Tag Archive for 日本フィルハーモニー交響楽団

井上道義(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団

夢と悪夢のグラデーション  井上道義が初めて日本のプロオーケストラの定期公演を指揮したのは、1976年の日本フィル東京定期演奏会だったという。当時のメイン・プログラムはベルリオーズの「幻想交響曲」。そんな縁で結ばれた井上と日本フィルが、40年以上の時を超えてふたたび「幻想交響曲」を演奏する。しかもプログラムがおもしろい…

【会見レポ】ラザレフが語るストラヴィンスキー「ペルセフォーヌ」

 日本フィルハーモニー交響楽団は10月25日、来年5月18日、19日に行われる第700回東京定期演奏会についての記者懇談会を開いた。上演機会の希少なストラヴィンスキーの大作「ペルセフォーヌ」が日本初演されることが話題となっており、指揮のアレクサンドル・ラザレフ、ナレーションを務めるドルニオク綾乃が本作について語った。 …

ピエタリ・インキネン(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団

聴衆を包み込む雄大なブルックナーに出会う  昨年9月に日本フィルの首席指揮者に就任したインキネンは、最初のシーズンの定期演奏会で立派な成果をあげた。今年1月のブルックナーの交響曲第8番、4月のブラームス・ツィクルス、5月の《ラインの黄金》で密度の濃い演奏を展開。聴く者に確かな手応えを与えた。しかも彼は、2015年からプ…

日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会2017 第九交響曲

全力投球の“歓喜”に浸る熱い年末  日本フィルの年末「第九」は常にホットだ。まずはおなじみ小林研一郎の公演。ハイテンションで振幅の大きな表現に、日本フィルとその合唱団等々が全力で呼応した「第九」は、圧倒的な高揚感と感動を求める人の期待に、必ずや応えてくれる。コバケンは今年77歳だが、驚いたのは昨年大晦日の「ベートーヴェ…

アレクサンドル・ラザレフ(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団

巨匠ならではのエキサイティングな体験  今秋、猛将アレクサンドル・ラザレフが日本フィルに帰ってくる。首席指揮者時代から日本フィルを鍛え上げ、ライヴではその能力を限界まで引き出した白熱の演奏を重ね、桂冠指揮者となってからも定期的に登壇を続けている。  10月の東京定期演奏会は「ラザレフが刻むロシアの魂」シリーズで、彼が絶…

西村 悟(テノール)

進化するテノール、西村悟の“今”を聴くリサイタル  オペラに演奏会に大活躍のテノール歌手、西村悟。イタリアで研鑽を積み、藤原歌劇団で歌った《椿姫》《蝶々夫人》《仮面舞踏会》など、得意のイタリア・オペラで賞賛されてきた。そして今年12月にはドニゼッティ《ルチア》に出演する。その西村のこれまでの集大成となるリサイタルが、1…

山田和樹(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団

日・独・仏の歴史的名作を体感する  今年6月に3年にわたるマーラー・ツィクルスを完結させた山田和樹&日本フィル。9月の定期演奏会では、また新たに興味深いプログラムを披露する。最大の聴きものは、東京楽所との共演による石井眞木の「遭遇Ⅱ番」であろう。この曲は“日本フィル・シリーズ”第23作として書かれ、1971年6月に小澤…

サントリー芸術財団 サマーフェスティバル2017

日本の戦前〜戦後の音楽シーンを俯瞰する意欲的な企画  サントリー芸術財団の『サマーフェスティバル』、今夏の目玉は片山杜秀が監修する「ザ・プロデューサー・シリーズ」だ。博覧強記で知られる片山がとりわけこよなく愛してきたのが、日本の現代音楽。学生時代から足で稼いだ経験と知識は、忘れられた作品へとリスナーを導く数々の仕事へと…

アレクサンドル・ラザレフ(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団

グラズノフの隠れた逸品とプロコフィエフの刺激的な名作を  2008年9月から8年間にわたり日本フィルの首席指揮者を務め、現在は桂冠指揮者兼芸術顧問として引き続き同楽団指揮者陣の一角を担うアレクサンドル・ラザレフ。その妥協を許さない音楽作りは日本フィルに大きな実りをもたらしてきた。プロコフィエフの交響曲全曲にはじまり、「…

ピエタリ・インキネン(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団 ワーグナー:《ラインの黄金》(演奏会形式)

若きシェフが響かせる新世代のワーグナー  日本フィルと首席指揮者ピエタリ・インキネンが好調だ。筆者は1月のブルックナーの交響曲第8番を聴いたが、ほんのりと上気したあでやかな演奏で、勢いのある演奏が持ち味の日本フィルから一味違ったカラーを引き出していた。現ポスト就任は昨年9月だが、すでに2009年から首席客演の任にあり、…