eぶらあぼ 2013.12月号
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66★12月20日(金)・sonorium●発売中問 坂下忠弘コンサート運営事務局  03-6441-2377http://sakashita-tadahiro.com 「京都のお茶屋」のごとく入り口は上品でこじんまり。でも、ホールの中は開放感に富む別世界。木の床と漆喰の壁で上質の音空間が生まれている。「何十軒と訪ねてこの『sonorium(ソノリウム)』に辿りつきました」と話すバリトン坂下忠弘が、年末コンサートへの抱負をじっくり語る。 「音響も空調も極上のピアノも整った素敵なホールです。最大100席と程良いサイズなので、お客さまと親密なやりとりができそうです。今回のリサイタルはプーランクを中心にプログラムを組みましたが、クラシックだけではなく様々なジャンルの歌も披露します。歌手としての目標は“癒しの声”。『どのジャンルの人か分からないけれど、聴いていて落ち着く響きだね』と言われたいですね」 没後50年のプーランクも、実はクラシックの枠を超える親しみ易さを持つ作曲家。 「今回は2つの歌曲集に初挑戦します。『村人達の歌』は6曲それぞれが独立していて、フランス片田舎の素朴なお婆さんや結婚したい娘、帰還兵など、いろんな立場の人間が歌の主人公になります。プーランク自身は都会のお坊ちゃん育ちですが、田園風景に憧れていたらしく、民謡風の土くさいメロディが出てきたりして面白いですよ」 もう一つの「陽気な唄」も全8曲ながら短いもの。歌詞は17世紀の無名の詩人の作だが、読むと赤面するぐらい、エロスとユーモア満載の内容で驚かされる。 「“18禁”といいますか(笑)。自分の殻を破りたくて選びました。トークで少し内容にも触れるつもりですけれど、どんな風になるかは当日のお楽しみです!どれも愉しいメロディですし、心を純粋にほぐすつもりで聴いて下さい」 歌の世界に飛び込んだ頃の思い出から、これまでの道のりについてもざっくばらんに話してもらった。 「もともと英語の翻訳家になりたかったのですが、高校3年の音楽鑑賞会で聴いた生の歌声に鳥肌が立つほど感激し、それからソルフェージュを1日7時間も勉強して桐朋学園大学に合格しました。オペラも勿論ですが、フランス歌曲もずっと歌っていきたい世界です。コメディ=フランセーズで活躍した女優の方にディクション(発音)を教わるんですが、『ここよ!ここ!』といきなり顔をたたかれたりで(笑)、フランス語は頬の筋肉を良く使うものだと実感しますね。南仏でフォーレを歌った時、現地の皆さんに発音を褒めていただけて本当に嬉しくて、これからも頑張ろうと思いました。慌しい年末ですが、終演後にパーティーもある楽しいコンサートですので、皆さんどうぞ日程を空けておいて下さい!」取材・文:岸 純信(オペラ研究家)目指すは“癒しの声”坂下忠弘 (バリトン)インタビュー 2007年に東京の現役女子音大生によって結成された弦楽四重奏団ブルームクァルテット。「花」「花盛り」「輝き」という意味の団名にふさわしい艶やかなパフォーマンスは、クラシック音楽の裾野を着実に広げている。その後、11年に神戸を拠点に「関西ブルーム」が発足し、地元でデビュー公演を行って大成功。そして昨年末には、名古屋で「第3のブルーム」が結成されて話題となったが、そのお披露目となるのが当公演だ。“クラシック界のAKB48”とも言われる彼女たちは、現在、総勢50名を超えるメンバーで活動している。今回は名古屋を拠点に活躍する若手女性演奏家17名が、クァルテット[波馬“名古屋ブルーム”いよいよデビュー!ブルームクァルテット&アンサンブル Ⅲ NAGOYA朝加(第1ヴァイオリン)、波馬朝光(第2ヴァイオリン)、箕浦理恵(ヴィオラ)、紫竹友梨(チェロ)]&アンサンブルの2本立てで演奏する。注目のプログラムは、テレマン「4つのヴァイオリンのためのソナタ」、ボロディンの弦楽四重奏曲第2番、モーツァルト「ディヴェルティメントK.136」、ホルスト「セントポール組曲」という盛りだくさんの内容。名古屋のクラシック音楽界に新たな1ページを開く!文:渡辺謙太郎★12月20日(金)・名古屋/電気文化会館ザ・コンサートホール ●発売中問 電気文化会館052-204-1133e-mail:bloomquartet@gmail.comhttp://www.bloomquartet.com波馬朝加箕浦理恵波馬朝光紫竹友梨マークのある公演は、「eぶらあぼ」からチケット購入できます(一部購入できない公演、チケット券種がございます)

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