インタビュー

小菅 優(ピアノ)

 プロジェクトとは未来(pro)に向けて投げかける(ject)行為をいう。長いスパンをかけて、全体像をじわじわと浮き彫りにしていくプロジェクト企画は、ピアニスト小菅優の得意とするところだ。2010年から6年かけてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会を実現し、現在も『ベートーヴェン詣』と称してソロのみならず室内楽や歌…

青柳いづみこ(ピアノ)

 名手たちとの共演で多彩な内容を再現  ドビュッシーは来年没後100年を迎える。晩年の活動の軌跡を浮き彫りにしようと、青柳いづみこは2014年からカウントダウン企画のコンサートシリーズを自ら行ってきた。今年は〈1917年のドビュッシー〜最後のコンサート〜〉と題し、最晩年に作曲家が「弾いた曲、聴いた音楽、校訂した作品」に…

篠﨑史子(ハープ)

 ハープは優雅なイメージのある楽器だが、時に激しく、またドラマティックにと、多種多様な表現力をもつ。これまで数々の名演を披露してきたハープ奏者の篠﨑史子が、今年14回目となる「ハープの個展」を開催する。1972年から続けてきた現代音楽を中心とするシリーズで、45周年となる今年は全曲委嘱新作という構成に挑む。 「ハープに…

田中彩子(ソプラノ)

 10代で日本を飛び出し、驚異的な歌唱テクニックを身に付け、一般的なソプラノ歌手よりも遙かに高い音域を持つ“稀代のハイ・コロラトゥーラ”として、欧州で華やかにキャリアを重ねている田中彩子。待望のセカンド・アルバムは、彼女にとって第2の故郷ともいえる「音楽の都ウィーン」に因んだ名曲たちを集めた一枚だ。 「ウィーンに暮らし…

安達朋博(ピアノ)

デビュー10周年はラストに「火の鳥」を弾いた燃え尽きたいですね  「日本クロアチア音楽協会」代表として、20世紀初頭に活躍した同国初の女性作曲家ドラ・ペヤチェヴィッチから現代作曲家まで、知られざる作品群の魅力紹介という大役を務めつつ、独自の感性を持った華のあるピアニストとして様々なシーンで精力的に演奏活動を続けてきた安…

三浦章宏(ヴァイオリン)

 東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターとしてのみならず、ソロや室内楽など多彩な活動を展開している三浦章宏が1日で、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全10曲の完奏に挑む。三浦ならではの意欲的なリサイタルだ。  三浦は50歳になった2011年に「自分のホームグラウンドはオーケストラだから、コンチェルトを弾き…

濱田芳通(音楽監督・リコーダー・コルネット)× 彌勒忠史(カウンターテナー)

音楽的な視点でつづる天正少年使節の物語 1582年2月。本能寺で織田信長が謀反に遭う4ヵ月前、4人の日本人少年を乗せたポルトガル船が長崎を出航した。伊東マンショ、千々石ミゲル、原マルティノ、中浦ジュリアン。「天正少年使節」と呼ばれる、当時13歳の4人は、ザビエル来航以来の日本での布教の成果を誇示するためにヨーロッパに派…

川久保賜紀(ヴァイオリン)

名手たちが集結して繰り広げる“中身の濃い”3日間  今年で12回目の開催を迎える仙台クラシックフェスティバル(せんくら)。その第4回(2009年)から毎回参加し、今度が9度目の参加となる川久保賜紀は「せんくら」の魅力をこう語る。 「すばらしい演奏家が仙台にぎゅっと集まり、あちこちのホールで朝から夜までいろいろなコンサー…

寺田悦子(ピアノ)

 寺田悦子は、一夜のリサイタルのなかですべて同じ調性でプログラムを彩る「調の秘密」シリーズや、夫の渡邉規久雄とのピアノ・デュオなど、興味深いコンサートを開催している。この9月のリサイタルのタイトルは、「五線譜に描かれた情景〜煌きの音画〜」。プログラムには、ピアニスティックな作品がそろう。「情景が浮かぶような曲を選んでや…

WASABI(新・純邦楽ユニット)

 まずは写真をご覧いただきたい。そのクールなビジュアルは、さながらロック・バンドのようではないか!  彼らの名はWASABI。津軽三味線の兄弟ユニット「吉田兄弟」の吉田良一郎が「子どもたちに和楽器の魅力を伝えたい」という思いから、元永拓(尺八)、市川慎(箏・十七弦)、美鵬直三朗(太鼓・鳴り物)とともに結成、キャッチーで…