eぶらあぼ 2013.12月号
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48第92回 名曲全集 ★11月30日(土)・ミューザ川崎シンフォニーホール第77回 東京オペラシティシリーズ ★12月1日(日)・東京オペラシティコンサートホール ●発売中問 TOKYO SYMPHONY チケットセンター044-520-1511http://tokyosymphony.jp 気鋭の指揮者クシシュトフ・ウルバンスキがいよいよ、首席客演指揮者就任後初めて東京交響楽団の指揮台に立つ。 ウルバンスキは1982年ポーランド生まれの新星。東響とのコンビでこれまでにも鮮烈な好演を聴かせてくれている。楽団員からの強い支持にこたえて首席客演指揮者に就任したウルバンスキだが、その才能は国際的に広く注目を集めており、2014年5月にはベルリン・フィルへのデビューが予定されている。今後どれだけ華々しい活躍を繰り広げることになるのか、楽しみな限り。今のウルバンスキを日本で聴けるというのは幸運というほかない。 曲目はペンデレツキ「広島の犠牲者に捧げる哀歌」、モーツァルトのピアノ協奏曲第18番、ブラームスの交響曲第2番。モーツァルトではフセイン・セルメットが共演する。NHKの『スーパーピアノレッスン』でもおなじみのトルコの名手だ。俊英が名作に新たな光を当てるクシシュトフ・ウルバンスキ(指揮) 東京交響楽団 ウルバンスキは徹底してスコアを読み込んで、慣習的な解釈にとらわれずに、作品を洗いなおすというタイプ。これまでの東響との共演では、リハーサルからスコアを暗譜して登場したという。本人の談によれば「事前に勉強しているうちに覚えてしまう」のだとか。また「スコアを勉強するときは他の演奏家の録音は聴かないようにしている」とも語る。作品の真価を改めて伝えてくれるような、清新なブラームスを聴かせてくれるにちがいない。文:飯尾洋一クシシュトフ・ウルバンスキⒸFred Jonnyフセイン・セルメット ノーブルでブリリアントでパワフル! それがロンドン交響楽団ブラス・クインテットだ。 イギリス最高峰楽団の精鋭ゆえに上手いのは当たり前だが、この国のブラスには特別な伝統がある。ひとつは各地で盛んな英国式ブラスバンド。金管だけの同形態が強固な下地を形成している。もうひとつは、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル(PJBE)がもたらした絶大な成果。英国ブラス界には同分野の開拓者たる彼らの血が脈々と流れている。さらにロンドン響には、『スター・ウォーズ』『ハリー・ポッター』等のサウンドトラックにおける華麗なブラス演奏の歴史もある。つまり彼らは、こうした伝統の継承者として頂点に立つ存在なのだ。 メンバーは、P.コブ、N.キートリー(トランペット)、T.ジョーンズ(ホルン)、D.ブライト(トロンボーン)、P.ハリルド(テューバ)の5名。内4名がロンドン響の首席奏者、つまり全パートに首席高貴で眩いブリティッシュ・ブラスに浸る!ロンドン交響楽団 ブラス・クインテットが並ぶ豪華版だ。中でも、元ウィーン・フィル首席バウスフィールドの師匠ブライトのジューシーなテナー・トロンボーン、PJBEの名手フレッチャーの同楽団における後継者ハリルドの暖かなテューバは特筆もの。バッハの「トッカータとフーガ」に始まり、エヴァルド、クーツィール、クレスポなどクインテットの定番曲が続くプログラムも、王道の風格を感じさせ、そこにブライトの「ブラス・オン・ブロードウェイ」が、楽しみな彩りを添える。 2010、12年の来日で絶賛された彼らがさらに緊密度を増して登場する今回、そのジェントルで光輝なサウンドに触れない手はない。文:柴田克彦★2014年1月8日(水)・紀尾井ホール、9日(木)・名古屋/三井住友海上しらかわホール、10日(金)・大阪/いずみホール ●発売中問 カジモト・イープラス0570-06-9960http://www.kajimotoeplus.comⒸKevin Leighton

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