eぶらあぼ 2013.12月号
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1992014年2月の主要オペラハウス&オケ〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場2月1、4日 ロッシーニ:セビリャの理髪師 指/M.ギュトラー、演出/G.レンネルト、出/P.コルガティン、A.シュラメク、A.ボニタティブス、L.モルナール、A.プラチェトカ2月2(16:00)日 マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ/レオンカヴァッロ:道化師 指/P.カリニャーニ、演出/J.P.ポネル、出/〔カヴァレリア・ルスティカーナ〕M.シュスター、F.アルミリアート、G.ガグニーゼ/〔道化師〕N.シコフ、I.ムーラ、A.マエストリ◎2月3、6、9日 ドヴォルザーク:ルサルカ[14年1月プレミエ] 指/J.ビエロフラーヴェク、演出/S.E.ベヒトルフ、出/M.シャーデ、K.ストヤノヴァ、G.グロイスベック◎2月7、10、13日 R.シュトラウス:サロメ 指/A.ネルソンス、演出/B.バルロク、出/H.ペコラロ、I.フェアミリオン、G.B.バークミン、F.シュトゥルックマン2月12、15、18、21日 マスネ:マノン 指/F.シャスラン、演出/A.シェルバン、出/I.ムーラ、R.ヴァルガス★◎2月16、19、22日 チレーア:アドリアーナ・ルクヴルール[プレミエ]指/E.ピド、演出/D.マクヴィカー、出/E.ツィトコワ、M.ジョルダーノ、A.ゲオルギュー2月27日 〔オペルン・バル〕ウィーン・フォルクスオーパー2月1(18:00)、7、14(18:00)日 F.レーヴェ:マイ・フェア・レディ(ミュージカル) 演出/R.ヘルツル2月3、9(18:00)日 S.ソンドハイム:スウィーニー・トッド(ミュージカル)[13年9月プレミエ] 演出/M.ダヴィッズ2月4、10、17、21日 F.レッサー:ガイズ・アンド・ドールズ(ミュージカル) 演出/H.マレチェク2月5、22、26日 ビゼー:カルメン 演出/G.ヨーステン2月8、11、13、18、24、27日 C.ポーター:キス・ミー、ケイト(ミュージカル) 演出/B.モットル★2月15、19、23(18:00)、25日 ブリテン:アルバート・ヘリング[プレミエ] 演出/B.ファスベンダー2月16(18:00)、20日 モーツァルト:魔笛 演出/H.ローナー2月28日 プッチーニ:トゥーランドット 演出/R.ドゥセアン・デア・ウィーン劇場★◎2月17、19、21、24、26、28日 ラモー:プラテ[プレミエ] 指/W.クリスティ、演出/R.カーセン、出/M.ベークマン、C.オーヴィティ、E.クロスリー=マーサー、S.ケルメス、演奏/レザール・フロリサン◎2月23日 ヘンデル:アドメート(演奏会形式)指/A.カーティス、出/S.プリナ、J.M.ロ・モナコ、E.バラト、L.デ・ドナート、演奏/イル・コンプレッソ・バロッコウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(S)=祝祭大劇場(ザルツブルク)、(NY)=カーネギーホール(ニューヨーク)]2月1(S)日 D.バレンボイム指揮 → 〔ザルツブルク・モーツァルト週間〕参照2月14(15:00)(公開リハーサル)、15(15:30)、16(11:00)日 D.ガッティ指揮 シューベルト:交響曲第7番「未完成」、マーラー:交響曲第4番 独/J.バンゼS2月20(19:30)、21(19:30)、26(NY)日 F.ウェルザー=メスト指揮 モーツァルト:交響曲第28番、J.M.シュタウト:On Comparative Meteorology、ブルックナー:交響曲第6番2月25(NY)日 F.ウェルザー=メスト指揮 シェーンベルク:地には平和を、ベートーヴェン:交響曲第9番 独/R.メルベートS、Z.クシュプラーMs、P.ザイフェルトT、G.グロイスベックBsウィーン響[会場:(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(S)=祝祭大劇場(ザルツブルク)、(G)=シュテファニーエンザール(グラーツ)]◎2月12(MV)、13(MV)、14(MV)日 I.メッツマッハー指揮 R.シュトラウス:メタモルフォーゼン(変容)、ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」2月16(KH)、17(KH)日 P.ジョルダン指揮モーツァルト:ピアノ協奏曲第18番、ショスタコーヴィチ:交響曲第15番 独/E.レオンスカヤp◎2月20(KH)日 M.ヤノフスキ指揮 ブルックナー:交響曲第5番2月25(KH)、26(KH)日 P.ジョルダン指揮ラヴェル:道化師の朝の歌、高雅にして感傷的なワルツ、ツィガーヌ、スペイン狂詩曲、亡き王女のためのパヴァーヌ、ラ・ヴァルス 独/V.ハグナーvnムジークフェライン[楽友協会]大ホール[ウィーン](主要公演のみ)2月10日 アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ エルガー:序奏とアレグロ、モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲、ピアノ協奏曲第19番(ハープ独奏のための編曲版)、交響曲第17番 独/M.モスニエ、X.ドゥ・メストレhp【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 先月号のこの欄で、毎年恒例の独OPERNWELT誌による「最優秀オペラハウス」の選考がベルリンのコーミッシェ・オーパーに決まったことを速報したが、他の部門賞も紹介しておこう。各部門の最優秀賞は、演出家がタチアナ・ギュルバカ、演出作品がアントワープのワーグナー「パルジファル」、指揮者がローター・ツァグロゼク、歌手がバルバラ・ハンニガン、初演作品がジョージ・ベンジャミンの「リトゥン・オン・スキン」、オーケストラがシュターツカペレ・ドレスデン、といったところだ。アントワープの「パルジファル」がギュルバカの演出になるもので、これが両賞の決め手となったようだが、筆者は残念ながらこれを観ていない。ベルギーのフランダース・オペラは本文でも取り上げておらず、モネ劇場に隠れて、いささか盲点ではあった。とりあえず、ギュルバカの演出作品をいち早く見てみたい、という方は、マインツの劇場でヘンデルの「リナルド」のプレミエが10月末に出たばかり。同劇場ではヴェルディの「マクベス」も断続的に上演中。また、チューリッヒ歌劇場では、「リゴレット」の演出を担当しており、来年3月には同劇場で「アイーダ」の新演出も出すことになっている。 さて、2月の注目公演に目を戻すと、まず人気を呼びそうなのが、ベルリン・ドイツ・オペラのベルリオーズ「ファウストの劫罰」。ファウストを、当代きっての人気テノール、クラウス・フローリアン・フォークトが歌うとなれば、ファンは押し寄せよう。その意味でいえば、ローマ歌劇場でムーティが指揮するプッチーニ「マノン・レスコー」も、ネトレプコ・ファンにとっては見逃せない公演だろう。 一方、指揮者の興味で見ると、今年のバイロイト音楽祭の好演で評価急上昇中のキリル・ペトレンコが振る、バイエルン州立歌劇場のモーツァルト「皇帝ティトの慈悲」も要注目。他に、ウィリアム・クリスティの振るラモーの「プラテ」(アン・デア・ウィーン劇場)や、ミンコフスキの振るグルック「オルフェオとエウリディーチェ」(レ・ミュジシャン・ドゥ・ルーヴル参照)も面白そう。2014年はリヒャルト・シュトラウスの生誕150年の記念の年だが、その割に、彼の作品の上演頻度が低い。2月はドレスデンで「グントラム」という珍しいオペラがかかるが、演奏会形式なのがちょっと惜しい。 オーケストラでは、シュターツカペレ・ドレスデンに老匠プレートルの名前が見え、本当に振ってくれたらこれは楽しみだが、プレートルは今期、パリ管、スカラ・フィルと連続してキャンセルしているので、ドレスデンへの登場も難しいかもしれない。だが、同じく80代のミヒャエル・ギーレンはハンブルク北ドイツ放送響でブルックナーの交響曲第3番を振る。好みの分かれる指揮者だが、ファンにとっては気になるブルックナーだ。復活祭(イースター)にはまだ早いが、ラトルがベルリン・フィルでバッハの「ヨハネ受難曲」を取り上げる。彼は最近、バッハを積極的に演奏しているように思われるが、これも要注目。マゼール=ミュンヘン・フィルは、ウィーン公演だけに◎印を付けたが、マゼールのやりたい放題の指揮振りをウィーンのムジークフェラインで聴くのも一興だろう。 その他、ブリュッヘンが18世紀オケを振ってベートーヴェンを集中的に演奏するオランダ国内公演、ヴァイオリニストのツェートマイヤーが弾き振りでマヌリの現代作品を演奏するパリ室内管(シャンゼリゼ劇場)、ガーディナーがライプツィヒ・ゲヴァントハウス管に客演してシューマンをじっくり聴かせてくれる公演、ユビュ王へのオマージュと題して作曲家のベアート・フラーが自作を含めた現代作品を演奏する公演(ケルンのフィルハーモニー)など、ちょっと玄人受けのする公演が2月はまだまだ並ぶ。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)Webぶらあぼでは数ヶ月分ご覧いただけます。2
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