eぶらあぼ 2013.11月号
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33with Guest Players ★12月1日(日) リサイタル 〜愛の調べ ★12月4日(水)会場:サントリーホール ●発売中問 ビザビジョン03-5421-8070 http://visavision.co.jp他公演 ホセ・カレーラス〜ミュージカル・ナンバーを中心に〜11/23(土・祝)・大阪/フェスティバルホール問 キョードーインフォメーション 06-7732-8888★12月18日(水)、19日(木)・サントリーホール、20日(金)、21日(土)・東京芸術劇場、23日(月・祝)・横浜みなとみらいホール、25日(水)・東京オペラシティコンサートホール ●発売中問 読響チケットセンター0570-00-4390 http://yomikyo.or.jp 毎年この時期になると、今年の年末はどの「第九」に足を運ぼうかと迷う。本来、年末とはなんの関係もない作品だが、この偉大な交響曲が師走の年中行事として演奏されるおかげで、私たちは毎年、好きなオーケストラを選んで「第九」を聴くことができる。僥倖というほかない。 今年特に目をひくのは、読売日本交響楽団の「第九」を指揮するデニス・ラッセル・デイヴィス。古典から現代作品まで、きわめて幅広いレパートリーを誇るアメリカ出身の名匠だ。もともと近現代作品を得意とするイメージの強い指揮者だが、近年の録音ではリンツ・ブルックナー管弦楽団とのブルックナー交響曲全集や、シュトゥットガルト室内管弦楽団とのハイドン交響曲全集などで話題を呼んだ。ベートーヴェンの「第九」に対しては、どんなアプローチで臨むのか、大いに興味がわく。 声楽陣もこの公演の大きな魅力となっている。木下美穂子、林美智子、高橋淳、与那城敬の日本を代表する透徹した解釈の「第九」に期待デニス・ラッセル・デイヴィス(指揮) 読売日本交響楽団 「第九」独唱者たちに加えて、定評ある新国立劇場合唱団が合唱を務める。なんといっても第4楽章の「歓喜の歌」は「第九」の聴きどころだが、クォリティの高い合唱を聴きたいのであれば新国立劇デニス・ラッセル・デイヴィスⒸR.Winkler Klein 1980年代末の白血病からの復帰後、ほぼ毎年来日しているホセ・カレーラスが、今年もやってくる。サントリーホールで行なわれる2晩のコンサートのうち、第1夜は「with Guest Players」と題して、ヴァイオリンの川井郁子とチェロの長谷川陽子が共演する(長谷川は、病気療養中の、ギターの村治佳織に代わっての出演となる)。発表されている予定曲目は、「アランフェスより愛を込めて」(ロドリーゴ)、「アヴェ・マリア」(シューベルト)、「夢のあとに」(フォーレ)、「アンダルーサ」(グラナドス)など。二人の日本のミューズとの交歓を、ともに楽しみたい。 そして第2夜は「愛の調べ」と題したソロ・リサイタル。「太陽と愛」(プッチーニ)、「バラとあなた」(レンディーネ)、「カタリ・カタリ」(カルディッロ)、「激しく愛す」(ドニゼッティ)などのプログラムが予定されている(両夜とも、ピアノにロレンツォ・バヴァーイ)。 カレーラスは1946年12月5日生まれ稀有なスター・テノールの今を聴くホセ・カレーラス(テノール)なので、2夜目のコンサートの翌日に、日本で満67歳の誕生日を迎えることになる。少しだけ早いハッピー・バースデイを一緒に祝う、またとないチャンスだ。もちろんそれだけではない。70歳を前に、まだまだ歌一本で勝負できるのは天性のナチュラルな発声ゆえだろう。そこに、長い音楽生活で得た、さまざまなバックグラウンドによる深化が加わった、稀有なスター・テノールの今が聴ける、2つの公演だ。文:宮本 明場合唱団にまさる選択肢はない。オペラにおいても、コンサートにおいても、常に最高水準の歌唱を聴かせてくれる。一年の締めくくりに、美しいハーモニーに浸りたい。文:飯尾洋一

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