2014年2月25日(火)・札幌コンサートホールKitara(011-520-1234)、26日(水)・サントリーホール(アスペン03-5467-0081)、27日(木)・大阪/いずみホール(06-6944-1188)、28日(金)・熊本県立芸術劇場(オフィスムジカ096-355-7315) ●発売中※公演によりプログラムは異なります。 ベルリン・フィルの元コンサートマスター、ライナー・クスマウルと、同フィルの首席奏者による結成から今年で18年目。世界的な古楽アンサンブルとして知られるベルリン・バロック・ゾリステンが3年ぶりに来日公演を行う。その精緻極まるアンサンブルとともに楽しみなのが、ゲスト・ソリストとして参加するベルリン・フィル首席フルート奏者のエマニュエル・パユ。今回は、テレマンの協奏曲(TWV51:D2)、J.S.バッハのブランデンブルク協奏曲第5番&管弦楽組曲第2番の3曲でソロを吹く。 「3曲とも同じコンビで録音もしている大好きな作品。優れたリコーダー奏者でもあったテレマンの一連のフルート協奏曲は、柔らかなトーンの楽器たちとの組み合わせにより、フルートの明るさが際立つのが最大の魅力ですね。そしてJ.S.バッハの2曲は、どちらも言わずと知れた彼の代表作。私も20年近くにわたり、折に触れて愛奏してきました。でも、その複雑さ故に、自分の思い描く理想に近づくのは本当に難しい」 そんなJ.S.バッハを学ぶ上で、彼が最も影響を受けたのが、楽団の大先輩でもあるオーレル・ニコレだそうだ。 「私の解釈とは随分違いますが、“音楽の父”の作品を身構えずに、常に身近に感じながら演奏する術を教わりました」 今回のツアーでは、ヴィオラ、チェロなどのメンバーが交替して若返り。中でも、創設者のクスマウルに替わり、ウィーン・フィルの元コンマスで、2013年から読響のコンサートマスターに就任したダニエル・ゲーデがリーダーを務めることで話題になっている。 「楽団としてJ.S.バッハとテレマンを日本で演奏するのは10年ぶり。モダン新調したばかりの楽器でバロックを魅せるエマニュエル・パユ (フルート)インタビューマークのある公演は、「eぶらあぼ」からチケット購入できます(一部購入できない公演、チケット券種がございます) 2000年のスタート以来、過激かつエンタテインメントに満ちた音楽世界を生み出し続けてきた山下洋輔の《東京オペラシティ ニューイヤー・ジャズ・コンサート》。ファンにとっては新春の恒例行事でもあったこのコンサートが、2014年でついにフィナーレを迎える。 今回のコンサートでは、山下が指名した4人のアーティストがそれぞれのユニットで登場。随所に山下が絡むという構図は、まさに『ジャズのもう一つの夜明け』というコンサート・タイトルにふさわしいといえるだろう。気になる出演者は、高橋信之介、挾間美帆、寺久保エレナ、スガダイローという類い稀なるジャズ・イべントの大団円の目撃者となれ!東京オペラシティ ニューイヤー・ジャズ・コンサート2014 山下洋輔プロデュース ファイナル 「ジャズのもう一つの夜明け」ファン垂涎の顔ぶれ。各々が単独でライヴハウスを満杯にできる彼らが一堂に会し、しかもそこに御大が“乱入”するというのだから、これはもう女房を質に入れてでも(←古い!)観にいくしかあるまい。万障繰り合わせの上、この類い稀なるジャズ・イべントの大団円の目撃者となるべし。文:藤本史昭山下洋輔 Photo:島崎信一©Josef Fischnaller/EMI Classics楽器に古楽仕様の弦と弓を用いる演奏法は、その間に重ねたステージや研究を通して、大きな進歩を遂げたと思います。ゲーデは古楽奏法に精通している人なので、そこに更なる新風や成熟をもたらしてくれることでしょう。それに彼と私は年齢が近いので親近感も強い。共演が本当に楽しみです」 そしてもうひとつ、パユがぜひ注目してほしいと目を輝かせて語るのが、昨年新調したばかりの“相棒”。アメリカ・へインズ社製の14金製フルートだ。 「1960年代にジャン=ピエール・ランパルも同型を使っていた名器で、“エレガント”の一言に尽きます。技術的な負担が大きく軽減されて、音楽により専念できる。古い車から最先端のハイブリッドカーに乗り換えたように幸せな吹き心地です(笑)」取材・文:渡辺謙太郎

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