Tag Archive for 指揮

サントリー芸術財団 サマーフェスティバル2017

日本の戦前〜戦後の音楽シーンを俯瞰する意欲的な企画  サントリー芸術財団の『サマーフェスティバル』、今夏の目玉は片山杜秀が監修する「ザ・プロデューサー・シリーズ」だ。博覧強記で知られる片山がとりわけこよなく愛してきたのが、日本の現代音楽。学生時代から足で稼いだ経験と知識は、忘れられた作品へとリスナーを導く数々の仕事へと…

須川展也(指揮) ヤマハ吹奏楽団

二大都市に楽器づくりの“匠”たちが見参  ヤマハ吹奏楽団を知らない吹奏楽ファンはいないだろう。1961年に創設された“職場バンド”の老舗であり、全日本吹奏楽コンクールにおいて全部門最多33回の金賞受賞を誇る超実力派。浜松を拠点にした演奏活動のほか、60を超える新曲委嘱の功績も光っている。メンバーはヤマハで管楽器などの設…

読売日本交響楽団サマーフェスティバル2017 ルイージ特別演奏会

エモーショナルな“音のドラマ”に期待!  名匠ファビオ・ルイージが初めて読売日本交響楽団の指揮台に立つ。チューリヒ歌劇場の音楽総監督、メトロポリタン・オペラの首席指揮者他の要職を務め、世界各地の歌劇場とオーケストラに客演するルイージは今もっとも多忙な指揮者かもしれない。日本にもたびたび訪れて、セイジ・オザワ 松本フェス…

東京文化会館《響の森》vol.40 コバケン 真夏のシンフォニー

マエストロ渾身の熱き響き  「暑い時には熱いものがいい」という言葉を、音楽で実現してしまう——そんな公演が、夏真っ盛りの8月開催の「東京文化会館《響の森》」である。指揮は小林研一郎で、熱い指揮ぶりと燃える演奏で知られる彼の異名は「炎のコバケン」。演目はベートーヴェンの「エグモント」序曲と交響曲第5番「運命」、ドヴォルザ…

藤岡幸夫(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

大英帝国とソビエト連邦の濃密で気高い響き  エルガーは、「パーセル以来200年ぶりに出現したイギリスの大作曲家」と形容される。東京シティ・フィルの7月定期は、まさにその2人を並べたプログラム。しかもメインとなるエルガーの交響曲第1番は、ちょうど100年前の1907〜08年に書かれた作品ゆえに、合わせて300年の時の流れ…

上岡敏之(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

ヴィルトゥオーゾでサプライズ!  上岡敏之の新日本フィル音楽監督就任1年目のシーズンが終わろうとしている。1年通して実感するのは、彼の既成概念に囚われないプログラミングやアプローチによって、オーケストラのテイストも徐々に変化してきたこと。それは今後のさらなる進化を期待させてやまない。さて、シーズンを締めくくる7月の定期…

パイプオルガンとオーケストラの饗宴 ティエリー・エスケシュ(オルガン) 井上道義(指揮) オーケストラ・アンサンブル金沢

4ホールで体感するOEKとオルガンの華麗なるサウンド  加賀百万石の城下町・金沢が誇るコンサートホール、石川県立音楽堂の象徴と言える存在が、オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)とオルガン。この2つを組み合わせて、古都から21世紀の響きを創造、発信してゆく一大プロジェクト『パイプオルガンとオーケストラの饗宴』が、いよ…

エリアフ・インバル(指揮) 東京都交響楽団 都響スペシャル マーラー:大地の歌

2度にわたるマーラー交響曲全曲演奏を経て、更なる高みへ  エリアフ・インバルがふたたび都響とマーラーを演奏する。このコンビは、既に2度のマーラーの交響曲全曲演奏会を行っているが、今回の「大地の歌」は、2012年9月から2014年3月まで遂行されたインバル&都響の「新マーラー・ツィクルス」、及び、14年7月の交響曲第10…

レナード・スラットキン(指揮) デトロイト交響楽団

アメリカン・サウンドの魅力を存分に  1914年設立のアメリカ屈指の伝統を誇るデトロイト交響楽団が、19年ぶりの来日を果たす。指揮は2008年より音楽監督を務めるレナード・スラットキン。オーケストラから最良のサウンドを引き出すことにかけては定評のある名匠だけに、現在のデトロイト交響楽団の実力を知る好機が訪れた。  うれ…

鈴木秀美(指揮) 読売日本交響楽団

清新な躍動と驚愕の神技に耳目が踊る  ベートーヴェンの交響曲第7番は、古楽系の指揮者で聴くとひと味違った面白さを感じる作品だ。古楽奏法が曲の肝となるリズムの要素を明確に浮き彫りにし、贅肉を落としたサウンドが躍動感を増幅させる。ただ通常のオーケストラでは、古楽・モダン双方の特性を熟知し、確固たる様式感をもった指揮者でこそ…