eぶらあぼ 2013.10月号
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80 世界屈指の少女合唱団・イトロが3年ぶり5回目の来日を果たす。イトロ(JITRO)はチェコ語で「朝」の意味。プラハから東へ100キロメートルほどのボヘミア最古の都市フラデツ・クラーロベーを本拠とする少女合唱団だ。1973年の創立だから、世界の児童合唱団の中では“新興勢力”と言ってもよいだろう。しかし1979年から2003年までの間に出場した17の国際合唱コンクールで、16回の優勝と1回の準優勝という驚異の成績を誇る実力派だ。1977年からイトロの音楽監督を務めるのは、47年生まれの合唱指揮者イ少女たちによる驚異のアンサンブル第418回 日経ミューズサロン チェコ少女合唱団《イトロ》ジー・スコパル。児童の発声法だけでなく、音楽心理学に関する著書もあり、その独自の教育メソッドは世界中から注目されている。演奏曲はドヴォルザークやスメタナなどのお国ものを中心に、日本の唱歌や童謡なども。5歳から17歳まで500人のメンバーが学ぶ4つの予備課程から選抜された30人の精鋭コーラスは、成熟した立派な女声合唱だ。“可★11月26日(火)・日経ホール ●発売中問日経ミューズサロン事務局03-3943-7066 http://www.nikkei-hall.com “上手い”ホルンを聴くのは心地よい。まろやかでコクのある音や滑らかな節回しには惚れ惚れさせられる。だがギネス認定の「世界一難しい楽器」だけあって、真の名手は限られる。その1人であり、いま世界で最も注目を集めているのが、プジェミスル・ヴォイタだ。1983年チェコ生まれの彼は、プラハ音楽院でティルシャルに学び、2010年難関で名高いミュンヘン国際音楽コンクールで第1位を獲得。経歴はかのラデク・バボラークとまったく同じで、バボラークの後継的存在でもある。複数の楽団で活躍後、2012年からシュバボラークの“後継者”現るプジェミスル・ヴォイタ(ホルン)ターツカペレ・ベルリンの首席奏者を務めながらソロ活動も展開。昨年の神奈川フィル等との共演に続いて、今年11月、本格的なリサイタルが実現する。ベートーヴェン、シューマン等の定番名曲に、コフロニュ、スラヴィツキーというデビューCD収録のチェコものを加えたプログラムは、真価を知るにこの上なし。管楽器伴奏の達人・沢野智子のピアノも心強い。ヴォイタの魅力は逞しく豊麗かつ温かな音色。その稀少な快感に浸ろう!文:柴田克彦★11月13日(水)・名古屋/宗次ホール(052-265-1718)、15日(金)・トッパンホール(プロアルテムジケ03-3943-6677) ●発売中 “カノン”の森に、パイプオルガンの名手が挑む。「すべての道は、バッハに通ず」を今年度のテーマに展開している、神奈川県民ホールのオルガン公演。バッハ・コレギウム・ジャパン創設時からメンバーとして名演を重ね、ドイツ・ルター派の音楽に精通する今井奈緒子の今回のリサイタルでは、「カノン」をキーワードとして大バッハと、その音楽から多大な影響を受けたシューマンの作品を特集する。前半はバッハのクラヴィーア練習曲集第3巻から前奏曲とフーガ変ホ長調(BWV552)を。続いて、カノン風変キーワードは“カノン”今井奈緒子(パイプオルガン)奏曲「高き御空よりわれは来たり」(BWV769a)を弾く。そして、後半ではシューマンの「ペダル・フリューゲルのための練習曲(6つのカノン風小品)」全曲を披露する。「バッハがオルガンの上で操る魔法のようなカノン、美しい旋律をモチーフに編んだシューマンのカノンによる作品を、バッハへの尊敬と感謝を込めて弾きたい」と今井。小さな演奏空間に相応しい名器で奏でられる、宝石のような旋律に身を浸してみたい。文:寺西 肇★11月23日(土・祝)・神奈川県民ホール(小) ●発売中問チケットかながわ045-662-8866 http://www.kanagawa-arts.or.jp/tcマークのある公演は、「eぶらあぼ」からチケット購入できます(一部購入できない公演、チケット券種がございます)愛い児童合唱団”とだけ考えて出かけると肝がつぶれます。文:宮本 明

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