eぶらあぼ 2013.11月号
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54 オペラの名旋律と共に“コイバナ”を愉しむのはいかが。《オペラの楽しみ〜イタリア恋占いの旅》は、今年で生誕200年を迎えたイタリア・オペラの巨人ヴェルディのアリアや重唱に乗せ、軽妙な恋物語が展開する新感覚のステージ。メゾソプラノの牧野真由美が、オリジナル脚本を手がけ、地中海へのクルージング・ツアーを舞台に、牧野扮する占い師・利香子が物語の軸になる。旅行会社に勤める愛菜(ソプラノ/高橋薫子)と同僚の礼人(バリトン/清水良一)、歌手の公一郎(テノール/所谷直生)の三角関係の行方を、聴衆はドキドヴェルディの名曲を散りばめた新感覚ステージオペラの楽しみ〜イタリア恋占いの旅キしながら見守ることとなる。さらに、伴奏を担当する瀧田亮子も、船上ピアニストに扮する芸の細かさ。客席に居ながらにして、クルージングを楽しんでいる気分にもなれそう。そして、ツアーを彩るのは、《椿姫》《リゴレット》などの佳品からセレクトされた、誰もが一度は耳にしたことのある調べばかり。数多くの檜舞台を経験してきた名手揃いだけに、質の高いヴェルディ・オペラ名曲選としても、存分に堪能できよう。文:笹田和人★12月7日(土)・第一生命ホール ●発売中問 トリトン・アーツ・ネットワーク・チケットデスク03-3532-5702http://www.triton-arts.net高橋薫子所谷直生牧野真由美清水良一 東京フィルのコンサートマスター三浦章宏と、N響第2ヴァイオリンのフォアシュピーラー大林修子。そして、東響首席ヴィオラ奏者の青木篤子と、東京フィル首席チェロ奏者の渡邉辰紀。在京一流オーケストラの精鋭たちで結成されたヴェーラ弦楽四重奏団。 「オーケストラは共同作業。皆で創り出す音楽だが、クァルテットは、自分たちの音楽観をぶつけてみる世界。そこから、どんどん良いものが生まれてくる」と、白刃を交えるかの如くにサウンドを磨き続け、6年目を迎えた。そして今年12月、結成当初から取り組んでいるベーついに偉業達成!ヴェーラ弦楽四重奏団 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全曲演奏会 《完結編》トーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏会が、いよいよ完結へ。最後は、第7番「ラズモフスキー第1番」と、第14番との組み合わせで締め括る。横浜の地が生んだ本格派クァルテットとして、「まるでオーケストラのよう」と聴衆を驚嘆させてきた4人。次はどう驚かせてくれるのか。そう、このステージは、新たな“始まり”の場でもある。文:笹田和人★12月8日(日)・横浜みなとみらいホール(小) ●発売中問 横浜みなとみらいホールチケットセンター045-682-2000http://www.yaf.or.jp/mmh 短い生涯のほぼすべてをウィーン付近で過ごしたシューベルトの音楽には、演奏家にとって、一朝一夕に再現できるようになることは不可能なウィーンの香りが満ちる。そんなシューベルトに生涯をかけて取り組む、ピアニストの今川映美子。べラ・バルトーク、エドウィン・フィッシャーに薫陶を受けた名教師、ゲオルク・ヴァシャヘーリのもとウィーンで研鑽を積んだ。2006年からは、ソナタの全曲演奏を中心としたシューベルト・ツィクルス《シューベルティアーデ》を継続し、回を重ねるごとにシューベルト弾きとしての評価を高めている。「幻想」に聴くシューベルトの真髄今川映美子(ピアノ) シューベルティアーデ Vol.11 11回目を迎える今回取り上げるのは、「アレグレットD915」、ピアノソナタ第5番、死の年の作品である「3つのピアノ曲D946」、そしてピアノソナタ第18番「幻想」。特にこの美しいソナタの名作は楽しみだ。彼女のウィーンスタイルの気品あるピア二ズム、芯のある力強い音が、シューベルトの精神を代弁する。美しさだけでなく、滲み出す人間の葛藤を巧みに再現する、そんなシューベルトに期待したい。文:高坂はる香★11月12日(火)・東京文化会館(小) ●発売中問 プロアルテムジケ03-3943-6677 http://www.proarte.co.jpⒸ武藤 章マークのある公演は、「eぶらあぼ」からチケット購入できます(一部購入できない公演、チケット券種がございます)

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