eぶらあぼ 2013.12月号
79/207

76★12月23日(月・祝)・紀尾井ホール●発売中問 江副記念財団03-3592-5785マークのある公演は、「eぶらあぼ」からチケット購入できます(一部購入できない公演、チケット券種がございます) 江副記念財団は、未来を担う若い芸術家育成のために、リクルート創業者で今年2月に死去した江副浩正氏が設立した。このコンサートでは、財団の支援のもと、国内外での1年間の研鑽を重ねたアーティストたちが、聴衆と天上の江副氏に、その成果を報告。かつての若き起業家の夢は、美しい調べに形を変え、着実に花を咲かせている。 登場アーティストのうち、ピアニストは3人。財団卒業生で、2007年のロン・ティボー国際コンクールで優勝したピアノの田村響は特別出演、ショパン「ソナみずみずしい才能が集結第19回 江副記念財団コンサートタ第3番」を披露。05年のホロヴィッツ記念国際コンクールでジュニア部門第1位となり、現在はウィーン国立音大で学ぶピアノの高木竜馬(第35回奨学生)は、ベートーヴェン「ソナタ第31番」を。また、05年の東京音楽コンクール第1位など実績を重ね、ベルリン芸大で研鑽を積む北村朋幹(第36回)は同じくソナタ第14番「月光」をとりあげる。 一方、弦楽器奏者も3人。06年の日本音楽コンクールを制し、ブリュッセル音楽院在学中のヴァイオリニスト黒川侑(第37回)は、ベートーヴェンのソナタ第7番。そして、10年にガダニーニ・コンクール第1位となり、チューリヒ芸大に学ぶ弓新(第41回)はミヨー「屋根の上の牡牛」ほかを弾く。また、11年に日本音楽コンクールで第1位を獲得し、10月からミュンヘン音大への留学が決まっているチェロの岡本侑也(第42回)は、デュティーユ「ザッハーの名による3つのストローフェ」と黛敏郎「BUNRAKU」といった現代作品を演奏する。文:笹田和人田村 響Ⓒ三好英輔高木竜馬Ⓒ三好英輔北村朋幹黒川 侑弓 新岡本侑也 クラシックに軸足を置きつつ、ミュージカルやジャズ、ポップスまで、スタイリッシュな都会的センスで、音楽のジャンルの壁を軽やかに飛び越えるディーヴァ柴田智子。この12月、最新アルバム『For your tears and smiles』でも共演しているハープ奏者・新井薫とのデュオ・コンサートを開く。柴田は今回の公演について「1部は“自然界”をテーマに構成しました。ほとんどが今まで歌っていない新しいレパートリーとなっています。2部はクリスマスにもぴったりのチャペルで、神聖かつ温かい音楽を楽しんでください」とアピール。 プログラムは、原題がこの公演のサブ・タイトルにも用いられているバーバーのシンプルで美しい歌曲「Sure on this shining night(この輝ける夜に)」に始まり、フォーレ「月の光」やラフマニノフ「ヴォカリーズ」、マスカーニ「アヴェ・マリア」など、おなじみのクラシック名曲に加えて、聖歌やクリスマス・ソング、ビートルズ・ナンバーまで、バラエティ心温まるクロスオーバーの世界を柴田智子(ソプラノ) & 新井薫(ハープ) 豊かな全20曲が予定されている。ハープの新井による新作「The Star of Shakespeare」(ハープ・ソロ)初演や、ゲスト出演のフルートの貴公子・上野星矢による吉松隆「デジタルバード組曲」も聴きのがせないところ。出演は他にピアノの内門卓也、児童合唱団「東京ネバーランド」。少★12月22日(日)・キリスト品川教会グローリアチャペル ●発売中問 サンライズプロモーション東京  0570-00-3337http://sunrisetokyo.com柴田智子新井 薫【CD】『For your tears and smiles』T.S.PROJECT INTERNATIONALJOP-0001 ¥1800しだけ早めの聖夜、モダンな建築のチャペルに響くきらびやかな“うた”の数々に酔いしれよう。文:宮本 明

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です