eぶらあぼ 2013.11月号
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1961〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場1月1、3、5日 ヨハン・シュトラウス:こうもり 指/B.ドゥ・ビリー、演出/O.シェンク、出/H.リッペルト、O.ベシュメルタ/E.ハラー(3日)、Z.クシュプラー/A.キルヒシュラーガー(3日)、C.ウンターライナー/A.エレート(3/5日)、I.トンカ/D.ファリー(3/5日)◎1月8日 K.ストヤノヴァS1月9、12、15日 モーツァルト:フィガロの結婚指/J.ローレル、演出/J.L.マルティノーティ、出/S.キーンリサイド、G.キューマイヤー、A.ハルティッヒ、L.ピサロニ1月20、24日 ドニゼッティ:愛の妙薬 指/G.ガルシア・カルヴォ、演出/O.シェンク、出/C.ライス、L.ブラウンリー、M.カッシ1月11、14、18、21日 モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ 指/A.アルティノグリュ、演出/J.L.マルティノーティ、出/A.プラチェトカ、H.ゲルズマーワ、R.ヴィリャソン1月13、16、20日 モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ 指/P.ランゲ、演出/R.デ・シモーネ、出/B.フリットリ、M.グリツコヴァ、N.ボルチェフ、B.ブルンス◎1月17、19、22日 プッチーニ:トスカ 指/P.カリニャーニ、演出/M.ヴァルマン、出/M.セラフィン、M.ジョルダーノ、B.ターフェル1月23、28、31日 ムソルグスキー:ボリス・ゴドゥノフ 指/M.ギュトラー、演出/Y.コッコス、出/F.フルラネット、H.リッパート◎1月25、29日 マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ/レオンカヴァッロ:道化師 指/P.カリニャーニ、演出/J.P.ポネル、出/〔カヴァレリア・ルスティカーナ〕M.シュスター、F.アルミリアート、G.ガグニーゼ/〔道化師〕N.シコフ、I.ムーラ、A.マエストリ★◎1月26、30日 ドヴォルザーク:ルサルカ[プレミエ] 指/J.ビエロフラーヴェク、演出/S.E.ベヒトルフ、出/M.シャーデ、M.ボヒネック、K.ストヤノヴァ、G.グロイスベック、J.ベヒレウィーン・フォルクスオーパー(主要公演のみ)1月1日 ヨハン・シュトラウス:こうもり 演出/R.ヘルツル、新校訂演出/H.ツェドニク1月3、7、16、20日 F.レーヴェ:マイ・フェア・レディ(ミュージカル) 演出/R.ヘルツル1月4、9、17、21日 ヨハン・シュトラウス:ヴェニスの一夜[13年12月プレミエ] 演出/H.ホルストコッテ1月6(18:00)、8、13日 S.ソンドハイム:スウィーニー・トッド(ミュージカル)[13年9月プレミエ] 演出/M.ダヴィッズ1月11(18:00)、14(18:30)、18(18:30)、23、27日 C.ポーター:キス・ミー、ケイト(ミュージカル)演出/B.モットル1月19(16:30)、22、30日 ビゼー:カルメン 演出/G.ヨーステン1月25、31日  F.レッサー:ガイズ・アンド・ドールズ(ミュージカル) 演出/H.マレチェクアン・デア・ウィーン劇場★◎1月15、18、20、23、25、27日 ヴェルディ:2人のフォスカリ[プレミエ] 指/J.コンロン、演出/T.ストラスベルガー、出/P.ドミンゴ/L.オテイ(25日)、A.チャコン=クルス、M.アグレスタ、R.タリアヴィーニ、演奏/ウィーン放送響★◎1月17日 H.ヤスバール:アーサー王の交霊会-ヘンリー・パーセルの肩の上で(パーセル「アーサー王」からの再構成/演奏会形式)[プレミエ/世界初演] 指/H.フェルレシュ、演奏/バルッコ1月30日 F.ロミテッリ:アン・インデックス・オブ・メタルス(ヴィデオオペラ) 指/B.ブレンニマン、ヴィデオ/P.パッチーニ、L.ロモリ、声/B.ハンニガン、演奏/クランクフォールム・ヴィーンウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(SP)=祝祭劇場大ホール(ザンクト・ペルテン)、(A)=コンセルトヘボウ(アムステルダム)、(G)=ヴィクトリア・ホール(ジュネーヴ)、(B)=シュタットカジノ(バーゼル)、(K)=フィルハーモニー(ケルン)、(M)=スカラ座(ミラノ)、(P)=シャンゼリゼ劇場(パリ)、(SZG)=祝祭大劇場(ザルツブルク)]◎1月1(11:15)日 D.バレンボイム指揮(ニューイヤー・コンサート)ヨハン・シュトラウス・ファミリー他の作品◎1月10(SP)、11(15:30)、12(11:00)、13(A)、14(G)、15(B)、16(K)、18(M)、19(P)日R.シャイー指揮 シベリウス:フィンランディア、ヴァイオリン協奏曲、ブルックナー:交響曲第6番 独/L.カヴァコスvn(10/11/12/13/18日)/C.テツラフvn(14/15/16/19日)1月23(21:00)日 〔ウィーン・フィル・バル(舞踏会)〕◎1月25(SZG)、29(SZG)日 P.ヤルヴィ(25日)/M.ミンコフスキ(29日) → 〔ザルツブルク・モーツァルト週間〕参照ウィーン響[会場:(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(S)=祝祭大劇場(ザルツブルク)、(G)=シュテファニーエンザール(グラーツ)]1月1(KH)日 L.ラングレ指揮 ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 独/【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 2013年のワーグナー生誕200年に続き、明けて2014年はリヒャルト・シュトラウスの生誕150年メモリアル・イヤー。今度は彼のオペラの「倍返し」大攻勢か…と思いきや、1月はドレスデン・ゼンパーオーパーでティーレマンが指揮する「エレクトラ」プレミエが唯一目立つ程度。むしろ、まだまだワーグナー熱は消えてはおらず、1月も、ベルリン・ドイツ・オペラやネーデルラント・オペラで「リング」のツィクルス公演があったり、ジュネーヴ劇場でメッツマッハー指揮による「ジークフリート」、テアトロ・レアルで、ピーター・セラーズ演出による「トリスタンとイゾルデ」がプレミエで出たりする。 ところで、ベルリン・ドイツ・オペラのリング・ツィクルスを9月に振ったラトル(1月の指揮者はランニクルス)は、1月には、今度はベルリン州立歌劇場に客演して、ヤナーチェクの「カーチャ・カバノヴァ」のプレミエを振る。イメージ的にはあまり人情を振りかざすような指揮ぶりとは思えないラトルだけに、複雑な心理の綾が絡み合うヤナーチェクの音楽をどう表現するのか興味深い。なお、本文には掲載できなかったが、11日の夜10時30分から、ベルリンのフィルハーモニーでラトルが振る《レイト・ナイト》と称するコンサートも聴きものだ。スーザン・グリットンがベルリン・フィルのメンバーによる伴奏で、ラヴェルの「マダガスカル島民の歌」やドゥラージュの「4つのインドの詩」など珍しい曲を歌う。夜ふかし派の方はぜひ。 さて、改めて1月の公演を見渡すと、何といっても大活躍なのは、ザルツブルク・モーツァルト週間に出ずっぱりとなるミンコフスキ。手兵レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルを率いてグルックの「オルフェオとエウリディーチェ」の上演や、ヨンチェヴァやヴィリャソンの独唱を伴うモーツァルトの演奏会を開く。かと思うと、ウィーン・フィルの指揮台にも登場して、アルヴォ・ペルトの新作まで振ってしまうという忙しさ。ちなみに、今回の「モーツァルト週間」は、ほかにも、A.シフの弾き振りによるモーツァルトのピアノ協奏曲集やヤーコプスがフライブルク・バロック管を振るバッハのオラトリオ、ベズイデンホウトのハンマークラヴィーアによるモーツァルトのソナタ集など見所が多い。バレンボイムが祝祭大劇場ではなく、比較的小さなモーツァルテウムのホールでリサイタルを開くのも「大巨匠」ならではのご愛敬だ。 オペラのプレミエでは、他に、満を持してビエロフラーヴェクが指揮台に登場するウィーン国立歌劇場のドヴォルザーク「ルサルカ」、コーミッシェ・オーパー(独OPERNWELT誌の2012年最優秀オペラハウスに決定-次号で詳報)のプロコフィエフ「炎の天使」、プーランクの「ティレジアスの乳房」をブリテンが2台のピアノ伴奏用に編曲したバージョンでの上演(モネ劇場)などが面白そう。 現代物にも注目公演が多く、「ウルトラシャル」という現代音楽祭でホリガーやツァグロゼクが指揮するベルリン・ドイツ響、フランクフルト歌劇場でプレミエになるライマンの「幽霊のソナタ」(仮訳)なるオペラ、フランス国立放送フィルでアルディッティ四重奏団が共演するマヌリやデュサパンの作品集など要注目。現代ものとはいえないかもしれないが、アン・デア・ウィーン劇場でパーセル「アーサー王」を再構成したヤスバールの作品も、実態はよく分からないが食指は動く。 他に、御大ギーレンや、内田光子の演奏会、それにチェロのハンナ・チャンがケルンWDR響にデビューするコンサート、今夏のバイロイトで一躍評価を高めたキリル・ペトレンコの指揮するバイエルン州立管のマーラー3番などどれも見落とせない。掲載漏れの公演ながら、パリ、シテ・ドゥ・ラ・ミュジックでの弦楽四重奏団特集にも要注目。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)2014年1月の主要オペラハウス&オケ1

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