Tag Archive for 若林顕

【SACD】レスピーギ:ヴァイオリン・ソナタ、フランク:同 /鈴木理恵子&若林顕

 鈴木理恵子と若林顕の夫妻によるデュオが、2つの大作ソナタに挑んだ。一流のヴァイオリニストでもあったレスピーギの詩的なソナタは、演奏機会自体が稀少だが、あえて取り上げた意気込みは、練りあげたニュアンスと端正なフォルムに昇華され、本作の価値を知らしめる好演になった。大詰めの詠嘆の美は胸に迫る。フランクの有名作でもスタンス…

鈴木理恵子(ヴァイオリン)& 若林 顕(ピアノ)

オーケストラの多様な色彩をデュオで表現したい  ヴァイオリンの鈴木理恵子とピアノの若林顕が、この3月、意欲的な演目によるデュオ・リサイタルを行う。鈴木は、2008年からビヨンド・ザ・ボーダー音楽祭を主宰し、横浜の戸塚でも室内楽シリーズを展開。日本を代表する名手・若林も出演している。ただ両者の室内楽はあくまで「デュオがベ…

アレクサンドル・ラザレフ(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団

グラズノフの隠れた逸品とプロコフィエフの刺激的な名作を  2008年9月から8年間にわたり日本フィルの首席指揮者を務め、現在は桂冠指揮者兼芸術顧問として引き続き同楽団指揮者陣の一角を担うアレクサンドル・ラザレフ。その妥協を許さない音楽作りは日本フィルに大きな実りをもたらしてきた。プロコフィエフの交響曲全曲にはじまり、「…

鈴木理恵子(ヴァイオリン)

横浜を舞台に温かい“想いの輪”を広げたい  ヴァイオリニストの鈴木理恵子が音楽監督を務める『ビヨンド・ザ・ボーダー音楽祭』が2年ぶりに開催される。鈴木が生まれ育った港町・横浜を舞台に、日本と海外の芸術交流を図る企画で、2008年の開始以来、これで5回目(10年の掛川での開催も含む)となる。 「04年頃から、中国、タイ、…

ピエール・アモイヤル(ヴァイオリン)

名匠と精鋭たちが紡ぐ瑞々しいアンサンブル  フランスとロシアの血を引く世界的ヴァイオリニスト、ピエール・アモイヤル。彼は演奏活動だけでなく、各地で後進の指導にも積極的にあたっている。そのひとつ、2014年まで教授を務めたスイスのローザンヌ音楽院で、若く優秀な弟子を中心とした13人の弦楽器奏者とともに、02年に結成したの…

野島 稔(ピアノ)

横須賀から巣立つ新たな才能に注目したい  横須賀市に生まれ、ピアニストとして国際舞台で活躍し、現在は東京音楽大学学長を務める野島稔。その名を冠したコンクール『野島 稔・よこすかピアノコンクール』が今年で10年目、第6回を迎える。会場は国内最大級のオペラハウス仕様を誇る、よこすか芸術劇場。若きピアニストたちが真摯に音楽と…

第113回 スーパー・リクライニング・コンサート 鈴木理恵子(ヴァイオリン) & 若林 顕(ピアノ) デュオ・リサイタル

聴きての心を満たす至福のアンサンブル  親密で信頼感に満ちたデュオの音楽は、聴き手のストレスまでをやわらげ、明日への活力を与えてくれる…。ヴァイオリンの鈴木理恵子とピアノの若林顕によるデュオは、まさにそのような音楽を奏でる希有な存在だ。先日発表したモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集(オクタヴィア・レコード)も高い評価…

若林 顕(ピアノ)

「50歳は私の新たな門出。敬愛するアルトゥール・ルービンシュタインやスヴャトスラフ・リヒテルのように、息の長い演奏活動を可能な限り続けたいです」  そう語るのは、日本を代表するピアニストで、2015年に50歳を迎えた若林顕。近年はライヴと録音の双方で充実が著しく、夫人の鈴木理恵子(ヴァイオリン)と共演した最新盤『モーツ…

若林顕 ピアノで聴く「第九」

ピアノ1台で築く巨大なる世界  数時間が永遠へと繋がり、目の前のステージと客席とが広大な宇宙と化す——音楽と演奏会の不可思議な魅力を知る音楽ファンなら、一度はこのような経験があるかもしれない。若林顕の奏でるピアノは、音楽への畏怖と感謝と喜びに満ち、まさにそうした境地へと聴き手を導くパワーがある。そんな彼がこの年末、「鍵…

SWITCH 30th Anniversary 文学への新しい冒険 チャイコフスキー『くるみ割り人形』

異色の顔合わせで贈る一日限りの夢物語  カルチャー誌『SWITCH』が、創刊30周年の節目を祝し今秋『くるみ割り人形』を上演。『くるみ割り人形』といえば、『眠れる森の美女』『白鳥の湖』と並ぶチャイコフスキー3大バレエのひとつであり、クリスマス・シーズンの風物詩としても知られる。ここでは俳優の石丸幹二、ダンサーの首藤康之…