eぶらあぼ 2013.12月号
171/207

178楽を演奏することを職業にできる環境となったのは、齋藤先生のクラシック音楽への情熱の功績だと思います。いずれは齋藤先生のように音楽を後世に伝えていける立場になりたい」と語った。三ツ橋敬子は「指揮者の道を志そうと思った中学生のころに齋藤先生の『指揮法教程』に出会い、これから歩む道の厳しさを垣間見て、身の引き締まる思いをしました。音楽に真摯に向き合い、賞の名に恥じないようこれからも精進していきたい」と述べた。ソニー音楽財団http://www.smf.or.jp■小泉和裕が都響の終身名誉指揮者に就任 東京都交響楽団は、小泉和裕が今年度末をもって現在の「レジデント・コンダクター」を退任し、2014年4月から「終身名誉指揮者」に就任すると発表した。小泉は、1976年11月の都響初登場以来、1986〜90年都響指揮者、95〜98年首席指揮者、98〜2008年首席客演指揮者、08年からはレジデント・コンダクターを歴任し、数々の名演を重ねて来た。都響の発表によると、「『終身名誉指揮者』は、これまで小泉氏と都響が築いてきた信頼関係をさらに充実させ、今後も永続的に都響に登壇して下さることを願い、新たに設置したポストであり、名誉職的なものではなく、格式、内容ともに現在のレジデント・コンダクターより重みのあるものと位置付けている」とのこと。東京都交響楽団http://www.tmso.or.jp■「世界文化賞」授賞式にドミンゴらが出席 芸術文化の発展に寄与した世界の優れた芸術家を顕彰する第25回「高松宮殿下記念世界文化賞」(主催・公益財団法人日本美術協会=総裁・常陸宮殿下)の授賞式が10月16日、東京・元赤坂の明治記念館で行われた。授賞式には同協会総裁の常陸宮ご夫妻、同賞の国際顧問の中曽根康弘元首相らが出席。音楽部門を受賞した世界的テノール歌手のプラシド・ドミンゴら5人にメダルと賞金各1500万円が贈られた。今回の同賞は絵画部門がミケランジェロ・ピストレット(イタリア)、彫刻部門がアントニー・ゴームリー(イギリス)、建築部門がデイヴィッド・チッパーフィールド(イギリス)、演劇・映像部門がフランシス・フォード・コッポラ(アメリカ)にそれぞれ授与された。世界文化賞http://www.praemiumimperiale.org■「第12回齋藤秀雄メモリアル基金賞」 受賞者に辻本玲と三ツ橋敬子 若手チェリストと指揮者を表彰すべく、公益財団法人ソニー音楽財団によって創設された「齋藤秀雄メモリアル基金賞」の受賞者が決定し、10月22日、東京・銀座で贈賞式がおこなわれた。第12回となる本年度は、チェロ部門は辻本玲、指揮部門は三ツ橋敬子が受賞。楯と賞金500万円が贈られた。選考委員は、永久選考委員に小澤征爾(指揮者)と堤剛(チェリスト)、任期制選考委員に諸石幸生(音楽評論家)、寺西基之(同)、奥田佳道(同)。 受賞にあたり、辻本玲は「現在の日本がクラシック音プラシド・ドミンゴ ©M.Terashi/Tokyo MDE左より:辻本玲、三ツ橋敬子 ©M.Terashi/Tokyo MDE©三好英輔

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です