eぶらあぼ 2013.10月号
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102★11月24日(日)・トッパンホール ●発売中問 トッパンホールチケットセンター03-5840-2222 http://www.toppanhall.com ヴィオラという楽器の歴史に、新たな1章を書き加える奏者となるかもしれない。フランス出身の若手ヴィオリスト、アントワン・タメスティは2004年に最難関として知られるミュンヘン国際音楽コンクールをはじめ、4つの国際コンクールを制した逸材。特に、ヴィオラ部門の優勝者をなかなか出さないミュンヘンのコンクールでは、聴衆賞や2つの特別賞も併せて受賞、大いに話題をさらった。そんな彼が、10年以上も親交のある盟友のピアニスト、マルクス・ハドゥラと臨むトッパンホールでのリサイタル。ヒンデミットのソナタやシューマン「おとぎの絵本」、武満徹「鳥が道に降りてきた」と、まさにヴィオラ名曲の粋というべき佳品に加えヴィオラ界新世代の旗手アントワン・タメスティ(ヴィオラ)て、シューベルト「アルペジオーネ・ソナタ」やドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」などの美しい旋律を、この楽器ならではの温かで豊かな音色に乗せて。どこか「縁の下の力持ち」的な扱いに甘んじている感のあるヴィオラの、ソロ楽器としての奥深い魅力に気づかせてくれるステージになるだろう。文:笹田和人Ⓒeric larrayadieu/naïve 小金井市在住の人気オーボエ奏者、茂木大輔の企画で、同市民交流センターのオープニングシリーズ第3弾として昨年10月に開催された《こがねいガラ・コンサート》。地元ゆかりの名演奏家とその仲間たちで結成した「こがねいガラ・オーケストラ」によるこの公演にゲスト参加し、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番でソリストを務めた奥村愛が、今年はソロではなくオーケストラの中で弾くために出演することが決定し、早くも話題を呼んでいる。今回はモーツァルト「クラリネット協奏曲」と交響曲第39番、ハイドン「協奏交響曲変ロ長調」などが披露される。 「昨年の公演ではソロに加えて、オケの中でも演奏させていただいて、とてもいい体験ができました。それで指揮者の茂木さんに、またぜひにとお願いしていたところ今年もお声がかかって嬉しいです。本格的にオケの一員として演奏するのは学生の時以来かもしれません。みんなと合わせるので間違えないようにしなきゃとか、ソロよりもよっぽど緊張しますね(笑)」 もちろん彼女自身も、今年で6年目となる小金井市民である。 「小金井市民交流センターは震災から1年後の本格オープンということもあって地元での関心や期待も大きかったと思います。大ホールは座席数が578でとにかく響きが素晴らしく、いろんな編成に対応できるはず。私たちも普段いろんな場所で演奏しているからこそ、市民に愛される場所に育てたいという気持ちでいっぱいです。そして何よりも、素晴らしい演奏家が小金井にたくさんいるってことを皆さんに知ってもらいたい。それだけでもガラ・コンサートをやる意味があると思うし、末永く続けていきたいです。オケのメンバーには地元以外の方もいらっしゃいますが、皆さん実力派揃いで、意外と同世代が多いので楽しいですよ。あとやっぱり、打ち上げも盛り上がるし、終わったら歩いて帰れるのもいい。近所の寄り合いみたいな感じで(笑)」 来年の3月には、親子のためのシリーズとして《春休み!キッズのためのはじめての音楽会》も企画。 「始めてもう4〜5年になるシリーズで、おかげさまで様々な場所で好評をいただいています。メンバーは4人だけですが、オケの基本である管楽器、弦楽器、打楽器、ピアノとひととおり揃っているのが強みです。子どもってどんどん吸収して曲を覚えていくので、小さい頃からいろんな音楽をたくさん聴かせてあげたい」 9月には待望の新作アルバムのレコーディングも予定。「ほっとできるような小品を中心に集めたものになりそうです。お楽しみに」取材・文:東端哲也★11月17日(日)・小金井市民交流センター ●発売中問小金井市民交流センターチケット デスク042-380-8099http://koganei-civic-center.jpオーケストラで弾くのはソロより緊張しますね奥村 愛(ヴァイオリン)インタビューⒸYuji Hori

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