eぶらあぼ 2014.1月号
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32 東京芸大を経てベルギーやドイツに学び、数々の国際コンクールで優勝や入賞を重ねて、ソロから室内楽まで、多彩な活躍を続けるヴァイオリンの佐藤久成。特に、音楽史の彼方に埋もれた知られざる作品の発掘に力を注ぎ、鮮烈な感性を注ぎ込んでの蘇演を通じて、聴衆を驚かせ続けている。宇野功芳企画によるシリーズ第3弾となる今回のリサイタルは、国際的な活動を展開するピアノの小林亜矢乃と共演。モーツァルトのソナタ第24・28番をはじめ、ラヴェルの難曲「ツィガーヌ」やパガニーニ「ラ・カンパ若きマエストロの“瞬いま間”佐藤久成(ヴァイオリン)ネラ」、モンティ「チャールダーシュ」など名曲の数々を。もちろん、“革新のヴァイオリニスト”として知られる佐藤のこと、たとえ耳なれた名曲であっても、まるで初めて聴くかのように、瑞々しく生まれ変わらせてくれるはず。そして、ベディンガー「オード・エロティーク」など、彼らしいスパイスの効いた選曲も。常に最先端を疾走する、若きマエストロの“瞬間”を捕まえたい。文:笹田和人★2014年2月15日(土)・東京文化会館(小) ●発売中問 コンサートイマジン03-3235-3777http://www.concert.co.jp 室内楽が盛んなアメリカが生んだ気鋭の弦楽四重奏団、ミロ・クァルテットが待望の再来日を果たし、その緻密なアンサンブルを披露する。1995年に結成されるや、翌年4月にコールマン室内楽コンクールを制したのを皮切りに、バンフ国際弦楽四重奏コンクールなど、短期間のうちに次々と名だたる登竜門を制して、一躍スターダムへ。ベルリンやウィーンをはじめ、世界の檜舞台で活躍を続けている。新たにメンバーへ加わった、セカンド・ヴァイオリンのウィリアム・フェドケンホイヤーのお披露目でもある今回の来日公演。4人が「個人的ラズモフスキーへの挑戦第一生命ホール クァルテット・ウィークエンド ミロ・クァルテットにも、技術面でも、音楽的にも挑戦」と位置付けるベートーヴェン中期の傑作「ラズモフスキー」全3曲(弦楽四重奏曲第7番〜第9番)を一気に披露する。折しも、発表したばかりの同曲のアルバム(米Longhornレーベル)が「精緻さと歌心が共存する好演」と話題に。ライヴならではの鮮烈さが加味されることで、さらに刺激的な“ベートーヴェン体験”が期待できそう。文:笹田和人★2014年2月1日(土)・第一生命ホール●発売中問 トリトン・アーツ・ネットワーク・チケット  デスク03-3532-5702http://www.triton-arts.netⒸNathan Russell ホルショフスキ・トリオは世界が注目する、ニューヨーク生まれのピアノ三重奏団。そんな彼らが待望の初来日を果たし、《日経ミューズサロン》で遂にベールを脱ぐ。20世紀の最も偉大なピアニストの1人、ミェチスワフ・ホルショフスキの“最後の弟子”である相沢吏江子を中心に、ジャズの世界でも活躍する多才のヴァイオリニスト、ジェシー・ミルスと、ハーバード大で物理を専攻した異色のチェリスト、ラーマン・ラマクリシュナンにより、2011年に結成。その直後から、古典から現代の新作に至る幅広いレパートリー巨匠の名を冠した注目のトリオ登場!第421回 日経ミューズサロン ホルショフキ・トリオと、ホルショフスキの演奏を髣髴させる喜び溢れる音楽創りで話題に。アメリカ主要都市はもちろん、ヨーロッパへもツアーを敢行した。今回のステージではピアノ三重奏曲の名曲から、ベートーヴェンの第5番「幽霊」とサン=サーンスの第1番、ドヴォルザークの第3番を。名手と佳品の出逢いが、幸せな時間を届けてくれることだろう。文:笹田和人★2014年2月27日(木)・日経ホール●発売中問 日経ミューズサロン事務局   03-3943-7066

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